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ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む  作者: 紫楼
一章

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53/161

52話 お義母さまと特別な夜。

「いよいよ明日ねぇ♫」

 お義母さまはご機嫌さんで私をぎゅぎゅうと抱きしめてくれる。

「本当は母と娘の思い出を語るんだけど、私たちまだ半年だからね、あなたのお祖母様とご両親のお話を少しね。年代が違うからほんの少ししかないんだけど・・・」

 遠い昔のことだと懐かしむように目を細めて、

「あなたのお祖母様は学校で教鞭をとっていたこともあって社交界ではいつも元生徒に囲まれていたわ。でも厳しいことで有名だったわね~」

とお話をしながらお義母さまはずっと私の髪やほっぺを撫で回してます。

「カイダールさまは変わり者でナタリアさまはしっかり者だったらしいからお二人が結ばれた時は社交界で騒ついたわね。カイダールさまが追い回してたって話よぉ♡」

 父のことは全くわからないから想像もできないけどお母さまをストーキングチックで口説いたとかなんかウケる!

「さぁて、リーシャちゃんは閨教育は受けていたのかしらぁ?」

「・・・受けてないです」

 ディープな話キター!

「そうよねー、まぁ基本は旦那さまにお任せで良いんだけど、ここらの殿方は特にあちらが凶器だから自衛をせねばなりません。なれるまで香油やふのりは絶対使いましょうね。あと初夜で完全に致せなくても気にしてはダメよ。体を慣らして徐々にで良いんだからね」

 アレは凶器なんだ・・・。

「ジュリアスも今更ガッついたりはしないと思うけど痛すぎたらちゃんと止めるのよ」

 ガッつかれてみたいほうです!!

「ふふ、私は男の子ばっかりだったから娘を送り出すなんて役割は想像もしてなかったから物凄く嬉しいのよ♡しかもお迎えする姑でもあるわけだしラッキーだわぁ☆私はこれからはあなたのお母さまなのよ~」

「私も嬉しいです・・・」

 あのオレイユ家にいたなら、こんなに大事にされて愛情いっぱいな日々がくるなんて想像も出来なかった。

 好きに行動して美味しいものも食べられて、孤独感を感じる隙間も無い日々があるなんてなんて、あの頃のリーシャなら絶対考えられなかったはず。

「おやすみ、私の可愛い娘・・・」

 お義母さまは胸元で私を抱きしめ寝付くまで頭を撫でてくださった。

 暖かくて幸せな気持ちでお義母さまの心音と温もりを感じながら眠りについた。



 私はその晩、懐かしく感じる景色の夢を見た。

 バラが咲き誇るお庭で柔らかく笑うお母さまと顔は朧げだけど笑っている様子の男の人。

 その二人に向かって走っていく今より少し小さなリーシャ。


 リーシャの魂が親元に還ったのだと理解した。

 私がリーシャの前世なのか結局よくわからないけど、リーシャの心が魂が救われたのなら良かったな。


(良かったね、リーシャ。もう寂しくないね)


 そうして迎えた朝。

「おはよう、リーシャちゃん。今日は世界で一番幸せな花嫁さんになるのよ♡でもとっても大変だから頑張りましょうね」

 お義母さまが優しく起こしてくれた。母という存在に包まれた幸せな目覚めだ。


 簡単な着替えをしてジュリアスさまがお部屋まで迎えに来てくれて、おはようのキスとハグだけして。そのあと朝食。

 マダム・シフォンのお店の方達がやってきてまずは教会まで行くためだけのおしゃれなドレスに着替えた。


 着替えとメイクが終わったあとにニーナが、

「本日はおめでとうございます」

って言ってくれたので思わず抱きついちゃった。

「今までありがとう。これからもよろしくね」

 ちょっと泣いちゃって、メイドさんたちが「あらあら」ってお直ししてくれたんだけど、みんな涙ぐんでて。優しい。


 玄関ホールまで降りていくと、家族みんな揃ってて、お祖父様と伯父様、使用人さんたちも並んでて。

「「「「「「「「おめでとうございます」」」」」」」」」」

 笑顔のみんなにお祝いの言葉をもらって。


 私はジュリアスさまとともに馬車に乗り込んだのでした。




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