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ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む  作者: 紫楼
二章

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98話 不穏な空気。

 ついに王宮に行く日になってしまった。

 セレブエステもバッチリ施されて、お肌も髪もコンディションばっちり!


 夜会の前に王様オジサマにご招待されてるそうでお昼過ぎには王宮に向かう。

 夜会用のドレスは向こうでお部屋を借りて着替えられるんだって。


 朝ご飯が済んで少し休憩してる時に侍従さん達が少し慌てて、お義父さまがお部屋を出て行った。

 なーんかメイドさんも私を気にしてるんだけど何だろう?


「しつこいブーフィはいい加減に処理しないとダメよねぇ」


 優雅な仕草でほほ笑みを浮かべながらなんか物騒な事をお義母さまが言っちゃってるんだけど!

 ブーフィはハゲタカとかハイエナとかそういう揶揄みたい?

 お義父さまが応対に出たらそそくさと去ったみたいですぐに戻って来た。


「なかなか面白かったぞ~」

 全然笑ってないけど?気になる~?私関係っぽいんだもん~。

「リーシャちゃんは何も気にしなくて良いぞ」

 大きな手でぐりぐり。剣ダコが見えた。


 時間になったとの事でグレーデン家の大きな馬車(浮力カスタム済み)で王宮に向かった。

 2度目の王宮。前回は何が何やらであんまり外観は見れてなかったけど、やっぱり王宮は荘厳だった。ヨーロッパ系に旅行に行った事はないし写真くらいでしか見た事ないけど、やっぱり乙女的にはあのランドの世界とか思い浮かんでニヤニヤしちゃう。カッケェ~!お城はやっぱりあこがれがあるよ。


 パカーンと私の口が空いてたみたいでジュリアスさまが手で戻してくれた。

 公共の場で抱っこで運ばれちゃう私。

 この広さだと流石にお義父さま達の歩幅で付いていけないから諦めるよ。


 通りすがりの侍女さんとか一瞬ぽかんってなってる。

 侍従さんに案内されて謁見用のお部屋に行くのかと思ったらプライベートな方の応接室に案内された。

「よく来てくれた」


 あの綺麗なオジサマがニコニコと迎え入れてくれた。いい加減オジサマじゃなくて陛下って頭にインプットしないとうっかり口に出しちゃいそう。

 簡単に挨拶を済ませるとすぐに席に着かせてくれてお茶も用意される。

「リーシャ嬢、グレーデン家での暮らしには慣れたかな?」

「はい!」


 オジサマのおかげで安心して暮らせて楽しくて幸せです!

 私が力一杯返事をしたのでオジサマもお義父さま達も笑ってくれます。

「やはりジュリアスに、グレーデン家に任せて良かった」

 そう言われてジュリアスさまも嬉しそう。国王陛下の信任が厚いのって素晴らしい事だね。


「そういえば王宮筆頭魔導士がリーシャ嬢にポーション作りを教えに行くと休暇申請を出して来た」

 ほえ!そんなお偉いさんが⁉しかも来てくださると?こちらから教えを乞いに行くべきでは?


「ガンダルーの手紙を見てどうしても辺境で過ごしてみたいらしい」

 オジサマが苦笑しつつ教えてくれる。


「魔導書も一緒に研究したいのだろう。それに・・・」

 陛下は胸元から私の作った魔道具を取り出した。

「これを見てしまってな、リーシャ嬢の技を学びたいそうだ」

 ん?私が教えるの?教えれないよ!

「ジュリアス達は旅行に出るからしばらくはおらんぞ」

「ああ、おそらく溜めている仕事や引き継ぎに時間がかかるだろうからグレーデンに行くのにあと一月位は掛かるだろう」

 多分、転移陣できちゃうんだな。

「私は魔道具に詳しくないがこれは我が国の上級魔導士達では作れないらしいぞ」


 うひ。そんななのかー。やらかしてる。

 お祖母様とお母さまの残した研究書とか魔術式ってやっぱそんなレベルなんだ!

「リーシャ嬢、私は其方の気持ちとこの魔道具がとても有り難いのだが其方は危なっかしい。ジュリアスやルドガー、スノウリリィにきちんと守ってもらえ」

 うははー、そんなにかぁ・・・


 お祖母様はお弟子さんもいたみたいなのにどうして教えを残してないんだろう?

「リーシャ嬢、今夜其方の父の事で発表がある。其方に取って良い現実ではないだろうがオレイユ、ハーボットが其方に手を出せないようにしたい。堪えてくれるか?」

 父ってカイダール?行方不明で死亡認定されてたはずだけど何だろ?

 ジュリアスさまもお義父さま達も渋い顔になってる。内容知ってる感じかな?


「・・・陛下が私のために判断してくださった事なら私はどんな結果でも受け入れます」

「そうか」

 ちょっとだけ沈黙に陥っちゃったけど、オヤツが届いてホッとなった。


 干果物入りのカトゥルカール。アルコールが少し染みてて幸せ。うちのコックさんたちの教えがここでもちゃんと育ってるっぽい。美味しい。


 少し雑談をしてから準備のため退室になった。


「リーシャ、心配いらないからな」

 ジュリアスさまはいつもそうやって私の不安を取り除こうとしてくれる。

 父(伯父だけど)と父の実家は正直関わりたくないし、完全に縁が絶てるならありがたい。

 でもそう言われるってことは実家が父カイダールに何か良からぬ事をしたってことだよね。


 本当の父は私が母のお腹にいる時に失踪してるから情とかはよくわかんない。

 ただリーシャの魂が癒やされた時に母と父らしき人が見えたのでもうこの世には居ないと思ってる。

 どんな感情が湧くのかわからないけど、今私の家族はグレーデン家だから、一人じゃないからきっと大丈夫。


 貸し与えられたお部屋でお義母さまときっちりメイクとお着替えをして。

 お義父さまとジュリアスさまも夜会用の衣装に。胸板が厚くて素晴らしい!


 今回の夜会は階級順じゃなくて夕方から開場してあるから、お付き合いとか顔をを売りたいとかのお家は早めに入って、そうでもなければ指定された開宴時間の前に入ればいいのだそう。


 一応階級が上の公爵家侯爵家、辺境伯家は入場口が違うそうで。

 強引に挨拶されるとかはあまり無いらしい。

 上級貴族にぐいぐいって心強すぎる!そんな人いないでしょう?って思ったらそうでもないらしい。

 そんな無謀さで貴族社会を生き残れるのか?

 上級貴族用だから安心なんだ~って思ってたら何かキツそうな女性が寄って来た。


「ジュリアスさま、随分小さい子をお連れですのね?お子様がお出来になったの?」

 見た目に自信がありそうな、やたら胸の谷間を自慢しているドレスを着た女性が私を小馬鹿にした視線を送ってきている。

 おおぉん?ゴングか?やんのか、コラァ!!


 ジュリアスさまとお義父さまとお義母さまが急激に不機嫌になったよ!

 気づいて、どこぞの令嬢!!夫人!?この温度感に。



 

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