第9斤 動くカビ
遅れてすいません
訓練場に響く木刀の音、それは努力した行い。その努力は民を守る為にする。それが兵団。
剣を握り、 剣を振るう。それが強くなるための方法。拳を握り、振るう。それも強くなるための方法。
俺は強くなるために剣を振っている。
兵団試験では、剣を使わなかったが、剣を使えるようにと教えられている。なんでも剣は兵団の力としてのシンボルマークみたいらしい。そのため兵団では剣の訓練をするようにしているらしい。
しかし人には合う合わないがある為、槍や短剣など変えれるそうだが。
今日は休日。しっかり働く分、しっかりと休まなければならないらしい。まぁ休日でも緊急時には働くけどね。
俺は休日だが、剣を振っている。少しでも強くなるために。これまで剣を使ったことがなかったから少しでも振って強くなる。
「休日でも訓練をしているですか?」
お昼を少し過ぎた頃。
そう声をかけてきたのはユキが試験で戦ったブレッツェルの女性ブレンだ。その後ろにユキもいる。
ブレンは俺と同じチームで同じ班だ。そしてとユキも同じ班だ。
「まぁな。あんたは何してたんだ?」
「ユキと一緒に買い物に。休日だから、気分転換をしないとね」
なるほど、気分転換か……。確かに訓練だけだとな。何かないかな?
「確かに、気分転換したいな。何かないかな?」
「う〜ん。そうですわねぇ。読書や買い物がいいのでは?お給料は貰っていますし」
「そうだな、買い物でも行こうかな。王都の地理も把握出来そうだし」
「お前ら何してたんだ?」
そう言ったのはチョココロネのカロだった。
「あぁ、カロ。実は気分転換に買い物でもしようかなと思ってな。一緒に行くか?」
「おう、行くぜ!」
俺とカロは買い物に行くことになった。
* * *
パン王国辺境の村 サリー·ラン
村の見回りをしている兵士。
「おい!あそこにカビがいるぞ!!!」
大量に蠢く緑色の塊。それはパン達が恐れるカビ達だった。
「しかもなんだあの量は!!!王都に報告だ!」
班長が指示を飛ばす。理由は明白。あまりにも多いカビだったからだ。戦って負けて報告が遅れたら被害が多くなる。
「おいお前ら!!!少しでも住民を逃がすぞ!!!」
「おう!!!」
班長達の戦いが始まる