二人の相棒
首都東京・・・・・はるか過去、江戸時代から日本の首都として存在し続けた都市。
そして20XX年現在、都内2箇所に大型空港も建設されていた。
#東京都ニュータウン 大型ショッピングモール
「人混みの中なら・・・・・、奴もいるはず。」
溢れかえる人々。通常平日という物は仕事や学校で多少は人が少なくなるのだが現在は午後3:47・・・・、多少混み合う時間帯だった。
2階のレストラン街、甘いスィーツやジューシーな肉の香りが漂う。だが、感覚が研ぎ澄まされた慎吾にとってこの階、いや、この建物は地獄でしかなかった。
(頭が・・・・・かち割れそうだ・・・・。)
休憩所のベンチで横になって何分か経った・・・・・、誰かが横にたっている。
「あんちゃん大丈夫?」小学生だろうか、幼い子供の声が聞こえた。
「頭が痛いんだ。邪魔しないでくれ。」再び眠ろうとした。その時、
「あんちゃんはカマキリと6ちゃんの匂いがする。」
飛び起きた。何故だ・・・・・、カマキリの匂い?
6ちゃん?わからない。このガキ何者だ。
「坊主、なんでこんなとこにいる。」
慎吾は何故そんなことを聞いたのかわからなかった。何故聞かない、カマキリの匂いが何故する。6ちゃんとはCode:06のことか?
否、できるはずがない。
自分ですらつい一週間前に知った情報を・・・なんでこんな幼い子供が・・・・・、
慎吾は知る余地もなかった、この少年が慎吾の戦いを大きく変えることになることを・・・・。
「今日は金曜日なの。金曜日はお姉ちゃんのお仕事が早く終わるの。終わったら、ハンバーグ食べてソフトクリーム食べて・・・・えっと・・・・。」
「食べてばっかだな坊主・・・。」笑った・・・・・。こんなに心の底からおかしくなったのは何日ぶりだろう。
たった何日か笑わないだけでこんなにも心は荒む物かと感じた。
「あんちゃんのお名前なんていうの?」
「真柴慎吾・・・。それと坊主、相手の名前を知りたい時はじぶんから名乗るもんだぜ。」
「じゃあね。僕ね、ヨーヘイ。よろしくシンゴ!!」
「てめぇ、いきなり呼び捨てなんて生意気だぞ。」
慎吾と洋平は笑った。その笑顔もつかの間、
「きゃあああああああああ、」
叫び声と爆発音。中心の空洞から下の階を見る。
コピーだ。今まさにコピーが遺伝繁殖を行った。
「2体だとぉ。」ふと横を見る。洋平がいない。すると一階に洋平が。
「あのガキ。だからガキは嫌なんだ。」
慎吾は2階から1階に飛び降りた。噴煙が巻き上がり慎吾の姿を消す。
「今だ。」2体のうち1体に飛びかかる。その体は一瞬のうちにカマキリ怪人に変貌した。
一匹は四つん這いになって逃げ出す。
もう一匹は・・・・ネズミを食っている。
身体がネズミに変化し。
一匹の後を恐ろしい速さで追いかけた。
「しまった、街に出れば被害者が。」
すると、慎吾の真横の壁が吹っ飛び、あのバイクがあった。
《ユーザー、Code:06コピーハ、大通リ二出タ、私に乗りたまえ。》
バイクのカタコト言葉が徐々に普通に治って行く。
「お前、何者だ。」
《ハッハッハ!!ユーザー、私もこの姿とはいえ液体脳髄も特殊学習脳も微量は入っている。この程度の学習ならば簡単さ。》
「なんだか悪いやつじゃなさそうだ。お前、なんて名前だ。」
《Code:04.5’だ。この姿になる前は、六脚亜門昆虫のハンミョウという奴だがね。》
「ハンミョウ・・・、斑点の猫・・・、よし、お前は『ドットキャット』だ。」
《サンキュー、ユーザー。ではユーザーのネームも登録しよう。》
そう話しながら公道を走ってるうちにコピーに二人は挟まれていた。
「まずはこいつらを倒してからだな。」
倒れた車をジャンプ台に慎吾は一匹に飛び込む。
やっとバイクの名前が決まりました。
チョイとイキなバイク
ドットキャットをよろしく。