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神託の転移者  作者: 百矢 一彦
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魔法訓練所


  蝙蝠達をマントの中の移住空間に入れて部屋に帰ると、メルマの要求はまだ終わらなかった。

(時空魔法による戦闘訓練の為のスペースの構築を推奨、イメージを共有します)そう言って来たかと思うと、頭の中に半分がダンジョンの五階層のような草原、半分が七階層の様な岩の柱の多い洞窟の様なかなり広い空間が思い浮かんだ。こんな広い場所作れるのか?と思っていると、メルマは姿を現し(肯定、イメージの構築さえできればどんな広い場所も構築可能)と言って来る。

驚いたユーゴは声を出して質問した、

「それって、宇宙でも作れちゃうのか?」

(空間全体を漏れなくイメージする必要があります、現時点では情報不足の為不可)

それを聞いて、ちょっと背筋が寒くなる、

「ああ・・・・それって、今、俺がいるこの世界も誰かが作ったものかもしれない、という事になるのか?」

(肯定、可能性は否定できません)

「・・・・・・・・逆に言えば、情報さえあれば俺が創造主に成りえる?」

(すべてのシステム、特に生物のシステム構築イメージは当機でも不可能、現時点では不可)

「ん?さっき送って来たイメージには植物が生えてたな、あれは?」

(イメージによる疑似植物、生物ではありません)

「そうなのか、・・・・・・あまり深く考えるのはよそう、頭痛くなってきた」


あ、訓練所だったな、では、とユーゴは部屋の壁に手を当て、送られてきた訓練所のイメージを思い浮かべ魔力を送る、壁の向こうに空間が出来た感覚が判る。一応扉も付けて置こう、と入り口に扉をイメージした。


 出来た訓練所の中に入ってみる、これなら、多少無理な訓練をしても問題なさそうなくらい広い、

(マスターの上級魔法にも耐えられるようにイメージ、新魔法の訓練にも耐えられます)

あ、蝙蝠達だけじゃ無く、俺も使う事が前提なのね。

(蝙蝠達の住居スペースとの連結を推奨、出入り口のイメージ共有)

ああ、はいはい、出入り口ね、ほい。

(蝙蝠達の食料確保及び警戒任務の為、直接外との出入り口の作成を推奨、イメージ共有)

ほうほう、これで勝手に食べ物を取りに行けて、見張りもしてくれるという事か、ほい。

くれない屋の屋根に、蝙蝠達の出入り口が出来た。


あれ、もしかして、この魔法を使えば、色んな所にショートカットして行けちゃうって事か?

(肯定、行った事がある場所を正確にイメージできれば可能)

・・・それはすごいな、

ユーゴは、ドイルが部屋に入れたがらなかった理由をなんとなく察した、そりゃあ見せたくないかもな。

(マスターの使用可能魔法には、他に魔法陣を使用したワープ移動の方法もあります、行った場所に魔法陣を作成しておくことが条件)

そうなのか?だったら龍に乗る必要なかったんじゃないか、ドイル隠してるな。

(使用頻度の高そうなこの世界既存の魔法の一覧表を作成しました、共有します)

メルマがそう言うと、モニターが表れ、魔法のページにずらっと魔法が並んでいた、とてもじゃないが覚えきれない数だ、使う魔法はかなり限られるな、とユーゴが唸ってると、

(当機がその時に応じて、適切な魔法を抜粋、マスターに提言します)

お、おお、頼むよ。



 その後、メルマは蝙蝠達を呼び出し、早く飛ぶ練習や、衝撃波の練習をさせていた、機械なのに楽しそうに見えたのは気のせいだろうか。

こりゃ、俺の深層心理を読んだというより、単に自分でやりたかったんじゃないのか、そう思っていると、

(当機はマスターと思考を共にするもの、嗜好性が似るのは当然です)と言って来た。





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