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Code:06  作者: 通りすがりのバッタ男
18/22

最終強化

その巨大なカマキリは苦しんでいた。

異形な姿となっても人間の心は失っていない。

「博士ぇええええええ!。」

博士は戦っている。人間に戻ろうと、最後まで人間としていようと。

巨大な鎌が振り下ろされた。ギリギリのところでよける。動きを読まれているのか、それとも疲れが見え始めたのか、歩いはその両方か、

一発当たれば致命傷の攻撃が慎吾の体をかする。

否、かすっただけでも致命傷だった。その振り回した風圧で吹き飛ばされる。

強い、デタラメな強さだ。

こいつはもはやコピーの領域を超えた。

奴がオリジナルになりつつある。

1時間をきった。ここで負ければ人類に明日はない。

負けられない、慎吾は立ち上がる。

鎌を振り上げた、今だ。

腹の下に潜り込んだ。一本、足を切った。

バランスを崩す巨大なカマキリ。

その隙を狙って鎌を攻撃した。

片方、やっと片方の鎌を切り落とした。

しかしその行為が逆鱗に触れた。

鎌が信じられない速さで慎吾に切りかかった。

上手くそれを交わした。しかし風圧が刃のようになり慎吾の右腕を切った。

「なに、カマイタチか。」

だが、カマイタチの向かった方向に・・・・洋平が。

洋平を抱きかかえて逃げる慎吾、だがカマイタチはそんな慎吾の背中を傷つける。

「シンゴ!!パパやめてよ。」

すると、カマキリの動きが止まる。

『よ・・・・よう・・・へい。』

「そうだ、洋平だ。あんたが今殺そうとしたこの子は息子の・・・・あんた自身の息子の洋平だ。」

するとカマキリは苦しみ出した。

「博士ぇええええええ。いま、・・・・・今楽にしてやるううううう。」

カマキリの・・・博士の脊髄を貫いた。

『ぎえええええええええええ。』

博士は悲鳴をあげて倒れる。そして人間の姿に戻った。

「博士っ!!」「パパぁー。」

駆け寄る二人。

「洋平・・・・・、久々だな・・・。」

「博士、急いでください。ドットキャットに乗れば、病院に間に合います。」

博士はバイクを見て、笑顔になる。

「Code:04.5'、いい名をもらったな・・・・・・。」

《ドクター・・・・、死んでしまいますよ。》

「脊髄をやられたし・・・・・この血の量だ・・・・・もはや助かるまい。」

博士は洋平の頭を撫でた。

「いいか洋平・・・、パパはもうじき死ぬ・・・・・・、ごめんな、約束守れなくて。」

博士は涙を流し出す。

「嫌だよ、パパ・・・。約束破ってもいいから、キャンプに行かなくてもいいから、一緒に帰ろうよ。」

「博士、そうです。気を確かに。」

すると博士は慎吾の腕をつかむ。

「慎吾くん、最後の手段だ。私はこうなることがわかっていた。げほっ・・・奴の・・・・・Code:06の・・・・・細胞は、洋平の血液で破壊される。だが、君の体はその血液で最後の進化を遂げる・・・・・・。」

「なんですって、本当ですか、博士。」

すると博士は洋平のひざに傷をつけた。

慎吾はその血液を指につけ恐る恐る口に含んだ。

すると傷が完治し出した。だが、変わらない。

ほとんど姿は変わっていなかった。

「最後の・・・・進化は・・・・君が本当に・・・ピンチの時に・・・でるはずだ。」

「博士、しっかり、気を確かに持って。」

博士は薄れゆく意識の中最後の言葉を振り絞る。

「私の・・・・約束を・・・・君に託しても・・・・・・良いか。」

「わかりました。必ず、・・・・必ず洋平をキャンプに連れて行きます。」

「あり・・・・が・・・・t・・・・。」

「パパぁああああああああ。」

「うぉあああああああああああああああああああああああああ!!」

博士は息絶えた。

洋平は亡骸で泣き叫び慎吾は怒りの雄叫びを上げた。

「ゼロロクウウウウウウウ、貴様だけは生かしておかん。かならず殺してやるからなぁあああああああ。」

慎吾はスカイツリー内へ入る。

「シンゴ。」

「来るな。」

すると洋平の前にドットキャットがくる。

「ドットキャット、洋平を頼んだぞ。」

スカイツリーのエレベーターのボタンを押す。

行き先は最上階展望室。

果たして勝つのは、

地球の運命は、

Code:06の本当の目的とは・・・・・、


つづく


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