風はいつまでも、どこまでも
ああ。落下のダメージなんてもう痛くない。目に映る光景を完結させたくない。
そういえば、昔母さんに魔撃団に入るならいちいち死でくよくよしないのって怒られたっけな。そりゃ死になんか慣れたくない。けどくよくよしてると自分が殺される。でもその時は母さんも泣いてたんだけどな。ん?誰がなくなったっけ、思いだせn、あ
「風魔法 風浪」
一瞬で我にもどった。俺に向けて打ってくる。理解したくない。なんでだよ!なんなんだよ!俺は俺はただ助けたかっただけなのに何にもできないままじゃねーかよ。もう嫌だ。いや、、、、、、、、、、、、、、、、風浪が俺をかみついてくる。いてぇ。よけもせず右肩がかまれた。ああもう、死んでいく人たちを見たくない。俺が死ねば。。。いや、違うそれは逃げだ。俺はみんなの分生きなきゃなんねーのに。何簡単に死のうとしたんだよ。死ぬのなんて簡単だ。あきらめるのは簡単だ。生き地獄の辛さを、続ける力を俺はみんなの分背負うよ。ありがとう皆。リンさんありがとう。涙が零れた。
「術式 反喰【はんしょく】」
その瞬間風浪が俺の首を嚙みちぎった。その噛みつきが俺の力となる。首には傷ひとつない。反喰は攻撃をも喰らう。喰らったことで首は無事。無事どころか、俺の力となる。
「風魔法 風龍」
は?龍ってSレベルの魔法だろ!?リンさんはAレベル。どういう事だ。Sレベルの魔法俺にどうにかできんのか?いや、やるしかない。風の龍がものすごい速さで俺に攻撃を仕掛けてくる。口を開けて何かしてくる模様。反喰はまだ使える。けどさすがに今の俺では。反喰は自分より弱ければその力を奪いカウンタする。絶対弱くない。なら反喰して強くなる。龍レベルまで。自分の攻撃では無理。なら今近くにいる風狼に削ってもらう。あの風狼プラス落下でどうだ。いったん小屋の屋根に。まっず。その瞬間風龍のブレスが足元に。すかさず交わすが体がかすった。痛い。くっ反喰できねえよな。俺が強けりゃ。くそ。風龍のブレスがもう一度来る。これで終わりかよ。そういや風狼がいない。まあどっちみち関係ないか。もう手がない。かすったせいか動くのも、、来る。その瞬間風龍が散った。なんだ?
視点をリンさんにする。彼女は泣いていた片目だけだが、その瞳はまだ生きていた。まさかリンさんが。意識がまだあるのか。
「リ、リンさんですか?まだ意識が!リンさん!!」
俺は叫んだ。彼女は俺のほうを向いて語りかけてきた。
「柔君。あり・がと・。もう・時間・ない・今のうち・に・私を・」
苦しそうに呟く。やyだやだ。
「いやです。これからリンさんとまだまだ話したいです!まだ俺のこと全然話してないじゃないですか。どうして。まだ助かりますよ。意識があるならなんか。なんかできるはずです!」
「柔君。今はmだ助かる・方法なんて・ないでしょ・私は・皆を・殺したくない・柔くn」
「クロア島に行けば治せるかもしれません。きっとどうにかなりますから」
俺は必死に言い返す。
「柔・もう・意識が・だから・お願い・私を・人殺しにしないで」
やだよ。いやに決まってんじゃんか。でも、でも
「柔」
母さん?そういや、
「柔、知人が腐人になったらどうするのさ。ためらちゃダメよ。あんた泣き虫だけど泣いちゃだめだよ。そん時は男になんなさい。そうしないとやってけないよ。」
思い出した。そんなこと言ってたな。でも、やっぱこの場で起こると違うよ。母さん。ううぅ。
「柔k・もう・風魔法 風龍・ダメ。はや¥く」
やるしかない。俺が!!後悔はするかもしれないけどくよくよしててもなにもできない
「何かを救えば何かを救えない。今はこれしかできないけど、いつか全部救って見せる。それまで見ててください!リンさん。」
安らかに眠ってください。俺は狼のようなスピードでリンの懐まで入った。 「ありがとうございました。」
そうつぶやき、首を切った。灰が風になびいて散っていく。最後まで聞いていてくれたかは分からない。けどやる。やって見せる。最悪の選択なんてさせない世の中に。リンさん僕1センチくらい大きくなれたかな。
俺にはまだやることがある。ゴウさんを腐化した術式持ちの奴を倒す。今はそれだけしか考えられなくなった。この思いをただただ今はそいつにぶつけたい。俺はこの島の北を目指した。