一斬
俺の名前は菊池菊蔵。
ただの、殺し屋だ……
「きゃあああ!」
「へっへっへ。いいじゃないか」
娘が不良三人に囲まれてる。
俺的には助けるの一択だ。
「待て、お前ら。俺は菊池菊蔵。殺し屋だ」
「なんだお前? イカレテンノカ? こらァ」
三人の中では一番ゴツイ、多少太った男を俺はズバッと切り捨てた。
「ふぅ……斬った斬った」
返り血がうっとおしい。
「な、なんだてめえ? きたねえぞ。武器使いやがって!」
「悪いか?」
「ならこっちも! バズーカだ!」
右側の男が、バズーカをぶっ放してきた。
「当たらんよ? スーパースロー映像か?」
俺は少し笑いながら、バズーカをぶっ飛ばした男を一刀両断した。
残った男は一人だが、娘を盾にしている。
「なるほど。三人の中では一番ゲスだな?」
「な、なんとでも言え! 来るな! 来るとこの娘の命がないぞ!」
「そうか?」
俺は両利きなんだ。左手で投げた刀、最後の男も死んだ。
「大丈夫だったか? 娘さん……」
「あ、ありがとうございます」
「礼ならいいさ。斬りたいように斬っただけだ。生きたいように生きるように……」
「ちょっと何言っているか分からないですけど。これ、お礼の団子です。私、お鶴といいます。団子やの娘です。今日は泊っていってください!」
「いや、いい。俺はただの人殺しだ……それしか能がない」