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Code:06  作者: 通りすがりのバッタ男
21/22

明日へ

無意識だった。

あまりの無意識のためにまだ理解出来ていない。

だがわかることは・・・・レールガンを俺が切り落としたということ。

『なんだこれは・・・・・。』

傷口を見て呆然と立ち尽くすCode:06。

何が起こったのか?

『傷口が、どんどん広がって行く。』

そう、洋平の血の効果がついにで始めたのだ。

『何をした、兄弟・・・・お前は一体何をしたぁあああああ!!』

怒り狂うCode:06。

「それは、博士の残したお前の弱点だ。」

それを聞くとCode:06は笑い出す。

『弱点だって・・・・・。だったらこうすればいい。』

するとCode:06は自分の肩から腕を切り落とす。

そこから新たな腕がはえた。

「くそ、どうしたらいいんだ。」

慎吾も残り体力の限界が来た。

その時、Code:06と以前戦った時のことを思い出した。

(俺にはもう一つ弱点がある。)

もう一つ・・・・脊髄以外もう一つある。

わからない。資料にも博士にも聞いていない。

するとCode:06は再びレールガンを出す。

『まさかの時のもう一丁だよ。』

右脚をうたれた。

次こそもうない。万事休すの時・・・・、

「シンゴぉ、大丈夫。」

洋平とドットキャットだった。

「来るな洋平。」

その時、レールガンの銃口が洋平にむく。

無言だった・・・・・無我夢中だった・・・・・

洋平をかばうと背中が焼けた。

「ぐぅうううううう。」

洋平のポケットから物が落ちる。

慎吾は振り向きレールガンを切り落とす。

Code:06はまた腕を再生しようと肩に手をかけた。

だが・・・・Code:06の動きが止まる。

一点をじっと見つめている。

視線の先を見ると何かが落ちている。

洋平のポケットから落ちた物でどうやら小動物のドライフードのようだ。

『ぱ・・・・パ。』

「6ちゃん?」Code:06にそれは見覚えがあった。

そう、まだCode:06が昆虫だった頃食べていた物だった。

そして、餌をあげていたのは・・・・洋平。

「パパ、パパなんだね。」

洋平に近づこうとするCode:06を蹴り飛ばす慎吾。

「6ちゃん、なんでパパを、シンゴをいじめるの?なんで悪いことするの。」

『パパが悪いんだろ!!』

慎吾は驚く。クールな兄貴風をふかしていたCode:06が子供染みて来た。

『パパが僕を国連なんかに渡すから・・・・・・・・こんなことになったんだろぉおおおおおおお。』

そう言ってCode:06が洋平に飛びかかる。

「このクソガキがあああああああ。」

慎吾はCode:06の左腕をきりとばし量脇腹に切り込みを入れた。

「てめぇが考えててめぇでやらかしたことだろぉおおお。ここまでやっといて人のせいで済むと思うんじゃねーぞこの野郎ぉおおおおおおお。」

一瞬の出来事だった。

Code:06の右胸に真っ赤な心臓が浮き出て来る。

「あれだ。」最後の力を振り絞りキックをするその足は鎌になり心臓を貫いた。

『まさか・・・・・俺の・・・・・弱点があああ、がああああああああああ。』

崩れ落ちるCode:06。

《六式、もう時間があと10分しかない。》

「おい、Code:06!!超粒子爆弾はどこだ。」

『もうない・・・・。俺の体の中の・・・・・・・一個だけだ。』

展望室の窓を見る。

自衛隊のヘリコプターと新型戦闘機のイカロス38型が飛んでいる。

「シンゴさああああああん。急いで爆弾をおおおおおお。」

爆弾はない・・・・。もう世界を救うすべはない。

その時、なぜ思い出したのか、なんで今思い出したのかわからなかった。

それはあの時の・・・・手術室の記憶。

忘れかけていたあの日の光景。

自分の腹に脱い後があった。

あの時は脳改造だったはずだ。

思い切って自分の腹を切りてを突っ込む。

激痛の中見ると・・・・謎の球体のケースがあった。

蓋を開けると手紙と超粒子爆弾が。

“手紙には人類の希望に託す"

とだけ書いてあった。

「博士・・・・・ありがとうございます。」

イカロスの翼にCode:06を抱えて飛び乗る。

戦闘機はフルスピードで空の割れ目を目指した。

『兄弟・・・・どうする気だ。』

慎吾は黙ったままだった。

腹部の傷が気圧とスピードで悪化していたのだ。

空の割れ目が見えた。穴に爆弾を投げようとした時、慎吾は倒れた。

限界だった。レールガンで血液が流れっぱなしだった。

その時だった。

『兄弟、パパを頼んだよ。』

ただ、一言、それだけ言って空の割れ目に消えた。

数秒後、烈風が吹いた。

慎吾はイカロスから投げ出さた。

力が出なかった、もう、戦う気力がなかった。

文字通り燃え尽きていた。

薄れゆく意識の中で見た、黒雲に覆われた空から光がさす。

そして見えた青空。世界は救われた。

「勝ったぜ・・・・・みんな。」

慎吾は静かに瞳を閉じた・・・・・・。


つづく


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