1話
目標、一章終了までに総合評価100を超えたいです!
「あ、れ……ここは……どこだ」
水滴……いいや、ここは洞窟の中か。
だというのに、周囲の景色は明るいな。いやいや、それは後回しにするべきか。だって……間違いなく俺は死んだはずだ。なのに、どうしてこうやって息をしていられるんだよ。いいや、それよりも一番に気にするべき事はそこじゃない。
【対象の起床を確認】
【チュートリアルを開始します】
目の前に現れたチャットのような文章。
それと同時に頭に流れ込んだのは無数の情報だった。今いる空間がどうとかの話ではない。日本ではない異世界で生きるために必要な最低限の知識だ。目的や理由なんて少しも教えられやしなかったけど今ので多少の事は理解した。
【ステータスの解放を行います】
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名前 (セットしてください)
職業 魔王LV1
年齢 10歳
レベル 1
HP 500/500
MP 1000/1000
物攻 E(100)
物防 E(100)
魔攻 E(100)
魔防 E(100)
速度 E(100)
幸運 S(100)
固有スキル
【ガチャ】【状態異常無効】【魔眼:鑑定】
スキル
【料理LV10】
魔法
【黒魔法LV10】【白魔法LV10】
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チャットと同時に流れてきた酷い頭痛。
終わってすぐに視界の中に現れたのは言葉通り、ゲームで出てくるステータスだった。見方が分からないと良いのか悪いのか分からないものではあるけど個人的には安堵したよ。だって、魔王という職業は抜きにしてもステータスの数値自体は低くなかった。
知識が正しいなら50程度で才能がある方だ。
詳しい事は表の世界を知らないから何とも言えないけど……いいや、今は対処しなければいけない事があるか。ステータスの解放と共に現れた見慣れたソーシャルゲームのガチャの画面、ただ今の段階で取れる行動は初回確定ガチャというものだけらしい。
ここら辺も俺のやっていたゲーム通りなら……。
予想通り、大きなガラポンが描かれた画面が出てきた。その下に『ガチャを回す』と書かれた欄があるが半透明になっている。要はその横にある選択画面から手に入れたい物を選ぶ必要があるって感じだろう。
並んでいる物に関してはゲームと違うな。
てっきり、俺の手に入れた力は日本にいた時にやっていたゲームの模倣だと思っていたが……選択肢として出てきた名前は上から【眷属】【武具】【魔道具】【その他】の四つだった。試しに眷属の欄を見てみたけどコレは後回しだな。
親愛度と忠誠度とかいう難しい言葉があった。
出てくる名前も悪魔や天使の名前からして数値が関係してくる何かがあるのだろう。まぁ、ゲームみたいな世界だし、システムとでも呼称しておくか。その方が考える時に纏めやすくていい。
して、それ以外となると……その他、かな。
ここは食材とか金銭とか、そう言ったものの総称としてその他となっていた。つまり、今いる空間がどのような場所なのか分からない現状に置いては不必要な物しか無いって事だ。
となれば、武具か、魔道具……そうだな。
魔道具と聞いても魔力の扱い方が分からない今なら扱える武器の方がマシだろう。中学と高校で剣道の真似事をしていた分、剣の扱いくらいならどうにか出来そうだ。じゃあ……って、すぐに選べそうも無いな。
どの武器も、それこそ装備品だって有名な物ばかりだ。もっと言えば詳細も見れるし……見たら見たで切れ味や強さ、能力とかが長々と書かれているから読むのも面倒この上ない。一応、ソート機能が付いているから上昇効果が高い順で並べてみるか。
「無名の剣……無名なのに一番、ステータス上昇効果が高いのかよ。しかも、想像していたよりも高いし」
まるで初心者御用達と言わんばかりの性能だ。
際立った能力は特に無く、使用者が扱えば扱う程に成長していく剣らしい。加えてHPとMP、面倒だから体力と魔力と称するが、その二つと幸運以外の全数値をプラス五百すると書いてある。他の絵物の良さも見ていられないし、二番目がケラウノスとか書かれている時点で辞めた。扱えるかどうか本気で分からないからね。
「セット完了……ガチャを回す、と」
演出は本当に簡素だ。まぁ、クソゲーですし。
ガラポンを勢いよく回して出てきた玉の色と合ったモノが貰えるというシステム。確変みたいなのもあるけど……いいや、来た時に考えればいい話か。別に面白いものでも無かったし、今は出てきた玉の色が虹色だった所に意識を向けたい。
俺がやっていたゲームは上から金、銀、銅、赤、白の順番だったはず……その中に新しいレアリティでも追加されたとかか。ただ、無名の剣が出てきたのはいいが手元には来ないな。と、心配していたがチュートリアルが進んだみたいだ。
勝手に画面が一番、最初に戻された。
それも初回確定ガチャという欄が消えて、新しく四つの欄が現れている。名前だけ挙げるのならば右上から『異次元倉庫』『異次元流通』『有償ガチャ』『無償ガチャ』と続いている。どれも気にはなるが先にガチャから……いや、タイミング良く説明がチャットに流れたな。
【ガチャを回す際にはエン、もしくは精霊石を使用する事となります。エン、精霊石共に戦闘時のドロップアイテムやレベルアップ時の報酬として渡されます】
なるほど、そこら辺が戦う事の利点か。
でもなぁ……戦うメリットがあるにしても経験の無い俺がどうにか出来る事だとは思えない。やっぱり、ガチャで眷属を手に入れた方が良かったのかもしれない。とはいえ、新しく手に入れた剣だって俺には似合わないものだろう。
【有償ガチャを行う際にはエン、無償ガチャを行う際には精霊石を使用します。これにてガチャの説明を終了します。続いて戦闘チュートリアルへと移行します】
「……へ?」
最後の言葉、それが事実だとすぐに分かった。
目の前に現れた黒い狼、もとい、ブラックウルフと呼ばれる魔物。この世界の冒険者達が定めたランクで言えばSSS~Gの中でBに位置する魔物だったはずだ。ハッキリ言って……今の俺のステータスでは勝利する事も難しい相手だ。
なのに、どうしてだろうか。少しだけ楽しい。
戦った事が無い、勝てる見込みだって無いというのに命を賭けてみたいって思えてしまう。元の世界で嫌という程に苦渋を舐めてきたからなのかもしれない。もしかしたら、俺の力が昔の俺達と同じように苦しむ人達を救える可能性があるとすれば好きにしてもいいだろう。
「神罰」
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