お姉様へのBIG LOVE♡
「あの2人の婚約が、今後どの様になるのかを知らない訳ではないだろう?忘れた、とは言わせないぞ?
ディアを悪役令嬢にして断罪し、国家もを狂わせた“アリス・チュラノンス”王弟妃殿?」
アリスに1回目の人生を思い起こさせる、ヴィルクの態度、声色、表情。
「思い出したか?」
「……」
アリスは下を向き、身を震わせていた。
「イャ…」
「嫌?何がだ?」
「イヤァァァァァッ!ギャ、、ギャァァァァァッ…ファァァァァァァァァァァァァァッッツ!」
「!?」
アリスは突然奇声を上げ、部屋中を暴れ回った。
ヴィルクもあまりに突然なことに状況を理解できていなかった。
「頭でも、、可笑しくなったのか…?」
ヴィルクの記憶にある、常に慈しむような笑みを浮かべていたアリスと180度違う今の様に嘲笑うしかできていなかった。
「そんなに叫ぼうと、もし過去のことを悔やんでいたとしても―」
「違うっ!確かに後悔をしているし、今度こそ変えたいと思ってる!でも…
私だって、そうしたかった訳じゃない…っ!」
「…は?何を言っているんだ…?」
アリスはヴィルクを睨みつけ、必死に声を振り絞った。
「何奴もコイツも勝手に私のことを“可愛い”だの“儚い”など妄想して、勝手にお姉様に虐められているとか何とかって勘違いして、想像して、誇張して…っ 誰も何も知らないくせにお姉様を悪く言ってぇっ!確かに私のせいでお姉様が辛い思いをして、苦しんで…ってなったよ?9.9割方私のせいだよ?私に意地悪をするしかない状況を私が作ったよ?お姉様の性格をぉ、結末をぉ!酷い結果にしたのは私だよぉっ!でもさ、でもさ、、何にも知らなかった、何もしなかった赤の他人のアンタらになんか何も言われたくなんてないっ!アンタが何をやってきたかのか、お姉様に何をしてきたのか、何をしたかったかなんて知らないけど、私だって、お姉様を悪役令嬢になんで、断罪になんてしたかった訳じゃないもんっ……
ここまで、3回も人生を繰り返して、私なりに努力して、それでも変わらない、、お姉様のハッピーエンドが見つからない!神様が与えた、私への罰で、チャンスなんだよ……
私の贖罪を、業を、宿命を、邪魔なんかされたくない!」
アリスは涙で顔をぐちゃぐちゃにし、怒りで頬を紅潮させていた。目には哀絶でも、憤怒でも、拒絶でもなく、ディアナのハッピーエンドを純粋に望む希望が宿っていた。ヴィルクは達観していた。
「…言っていることは良く分からないが…仮にお前がディアの為に何度も人生を繰り返していたとしよう、俺と同じくな。それでもお前は、あくまで俺の繰り返した9回の人生の中では、何も変わったり、行動を起こしたりはしていなかったように見受けられたがな。それは、何て弁解する?」
「知らない!アンタとの繰り返した人生が違うだけでしょっ!」
「…はあ?俺とお前の繰り返した人生が違うって…人生が複数あるような言い方、本当に意味が分からん」
ヴィルクもアリスも感情的になり、勢いだけで言葉を発していた。2人の、ディアナを思う気持ちは同じ筈なのだが。その時、アリスが大きく息を吸った。
「私の方が!お姉様のことを良く知っているし、お姉様のこと、大大大大大大大大大好きだもんっ!!」
「お前なんかに…ッ! ディアを愛し、想う資格など無いッ!」
* * *
コンコンコン
2人が一斉にドアの方を向く。すると、目を泳がせ、恥ずかしそうにしたディアナ当人が入ってきた。ヴィスクとアリスの動きがピタッと止まる。ディアナがそぉっーと2人の方を向いた。
「アリス、ウィル、悪いのだけれども…ここの部屋、防音結界も張って無いし…大声は全部丸聞こえで…外にも漏れてて… ええっと…その… “愛し想う”って……」
「ガッ゛」
「ニュニャッ!?」
ヴィルクから、変な声が聞こえ、アリスも咄嗟に変な声を出してしまった。2人は一旦チラと目を合わせた後、ディアナの方を再び向き直す。頬を赤くし、手で口を隠していた。
「ディア…そ、、それは……」
ヴィルクが必死に弁解しようとした。しかし、照れてしまったのか、耳を真っ赤にし口を噤んでしまった。
それを見て、アリスはディアナに飛ぶ勢いで抱きつき、大声で言った。
「ディアナお姉様!だぁい好き!」
Q:「なんじゃこりゃ(心当たりが無い、と言わんばかりの顔で首を傾げる)」
アリス&ヴィルク:「「……あ゛?」」
Q:「スミマセン…」
ディアナ:「??」
* * *
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