釣り場の怖い話・第四話 後ろの気配
夜のメバル釣りをしていると、いろいろな不気味な現象に出くわしたと言う話を聞きます。
例えば、釣り場で歩いていると後ろからの気配を感じた事はありませんか?数歩あるけば歩いたぶんだけ後ろ
から足音が聞こえるのです。
波の音にも聞こえるのですが、怖いと思えば思うほどその音は足音に聞こえてくるでしょう。そんな時には
決して後ろを振り向いてはいけません。
気が付かないふりをしてやりすごしましょう。
水の事故で死んでしまうほど哀しい事はありません。
深くて冷たい夜の海などではその哀しさは凄まじく、浮遊を始めるうちに、あなたの後ろを付いて歩くので
す。水面から上がり実体化しはじめる霊は、あなたに少づつですが確実に近づいてきます。
あなたが止まると、一歩遅れて足音が止まり、また動き始めると何かを引きずるような音がハッキリと聞こ
えてくるでしょう。
水の滴る音が聞こえる頃には、かなり後ろに近づいていると思って下さい。
焦る事無くゆっくりと歩き、人の居る場所や明るい場所に逃げ込みましょう。人の生気と灯りで後ろに付い
てきている浮遊霊に、来るべき場所ではない事を教えてあげるのです。
絶対に守るる事は、決して後ろを振り返らないこと!
どんなに不気味な声が聞こえたような気がしても、たとえすぐ後ろでつぶやく様な声が聞こえたとしても絶
対に後ろだけは見てはいけません。
恐怖心や好奇心に負けた人は、声すら出ない恐怖とともに何らかの海の事故に巻き込まれます。