表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む  作者: 紫楼
一章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

4/6

4話 嫁を引き取りに来たイケメン、一瞬フリーズ。

 辺境伯家のお迎えの代表さんは他の皆さんよりちょっとだけ細身の知的なイケメンだった。

 眼鏡かけてクイッとしてほしい。

 ボーイズなラブに出てきそうな素敵なお顔にボディです。眼福。


 馬車に乗りこむ前に挨拶してくれたんだけど、私を見てちょっとだけフリーズしたよね。

 お嫁さんを迎えに来たら平民風なワンピースを着たちびっ子と侍女服の適齢期っぽい美人な女性。

 判断に困るよね。わかります。


「グレーデン辺境伯領よりお迎えに参りました。ルーク・サーキスと申します。リーシャ嬢、よろしくお願いします」

 って片膝ついて頭を下げられちゃった! 確定せずにこちらが返答するのを待つと言う見事な回避術を披露された。

「サーキスさま、お迎えありがとうございます。よろしくお願いいたします」

 私が挨拶をすると、ニーナの服で一応わかっていただろうけども、それでもかなり驚かれてるっぽい。


 今までの記憶にある人たちを思い浮かべて身長差を見て比べていたんだけど、女性の平均らしいニーナと頭ひとつ分くらい違うし、ここまで付き添ってくれた騎士さん達なんかふたつ分は違った気がする。

 私はおそらく140cmくらいなんじゃないかな。

 小学生低学年くらいかな?


 辺境伯家からのお迎えの人たちが、体格も身長も王都の人より少し大きめだとすると、もしかして私は幼児枠くらいなのかもしれない。

「これからの日程と予定を到着前にお伝えしますので同乗させて頂きますね」

 サーキスさまは一息吸って気持ちを落ち着けてから、他の騎士さんたちに出発の合図をして、私とニーナを馬車にエスコートしてくれた。


「まずここからあと三日ほどの予定ですが途中の町でグレーデン領で必要な着替えや日用品を一通り買い込んでいきましょう。荷物が少ないように思いますが後日送られて来るのですか?」

 私にではなく、一緒に乗っているニーナに質問攻めである。多分なんだけど王様から急に言われて嫁取りの準備を少しはしてみたものの予想外にちんまい私でしかもこちらからの用意がほとんど無さげで、やばそうなんだろうな。


 ニーナは目の前の綺麗系イケメンに臆する感じもなく淡々と返事をしている。メンタルすごい。

「陛下から貴女のオレイユ家からの除籍とマーベルハント家との養子縁組の承認が成されているとの書簡がこちらです。貴女はリーシャ・マーベルハント伯爵令嬢としてグレーデン辺境伯家に入られます。婚姻届も既に教会に提出されたとの事です」

 何やら高そうな箱に入っていた羊皮紙を見せられて説明を受けた。

 マーベルハントはリーシャの母の実家だ。王様はオレイユ家から完全に切り離してくれたんだ。

 王様がなぜ私を親身になって助けてくれたのか分からないけど、もうあの家に関わらなくても良いのは嬉しい。ニーナが横でホッと吐息をついたようだ。

 すでに婚姻届出されてたのは驚いたけど、貴族は親が相手を決めるっぽいし、今回は王様が決めたんだから、もうそういうものなんだって感じで受け入れるしかない。

 結婚相手がどんな人だろう? サーキスさまくらいのイケメンまで行かなくても、優しくてご飯をいっぱい食べさせてくれる人だと良いなぁ。

 

 それから、王都寄りの街に比べたらかなり長閑な町や村で二回泊まってやっと辺境伯領に入った。

 移動の途中途中で、サーキスさまがニーナに色々聞きながら色々買い込んでくれて、とても申し訳ない気持ち。でも王都から離れるにつれてお野菜が美味しくなっていって、日用品を買うお店の隣とかで変わった調味料とか苗を見つけたりがあって。

 サーキスさまは私が気にしたものを全て買って下さったのだ! 神! 惚れても良いですか?

 

 あ、もう私結婚したんだった!

 まだ顔も年齢も何も知らない相手だけどね。






 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ