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ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む  作者: 紫楼
三章

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132話 アズライトの池・・・池? 

 お久しぶりのロジャー先生はやはり渋イケオヤジ~!

「やぁ、旅行は楽しかったか?」

 うふぁー、いい声です。めっちゃ耳に良い。

「楽しかったけどサーキスさまもチェイスさんも凄かったです」


 朝食の後、お茶もしっかり楽しんでからお義母さまに連れられてロジャー先生の診察室にきた。

 ジュリアスさまはお義父さまとセリウスさまに留守中のお仕事とか色々伝達事項があるからって引き摺れれていった。南無。

「あぁ、ルークはな・・・」

 想像出来たのか苦笑いで。椅子をずずっと動かして私の診察に良さそうな距離を取る。

 ロジャー先生は私の鎖骨あたりに手をかざして魔力をスキャンした。

 CTかMRIどっちが近いかな?

「ふむ。内臓も大丈夫そうだし魔力の流れも安定してるな。強いていうなら少し疲労か・・・」

 でしょうね。

 快適とはいえ、馬車で寝泊まりだったし。

「もうお酒飲んでも良いですか?」

 これ大事。


「・・・酒が好きなのか?いくつから飲んでいた?」

 あ、味を知ってる=飲んでるってなるのか。

 リーシャでは飲んだことはないんだよね。当たり前だけど。

 説明どうしようかな?

「大人が飲んでるのを見て美味しそうだな・・・って思ってたから」

 う、疑いの眼差し。イケオジの目線に刺されたら全部答えたくなっちゃう。

「そうだな、あと3キロくらい太ってもう少し血色が良くなったら酒精の軽いのなら良いだろう」

 やっぱり3キロ!3キロの壁。

 それでも弱いのしかダメってか。

 でも果実酒とかなら良いんだよね!楽しみ!!


「うふふ、順調に回復してて嬉しいわね。ロジャーもリーシャちゃんには少し甘いわ~♪」

 横で様子を見ていたお義母さまがロジャー先生を甘いって言った。嘘だぁ。

「そういえばリーシャさま、クランゴとハジャンクは酒のつまみになった。干すのも良いとチェイスが言っていたらしいが本当か?俺にも回してくれ」

 おおぅ。完全に好みが酒飲みのオッサンだ。

 良い声でおねだりされたら断れないので快諾しとく。

「ルルゥに管理してもらうから伝えておきます」

「おう。頼む」

 仕方ないのでお義母さまの抱っこで厨房に向かった。


 ルルゥが旅行で仕入れた食材を仕分けしながらニックスたちにどんな使い方か説明してた。

「あらリーシャさま、ロジャーの診察は終わったの?大丈夫だった?」

 厨房に入った私たちにすぐ気がついて声をかけてくれる。

「うん、安定してるみたい」

「良かったわねぇ」


 お昼はピザとパスタに決定してるみたい。ベン達が準備している。

 私はパエリアや炊き込みご飯の説明をして。

 魚も一部を干して、昆布もほとんどを干す。

 あとは、たけのこもアク抜きをしてもらって。

 山菜とか野草もアクを抜いたり下処理をしてもらう。


「あ、離れの畑にバニラ植えに行かなきゃ」

 ポム達が見つけてくれたバニラビーンズもどきは名前が無かったので勝手に〈バニラ〉って言ってる。

 この世界の食べ物の名前覚えるのめんどくさいんだもん。


「あら、それならお昼食べてから私も行くわ~」

 お義母さまは私たちが持ち帰ったお土産を吟味するそうで畑には同行しないそう。

 お昼はお義母さま、クラウスさまと私だけだった。

 リックさまはカンダルー先生達と一緒に食事をとっているとのこと。

 お魚の干す作業はコックさん達がやってくれるらしいのでお任せすることにした。


 私はいつに間にか肩に乗っかって来たポムとティムと一緒に、ルルゥにまるごと抱っこしてもらって、アランが護衛で離れに向かった。

 ジェイクはお休み。


 久しぶりに見た離れの畑は豊作って感じになってる。

 胡椒の木もちゃんと実をつけてた。やっほーい♡

 ちまっと植えておいた薬草も育ってる。

 これは母の秘蔵の薬草を植えてもちゃんと育ちそう。


 日の当たる場所は結構埋まっちゃってるのだけど、バニラも日当たりは必要なので新たに畑を少し拡張。

 ポムがいきなり土魔法で「ててぇーーーい☆」って感じで地面を掘り起こした。

 ちょ、すごくない⁉

 えっへんと胸を張って威張ってる。可愛いな!!

「ポム、実は出来る子だったのねぇ」

 ポムを褒めるとティムが拗ねる。拗ねても可愛いけどね。


 私がバニラとナード(バナナもどき)をアイテムボックスから出すとその木をティムが風魔法で「うほほーーい」という感じで風で浮かせて均等に配置させた。

 ええ?ティムの魔法の操作もすごくない⁉


「あらあら加護持ちってすごいのねぇ」

 ルルゥが褒めるから二匹とも大喜び。

 そうだった。この子達は加護持ちだった。

 配置された木の根元がボコッとなって木が埋まってその上に風で操作された土が被さっていく。

 共同作業できるんだ!!

「うわー、ハイスペックだ」

『うむ、なんだ・・・早く食べたくて張り切ったようだの』

 私の驚きの声に離れの奥からアズライトが出て来て呆れたように言う。


 ポム達ったら食べたかったから頑張ったのか。バナナを美味しそうに食べてたし、バニラはクッキーやケーキが美味しくなるって聞いてから目が輝いてたもんね。

『どれ、水もくれてやろうかの』

 アズライトからミストみたいな霧状の水が畑全体飛んでいった。

『ここは魔素が豊富で良い収穫ができそうだでの』

 なんかご機嫌に言ってポム達と踊り出した。アズライトも踊るのね。


 畑をいじると庭師さんに伝えていたので実は庭師さん達が数人そばにいたんだけど、みんなあんぐりしてたよ。

 ごめんね。お仕事無くなっちゃった。

『主、ちょっとついてくるがよいの』

 一通り舞い踊って満足したからかアズライトが私を呼ぶ。


 ルルゥに抱っこされてついて行くと離れの裏手から少し歩いた先に大きな池が出来ていた。

「・・・」

「まぁ!立派な池ねぇ」

 うん。いきなり湖かってくらいの池が出来てる。

 離れの周りは確かに放置されている原っぱだらけだから問題ないっちゃないけど。

 一晩で作ったの⁉


 中央に小島ができてるし、しかも池が流れるプールみたいに循環してるんだけど。

『ポムとティムも手伝ってくれての』

 ああ、なんか見たことない木とかポムの○んこ種のかな?

 一晩で育つんだ。

『パバブも植えたから安定したらすぐ収穫できるぞ』

 なんでこんな仕事が早いの!


「これ、ジュリアスさまかお義父さまに許可取ってないよね?」

 いきなり土地を掘り返して良いのかしら。

『何も育ってない場所なら池ができるくらい良いと主の番が言っておった』

 大丈夫じゃって胸を張られた。マジかー。ジュリアスさま優しすぎ。

「確かに文句は言わないでしょうけど、予想していたサイズじゃないと思うわぁ」

 ルルゥが呆れたように池を眺めて言った。うん。私もそう思う。

「グレーデンは水場は少ないから喜ぶでしょうけどね」

 確かにー、私の行動範囲に川とか無いし。

『そうかの、地下の水源は豊富のようじゃから掘ればいくらでも出てくるじゃろうの?』

「そうなの?」

 池も地下水らしい。アズライトがいろいろいじって循環できるようにしてあるんだって。

「水は井戸水か魔道具で出してるのよね」

『地下にあるからその魔道具が使えておるんじゃろうの』

 アズライトが呆れたようにいう。

 魔道具は水蒸気を集めるみたいな原理かな?

 旱魃地帯で使ったら余計乾いちゃうのかしら?やばい魔道具じゃん!


 とりあえずナードがグレーデンで根付くか心配だったけど、ポムが土の加護持ちで植物に影響を与えれるし、ティムの風の加護で木々の環境作りも出来るから心配ないそうだ。

 パバブはアズライトが管理してくれるから枯れたりの心配もないと。

 ありがたいね。

 食い意地の張ったお仲間が出来て私は幸せだよ。


 夕飯のパエリアは私も手伝って。

 アズライトの池の報告をしたらお義父さま達すぐに離れに走っていって絶句してた。

 でも池は嬉しかったみたいでアズライトにお礼を言ってた。

 畑にも驚いたみたいで、ポムとティムにもお礼。

 アズライトとポム、ティムはめっちゃ胸を張って。

 ハロルドに上手く誘導されて、アズライトたちは魔の森産の畑とかのお手伝いもしてくれることになった。


 この家で一番偉いのハロルドなのかも⁉





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