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ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む  作者: 紫楼
二章

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106話 権利の話は複雑らしい。

 お昼を食べて少しまったりしてから、ジュリアスさまが帰宅して。

 マーベルハントの伯父様とお祖父様、アーレンさんが来てくれたをお迎えした。


「昨日は大変だったね」

 お祖父様たちが私を労ってくれた。

 みんなが着席して、私はジュリアスさまの横に。流石に膝抱っこじゃなかった。


「リーシャは母上の気性を受け継いでるんだね」

 伯父様が少し遠い目をしている。良い意味じゃないのかしら?

「カイダール卿のことは残念だが真相が知れて良かった。ナタリアも安心しているだろう」

 お祖父様は少しお疲れっぽい。ニーナにリラックス系のハーブティーを淹れてもらおう。

「今朝、王宮に呼ばれて陛下と話しあったのだが、私たちは彼をうちの一員として迎えようと思う」


 ん?


「ポッド殿は実家がすでに無く親戚筋とは付き合いがないそうでな。カイダールの薬についてもまだ国に報告が行ってないそうだ」

 感染症が数年かけて終息したのに?

「私の住んでいる村は父方の祖父の領地なのですが本当に奥地でね。全部で五つの集落があるんだけど本当に隔絶された場所なんだ。我が国では感染症が出たと国に知られると封鎖されて見捨てられるんだ。奥地すぎて見張りがいるわけじゃないから出入りは出来るんだけどね」


 アーレンさんは少し切なそう。

 封鎖って特効薬がない状態だと仕方ない処置なのかな?食糧援助も無く放置とか胸糞なんだけど。

「でも今後薬を広めていくためには国に報告を入れておかないと無理なんだ。だけど権利は父さんの物だから先にナタリアさんに報告してからと思っていて・・・村のみんなはわざわざ国に言うことはないと言いうか外部との接触が行商人くらいのだからね。代官や徴税人は封鎖された時点から来てないしね」


 嫌いな相手に有用な報告をしたい人なんていないね。

「国籍を移してとかはダメなんです?」

 わざわざ嫌いな国に阿らなくても?

「それも考えたんだけど出所を調べられたら私が移った国にどんな言い掛かりをつけるかわからないし、国の在り方や祖父たちに思う所はあっても同胞を見捨てることは出来ない」

 なるほど。人が良過ぎて損するタイプの人だ。

 隔絶された村に感染症が発生したってことは外からもたらされた可能性があるわけだからすでに別の場所でも酷いことになってる可能性もある。


 アーレンさんがこっちに来てくれたのは父のこともあるだろうけど助けも欲しかったんだろうな。

「我が国にも使えるようにしたいという話だったと思うのですがアルモンド国は反対しそうですか?」

 国民を見捨てるような国は外交でまともにお付き合いできるのだろうか。

「父さんは国に保護されていたわけじゃないので父さんの薬の権利にアルモンド国がケチをつける事は出来ません。ただ我が国で出来た薬をレイドラアース国が独占となるとと騒ぎそうなので権利自体はリーシャさんに持ってもらい、製作販売権を私と共有して欲しいのです」


 うーん。権利もアーレンさんで良いんだけど国が関わるなら権利を私が保護するのが良いのかな。

「お兄さんがそれで良いのなら私はそれで良いです。マーベルハントの一員というのはこちらに住むということですか?」

 国に帰らないのかと思えば。

「父さんの残した研究を続けたいのでマーベルハント伯爵にお世話になることにしました。アルモンドで薬の流通を円滑に持っていきたいのでしばらくは行き来することになりそうです。あちらの流行が落ち着いたあとに国籍を変更する予定です」

 権利をアーレンさんが持ったら有象無象の親族が湧いたり、国に戻った時に雁字搦めになるから私に権利をってなったのか。

 昨日の時点でお兄さんにって決めちゃってなくて良かったね。


「ではお預かりするので研究の成果が出たらその結果とともにお兄さんに持ってもらいますね」

 薬の権利は役に立たせられる人が持ってないと宝の持ち腐れだ。


 父のこちらに残していたらしい他の研究も私が持つよりアーレンさんに任せた方がよっぽど有意義だよ。

 これも無事に国籍が変更できた時だね。


 アーレンさんはきっとすごく心細かったんだろう。伯父様と顔を見合わせて笑顔を浮かべた。


「・・・ナタリアの棺を移動させる許可を得たのだがリーシャはどうしたい?」

 お祖父様がなんとも言えない顔で聞いてきた。どうとは?

「グレーデン領に墓を作るか、マーベルハント家の霊廟に入れてもらうか、どうしたい?」

 私の頭を撫でながらジュリアスさまが聞いた。


 父の遺体は無いから見知らぬグレーデン領に眠るのは寂しいよね。

 お祖母様やご先祖さまがいた方が安らかなはず。


「マーベルハント家に還してください。お祖母様と一緒の方が喜ぶと思います」

 そういえばあの魔道具、父の最後の思いが込められてたから棺に入れたあげると良いな。


「そうか、・・・そうだね」

 伯父様もうんうんって納得してくれた。


「昨日のあの魔道具、陛下から戻してもらえたら棺に入れたあげたいです」

「良いのかい?あれは高度な技術が使われている魔道具でカイダールの映像も残っておるのだぞ?」

 隠し部屋に似たようなのあるし、作り方は魔導書に載ってる。あれは多分お母さまが作って持たせた物だと思う。

 だから最後までお父さまに会いたかったお母さまに持ってもらった方がいい。

「大丈夫です」

 リーシャの髪も入れてもらおうかな。理由を聞かれたら困るかな。


 アーレンさんは保護のために交渉役とか護衛さんを付けられて一旦アルマンド国に帰るそう。

 薬に使われた薬草の種を私にプレゼントしてくれた。村の森のかなり奥で見つかった物だから他国では出回ってないかも知れないからと持ってきてくれたらしい。陛下にも献上したって。


 ポーションって傷とか外部の症状には効くけど感染症や癌みたいな内部の病気には効かないんだって。あのゲームのポーションみたいなんにでも効くの期待してた。でも魔導書には欠損も治るって書いてあったのに。仕組みがわかんないね。

 聖魔法はどちらにも効くけどレア過ぎて現在使い手は見つかっていないそう。

 

 なんでも治せたら寿命が延びまくって大変か。でも折角魔法のある世界なのにちょっとしょんぼり。


 お祖父様たちはお母さまの棺を移すときにはマーベルハント家においでって言ってくれて、ジュリアスさまが「必ず連れて行きます」って。

 やっぱり髪の毛入れてもらう?


 そのあとお義父さまたちが帰ってきて、お祖父様たちと夕食を食べた。

 アーレンさんはうちのご飯を食べてしばらく硬直した後、今後の食事がただの栄養補給になりそうだと落ち込んでた。アルモンド国も塩味か。

 いずれレイドラアースに移住するんだから頑張って!


 帰宅する伯父様に伯母様たちにお土産としてお菓子を渡した。

「お兄さん、またお会いしましょうね」

 アーレンさんはヘニョって笑ってそっとハグしてくれた。


「何かあったらウチに頼りなさい」

 お義父さまがアーレンさんに言った。グレーデンなら変な相手でも撃退できるもんね。

 アーレンさんが感極まって少し泣いちゃった。家族がいきなり増えたからかな?寂しく無なくなったのなら嬉しいな。


「ではね。リーシャ、良い旅を」

 お祖父様と伯父様もハグして帰られた。

 

 みんなに新婚旅行行くの知られてるにむず痒いね!


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