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ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む  作者: 紫楼
三章

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123話 海獣獲り放題

 海にギャングっていってもこの海じゃ10mくらいって小物なんじゃ?って思ったけど、漁師さんは狙わないみたいだから凶暴なのかな?

 まぁサクッとサーキスさまが解体してルルゥが滑りをとって蒲焼きと唐揚げにしちゃった。

 男性陣はほぼ徹夜で海で過ごすのだと言い張った。

「俺たちは二、三日寝ずに過ごすのはしょっちゅうなんだわ」

「こんな楽しい場所で寝るなんてあり得ません」

 グレーデンの脳筋たちヤバい。

「加減せずに動けるのは久しぶりです」

 サーキスさまって見た目を裏切るよね。

 森は大きくても木々が有るから相手もこちらも動きに制限があるから、我慢してるのかな。いざとなったら更地にしてそうだけど。


 ジュリアスさまも目が輝いてるし、微妙に体が揺れてて子供が動きたくてうずうずしてるみたいな状態っぽい。


「リーシャは寝てるか?」

「何が出るかちょっと見たいです」

 邪魔にならないなら見たいかな。

 ニーナたち女性陣には屋敷内で各自自由に過ごすようにしてもらった。

 私が見に行くなら付いてくるって言い張ってたけど、時間外労働も甚だしいからね。

 ニーナは普段から私につきっきりでブラック勤務すぎるんだもの。


 ジュリアスさまが私の体調を気遣って深夜までは一緒に仮眠を取ると言う。

 そんなワクワクしてる状態なのに寝れるのかしら?

 本当はね、ほんのちょっぴりハネムーンベイビーを授かる展開を期待していた旅行だったけど、そんな気にもならない島だったしね。思い切り楽しんで過ごそう。


 ジュリアスさまは、まだまだ完全に手を出す気はないらしい。過保護で真面目すぎるんだ。

 寝付くまではちょっとだけイチャイチャしたけどね☆


 お月さまが天に登り切った頃、海の方から雄叫びと騎士さんたちの歓声が響いた。

「リーシャ、起きれるか?」

 ジュリアスさまがすでに準備万端で私もチュニックワンピと下にカーゴに着替えて抱き抱えられて海岸まで向かった。

 なんだっけ?人外魔境? 

 妖怪・・・じゃなくて海獣大戦争?


 すでに海には大きな双頭蛇と足がいっぱいのイカと怪獣みたいな亀が暴れてて。

 サーキスさまが足場を凍らせながらめっちゃキラキラな笑顔でイカの足を切り落として、チェイスさんとアモンさんが剣に闘気を纏わせて大剣にして・・・魔道具なの?そんな剣で急所らしきところを攻めてる。

 蛇はルルゥが風を操りながら切りつけてる。

 海なのにどう戦うのかと思ってたんだけど華麗に飛んでるんだよ。

 セバスチャンも水魔法で翻弄させてる。

 アランたちは他のちらほら出てくるのを嬉々としてやっつけてる。


「大漁だぁ!」

 いや、なんだ。どれだけ持って帰る気なんだ。

「出遅れたな」

 ちょっとしょんぼりなジュリアスさまが私に簡易結界を張って参加しに行った。

 岩場でずっと見物していたらしいアズライトがそばに来てサイズダウンしてから私の肩に乗ってきた。


『我が参加すると逃げてしまうからの』

 だろうね。

「この海って普段からこんななのかな」

『其方らの魔力に釣られてだけで普段は滅多に浮上してこないんだろうの』

 うーむ?魔力抑えたら来なくなるんかなぁ。

 そういえばイカって夜行性なのに昼にいっぱい出たから、やっぱり地球のとは違うんだろうね。魔力に釣られるってなんだ。


『なんだ?魚が食べたかったんだろう?』

 アズライトが不可解だと首を傾げる。

「うーん?魚がっていうか料理に使える素材とか色々探したかったんだ」

『見つからぬのか?』

「わかんない。それに製造法を知ってる訳じゃないし手に入らないのかも」

『諦めずとも良い。世界は広い。海もここだけでもないからの』

「そうだねぇ」

 アズライトと話してる間も波飛沫が舞い、海獣たちがどんどん倒される。


 サーキスさまがとんでもないとは聞いてたけど、鬼神とか氷鬼とか言われていても仕方ないほど容赦がない。

 ルルゥもわりとそう。

 サイズが大きいし相手もそれなりに強いみたいだから一撃では通らないみたいだけど、結構あっさり勝ってる。


 ジュリアスさまは基本的には炎魔法を使うらしいけど今回や魔の森で獲物を狩る時は燃やせないから剣に風の魔力を纏わせるらしい。

 属性が一つじゃないから困らないらしいけど得意な方で戦えないのは不便だね。

 でもめっちゃ強い。

 

 アラン達の加勢をしていたと思ったら新たに出てきたムカデ?ゴカイ?めちゃデカーーーい!

 いやっっっ!!!!私、足が多い虫嫌い!!

 最悪だと思ってたら見事に一刀両断された。

 ジュリアスさまかっこいい!

 ゾゾっと身震いしたけどすぐに処理してもらえて安心。

 万が一美味しくても却下だ。

 カニや蜘蛛までしか許さない。

『あれは悪くない味だが嫌いなのか?』

 え?私アズライトとは分かり合えそうにないよ!

『イェンゲとそう変わらぬだろ』

 ・・・食べたいなら食べればいいけど見えないとこで食べて。


 ここまで見てきてやっぱりタコはいないな。

 アラン達が仕留めた物の中にもそれっぽいのはいない。

 でもイカとカニっぽいのは手に入れたし、貝もいっぱい獲れたから贅沢言わない。

 なんか超不細工な顔のサメや謎のブヨブヨな子豚みたいな海獣も出た。

 みんな大した苦もなく倒して。

 明け方には海鳥?ロック鳥みたいなおっきいのが飛来してきたの。

「うっは!肉頂き!」

「「やりィ!!!」」


 テンション上がったままのサーキスさまがキャラ変したかのような喜びようで手の平から氷の矢を放って撃ち落とした。すごい魔法だよ・・・私にもできるかしら。

「・・・」

 トンビみたいに油揚げ取りに来たら返り討ちに遭ったみたいな感じ?

「もっと来ないかなぁ」

 クラウスさまとチェイスさん達のお肉に対する期待がすごい。

「おーい、こっちの収納してくれ」

「おぅ」


 グレーデンは普段から食料を大量に必要としているから食料調達のマジックバッグは大容量らしいんだけど流石にこれは多すぎるんじゃないかな。

 私も近づける範囲の獲物は回収した。

 足が多いアイツは気分的に嫌なので入れないけど。

「そろそろ一回中に戻ろうか」

 え、一回?まだ獲りたいの?

「そうねぇ、朝食作らなくちゃ~☆」

「腹が減ってたらチカラはいんねぇしな」

 ・・・寝ないのは良いけど食事抜きはダメなんだ。

「リーシャちゃんこれ、イェンゲみたいな身なんだけどどうやって食べる?」


 ゲ!やっぱり食べるんだ。

「イェンゲみたいな扱いで大丈夫だよ」

 それの調理は手伝わせないでね。

「あら?リーシャちゃんはこれ苦手?」

「・・・足が多いの嫌い」

「ふふ、女の子ねぇ♡」

 ・・・どこからどう見ても女の子だよ⁉


「魔の森と一緒で獲物が尽きないのは良いわねぇ。ストレス発散になるわぁ」

 海の中って魔の森みたく発生源状態なの?

「この島周辺に発生するスポットが出来てるのよ。それをアルジェさまや騎士達が定期的に狩ってるんでしょうね」

 海って行動範囲が広すぎるじゃん。怖。


「今回は俺たちが掃討したが普通は任せてもらえないんだ」

「外部からの人手を借りて討伐となると予算が出るが俺たちは遊びに来た体だからな。アルジェがラッキーだとか言ってくれて良かったな」

 ジュリアスさまが説明してくれる。

「普段ここまで出ないんでしょ?」

「潜在的に潜んでいた魔物を処理した形になるな」

 ふえー、わざわざ寝てた子を起こしたよ。


「アルジェは手間が省けた上に急に襲われる心配も無くなって、俺たちは食料たくさん手に入った。お互いにいい話だろう」

 そういう物なのか~。

 私はまたジュリアスさまの抱っこでお屋敷に戻った。


 ルルゥが早速蛇をおろして蒲焼にし始める。

 素材も高く売れるらしいから綺麗に皮を剥いでるし、骨も取っておくらしい。

 ダシにしても良くない?

 イカは足と体を分けて干す。なんか色合い的にも形的にもグロテスクでまずそう。

 でも味は普通に〈美味しいイカ〉らしい。

 イカスミも取れるけど、なんとなくいらないので売ってもらおう。加工したらインクにもなるらしい。

 亀は甲羅が高級素材らしく解体して売るんだって。身は滋養強壮にいいよって伝えたら売る方向になった。


 ニーナ達が起きてて、朝食の用意してくれてたのでみんなで朝食。

『おい!これ!これにパバブを乗せてくれるかの』

 アズライトは蒲焼に山盛りパバプを乗せて美味しそうに食べた。


 ニーナ達に預かってもらっていたポムとティムもパバプバブを食べてシビビとなるのを繰り返してる。

「リーシャ、仮眠を取ったら森に行こう」

 

 

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