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~実は異世界の処刑人の家系でした~  作者: 悲涙煌蘭
第一章 真受
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8修行ファイル2 煉華は燃えゆく山で

投稿するの遅いのはすいません。このペースでも今の自分にとってはしんどいです…はい。今回は煉華さん編です。

一方煉華はその頃…


「ねぇ、ここが家なの…?」

「あぁ、そうだが…嫌か?」

「なんか落ち着かないんだけど…。」


大きな門をくぐり、その先にあったのが庭園。てか、家の玄関の前に道場みたいな門をくぐらないといけないのかっと煉華は内心でツッコンだ。


そんなことを煉華が思っていることも知るはずもない彼女の父、煉史は玄関の戸に手をかけて、


「いいか煉華。ここがこれからテメェの家になる場所だが……その、何だ……わりぃ。」

「……はっ?何が?」

「いや~その、あれだ、暑苦しいが慣れてくれ。」

「言ってることの意味を理解したくないんだけど……。」


ッガラガラガラ


「「「「「「お疲れ様です。お頭。」」」」」」


(………………何これ!!)


煉華は呆然とした。玄関を開けて最初に見た光景が……黒スーツ姿の男たちが一斉に深々とお辞儀をするシーン。しかもその後に聞こえたのが父の呼ばれ方が『お頭』であること。


「お頭、そこにいるお方が…」

「ケイン、口を慎め。聞かぬとも理解しろ。わざわざお頭のお手を煩わすことを言うな。」

「すいません。」

「いや、別に構わねぇ。紹介しよう、娘の煉華だ。分かってると思うが娘に手を出したやつは全員焼死させるから覚悟しとけ。」

「「「「「夜露死苦しあす、煉華お嬢。」」」」」

「…………お父さん、この世界で何してたの?」

ジト目で睨みながら聞く煉華に対し煉史は…

「先代より火走家一族はこの国『アファルシュ』の治安維持に貢献している。ちなみに俺で28代目らしい。」

「……らしいって。」

「んで、こいつらは俺ら『火走組』の幹部たちってわけだ。」

「…………はぁ。」

「あくまで治安維持のための組だからな。大事なことだから二回言っとくぞ。」



思わずため息をついた煉華。



そんことがありつつも、日頃蒼真を相手にしているだけあってなんとか立ち直ることのできた煉華が次に案内された場所は…居間だった。

そこに入った瞬間だった


「おかえり~。やっと会えたわ。」

「っ!ちょ、ちょっと……。」


突如として抱きついてきた女性に戸惑いつつも、その仄かに香る匂いに懐かしさと安心さを感じる煉華。そして……


「ただいま、お母さん」


その言葉とともに泣き出してしまった娘と母の姿がそこにはあった。


~~~~~~~~~~~~~


火走組の幹部たちが帰った後、まだほんの少し涙目の煉華と煉華の母灰凪かいな、そしてそれを見てもらい泣きしそうになった煉史たちは晩御飯を食べつつ世間話をした。

日頃のこと、好きなものや趣味など話し、いつの間にか眠ってしまった三人であった。



~~~次の日~~~



早朝に家を出て、現在近くの岩山(名前はブロフィトス山脈、別名“神の墓場”)に来ていた。

登ること一時間弱で山頂に着くことのできる低い山脈なのだか…


「いいか煉華。これから俺の真心力わざを見せる。俺がやるやつは大抵お前でもできるし、お前なりにアレンジすることもできるから…まぁ参考程度に見とけ。」

「う、うん。」

「ガルルルゥ~」

「ガウガウゥ」

「ガウゥゥゥ」


それだけ言った煉史は目の前の狼型の魔物(名前はグルワス)の方を見る。この世界はやはり魔物がいるらしい。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

《グルワス》

一般的森や洞窟等でみることのできる低ランクの魔物だが、群れとなることが多く、その数は10~20匹で行動している。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


現在そのグルワスの群れ約14匹を前に平然としている煉史。そして左手を一体のグルワスにむけて…


「その目でしっかり自分の力を理解しろよ。『其身に我が炎蛇を纏わせよ 燃魂蛇焼ねんこうじゃしょう』」

「ガウルゥッ!!」


その瞬間、向けられた手の先にいたグルワスの足元から炎が現れ、絡みつくようにそのグルワスを包み込んだ。体は焦げていき、今までに無いような熱さが襲いきたためにもがき苦しんでいる。

回りのグルワスたちも突然仲間が燃え始めたことに気が動転していた。


しかし、煉史は攻撃の手を休めない


「『一の炎よ舞い散れ 飛炎華』」


もうすでに灰となり倒れたグルワスをいまだに包み込む炎。その炎が弾け他のグルワスに飛びかかった。飛びかかる炎に驚いたグルワスたちはその場から逃げようとしたものの、その炎から逃れることのできたのはたった二体のみ。

そして一体が反撃のため煉史にその牙を向けたのだが…


「『我はこの大地を照らす者の使い。主よ今我にその加護を 陽炎の鎧衣ようえんのがいい』」


手を空に掲げ詠唱した煉史。するとさっきまで太陽を隠していたはずの雲が晴れていき、陽の光が煉史を照らす。すると煉史の腕を、足を、体を衣のような形となった炎が包み込む。そして噛みついてきたグルワスはその牙が煉史の腕にたどり着く前にその身が焼け消えた。

そして、最後の一体となったグルワスは突然…


「ワオォォォ~」


吠えた。煉華は突然グルワスが吠えたことに驚いたが、煉史は…


「仲間を呼んだところでテメェが死んだら意味ねーっての。『我が衣は護りの盾のみならず、刃を持てし矛ともなる 炎衣劍焼えんいけんしょう』」


纏っていた陽炎の鎧衣の一部の先が矛のようになり最後の一体を貫いた。そしてその身は一瞬にして灰となり風に飛ばされ消えていった。


「……お、お疲れなさい。」


目の前で起きた出来事に唖然としていた煉華としつつも父に声をかけたのだか…


「いや、まだだな…煉華もうちょっと離れとけ。」

「?う、うん。」


父に言われた通り父のもとに行くのをやめ離れる煉華。その時だった…


「ガウゥゥゥ」

「ガーオォッ」

「ガァァァゥ」


突如岩陰から現れたグルワスの集団。さっきの倍ほどの数のグルワスが煉史に襲いかかったのだか…


「バレバレだってーの。もうちょっと殺気を隠そーぜ。『今ここに築くは我が意思の象徴 大炎塔』」


その言葉と同時に煉史の回り半径五メートルの地点の地面が赤く光だし炎が天高く舞い上がった。

その赤く燃え上がる炎を見ていた煉華は…


(私にもお父さんみたいな力が……なりたい。お父さんみたいに強く、そして、みんなに負けないぐらいに強くなりたい。)


そんな決意のもと煉華はもう一度煉史を見た。そして煉史が…


「明日から修行だから今日は技の妄想でもしとけ。強くなりたかったらな。」


そして次の日から修行は始まるのであったが、それの話はまたその時に…。

蒼真と煉華の詳しい修行内容等は後日明らかになることでしょう。次は多分一週間後になると思いますのでよろしくお願いします。最後になりましたが、誤字脱字があると思いますが(いや、確実にあるな)ご了承ください。

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