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神託の転移者  作者: 百矢 一彦
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作戦開始


 次の日、三匹の龍が白竜の谷から飛び立った、

黒龍の背に、ユーゴ、アイーダ、ハンスが乗り、赤龍に、バースとコイル、そして二匹に比べるとかなり小型の龍アダンテにユイナとみゆきが乗っていた。

アイーダはアダンテに乗りたかったのだが、まだアダンテの警戒が解けてなく、仕方なく黒龍に回った、

それでも、初めて乗る龍の背中に興奮気味だった。


昨日サラヴィにもらったネックレスは、昨日のうちにアイーダに渡してある、アイーダは戸惑いながらもネックレスを付け、自分の知ってる魔法を使ってみた、いつもはマッチ棒の火ほどしか出せなかった魔法で火柱が立った時は腰を抜かしそうなっていた。

そんなアイーダに、防風と断熱の魔法を教えたが、さすがに一晩では覚えられず、今日はユーゴが掛けていた。


それでも、ユーゴの心配事が一つ減ったのは確かだった、アイーダはこれからもきっと色々首を突っ込みたがるだろう、その時防御魔法が使えないのは何かと心配だったのだ。

サラヴィがくれたネックレスはありがたかった。

ユーゴは、なんだかんだと憎まれ口を叩くこの娘を、憎からず思っていた、もちろん恋愛対象では無いのだが。


三匹は峠の手前で地上に降りた、この先に敵がいるとの情報を龍人から得ていた、これ以上空中を進むと敵に見られる心配があったからだ。

ユーゴは龍を除く全員に、あらかじめ用意しておいたポンチョを配った、そのポンチョにはユーゴが前の世界で見たアニメの光学迷彩をイメージした魔法を付与してある。

アイーダに、魔力を流してみろと試させて、姿が見えなくなるのを確かめると、

魔法陣を描き、「じゃ、俺が先行する、みんなはここで待機していてくれ」と言って、瞬間移動を使いながら峠を降りて行った。


敵の一団が潜んでいたという情報があった場所まで来てみたが、すでにそこに人影は無かった、ユーゴはとりあえずメルマにこの辺りを探索するように命じて、蝙蝠を放った。

魔法陣で峠まで戻り、龍以外のメンバーをさっきの場所まで移動させる。


「ここに居たのは間違いなさそうだ」とバースが辺りの様子を見て言う、

「どっちに向かったか解るか?」とユーゴが聞くと「向こうだ」とハンスが北の方を指さす。

ハンスが指さした方向に、重い物を運んだ後の轍や、木の枝がへし折れた跡が所々続いていた。

全員、ポンチョの迷彩を起動させて後を追う。


しばらく行くと、(この先二キロに、60名前後の武器を所持した集団を確認、龍を取り囲んでいる模様)とメルマが報告してきた、

その直後、ドーンという大きな音がして煙が上がるのが見えた、

「ち、狩りが始まちまったようだ」バースが吐き捨てるように言う。

「くそ、思ってたより早かった、とにかくまずは霧を出す」そう言ってユーゴは手をかざし濃霧と念じた。

「あとは手はず通り、ユイナとみゆきは襲われてる龍を頼んだぞ」そうユーゴが言うとポンチョでほとんど見えないメンバーはそれぞれの方向に走り出した。


ユイナとみゆきは霧が立ち込め始めた山の斜面を襲われている龍を目指して走った、走ってる最中にも、ドーン、ドーン、と大砲のような音が響き渡る。

「あの子は、去年巣立ったばかりの子よ、まだ防御力もそれほど高くないわ」

ようやく見えてきた龍を見てユイナがそう言う、

「急ぎましょう」みゆきはいつもとは違う厳しい表情でそう言って、スピードを速めた。

近づくにつれ、二人の表情はさらに険しいものになっていく、

龍は前足を銛で貫かれ、その銛に繋がってる鎖によって動きを封じられ、さらに尻尾や首もワイヤーによって押さえつけられていた。

ユイナが龍の周りにいる男たちを鞘を付けたままの剣で当て身をくらわす、男が落とした銛が発射できるようになっている銃を壊していく、

龍の所までたどり着くと、「バンナ、落ち着いて」と龍の名前を呼び落ち着くように声を掛ける、みゆきが龍を取り囲むように結界を張った。


 アイーダとハンスは、すっかり立ち込めた濃い霧の中、龍の背中側の小高い位置の岩の陰に陣取っていた、

「なんてひどいことを・・・」アイーダは血まみれの龍を見て、自分の考案した武器で行われた、惨い狩りの方法に怒りを感じていた。

「冷静にな」とハンスはアイーダに声を掛け、ユーゴに渡された視界魔法を付与したグラスを掛け、ライフルを構えた、

ライフルの先にはユーゴがカークに作らせた消音機が付いていた。

アイーダもライフルを構える、龍の比較的近くにいる男たちの武器に向かって雷魔石の銃弾を放つ、男たちは突然の電気ショックに銃を思わず放し、落ちた銃は音を立てて壊れた。


 バースとコイルは、濃い霧と光学迷彩のポンチョで姿を隠し、魔石砲を見つけて雷魔石をその下に仕掛けて回っていた、

隙を見つけて小型の銃も取り上げ壊す、男たちは突然の霧に何が起きてるのか判らず戸惑い怯えていた。

ユーゴも魔石を仕掛けて回る、視界魔法で霧の中でも見えるようにして瞬間移動しながら龍から少し離れた集団のリーダーが陣取った場所の魔石砲にも特大の魔石を仕掛けた。


(すべての魔石砲に雷魔石を設置おわりました)とメルマがユーマに言って来る、

「蝙蝠達の配置も大丈夫か?」とユーマが聞く、

(はい、蝙蝠達も所定の配置についています)と答えが返ってくる、

「よし、アイーダに合図を打つように言ってくれ」ユーゴは、さあ仕上げとばかりにそう言った。






誤字報告、ありがとうございました。

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