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パンの世界   作者: ジャガさん
第一章 「あの日」から
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第6斤 兵団試験 その2


ユキに折れてるかもと言われ、治療室に兵士さんに連れてかれた。兵士さんは俺が試合の後何ともなさそうだったからそのままだったけどッ!とか言っちゃった。痛かったからな〜。その声が原因で連行された。


ユキの試合はまだ先なので安心だが、ユキの試合は見たい。俺は兵士さんに連行された。



*** ***



冷たい風が、肌を撫でる。緊張で体が爆発しそうだった。

「ユキ!!!とブレン!!!舞台へ!!!」

兵士に私の名前が呼ばれ、さらに緊張が高まる。

舞台への階段を上がるたびに心臓が"ドクン"ドクン"と大きな音を立てる。


「木刀は使いますか?」

兵士さんが木刀を持って聞いてくる。


「 「使います」 」

両者とも声が揃いながら、兵士さんが、持っている木刀を手に取った。木刀はズシッとしている。少し重たい。自由自在に振り回すのは無理そうだ。振るうぐらいは出来そうだけど。振るうならココぞという時に振るうぐらいだろうか?

そんなことを考えながら初めの位置に移動する。

移動し終わったのを老剣士が確認した。


「では今から、ユキ対ブレンの模擬戦を始める!!!双方礼!!!」


「 「よろしくお願いします!!!」 」


「双方準備はよろしいな?」

その言葉に二人とも頷いた。老剣士が腕を上げる間に 木刀を持ち、構える。構えと言っても、腰を落として動きやすくしただけだか。

相手は腰を落とし、剣を構える。なぜかそれはとても美しく見えた。


老剣士が手を振り下ろした、それは試合開始の合図だ。

「では始め!!!!!」

試合が始まった。













試合開始と同時にブレンは大きく踏み出した。踏み出し、距離を一気に潰した。距離を潰して、剣の射程距離に敵を入れ、木刀を振るう。振るわれた木刀は走った勢いを纏いながら来る。



自分の木刀を使い、自分と相手の木刀の間に木刀を入れる。木刀同士がぶつかり合い大きな音を響かせた。




大きな音と共に大きな衝撃も襲ってきた。ぶつかり合った木刀は弾かれた。




お互い弾かれたが私は大きく仰け反った。それに対してブレンの反動はそこまでではないようで二連撃目に移行している。やばい、けど……



ーーこのままじゃ終われない!!!ーー

仰け反りながらも相手の不意を付けるように声を小さくして言った。


『焼きそばウィップ』

自分にある焼きそばがその言葉でまるで生き物の用に焼きそばが動き出した。

動いた焼きそばは伸び、木刀との間に入った。



「終わりですわ!!!」

ブレンの繰り出した一撃は私に当たる前に焼きぞはに防がれた。防がれ、焼きそばが剣を包み込み、動きを止めた。


「!!!」

ブレンが剣を引き抜こうとしてる間に体制を整え、使い慣れない木刀を振るう。








木刀が当たる瞬間


『ブレッツレルリング』

ブレンがそう口にした気がした。その言葉を聞いた瞬間私の体は急に出てきたリングによって動けなくなった。



急に動きが止められ、私は転んだ。転び、剣はブレンには、届かなかった。



「!!!」

私は驚きを隠せなかった。全身にリングが出てきて、体を縛り付けられた。


おそらく、私の『焼きそばウィップ』と同じような感じで、隠し玉ね。



私が驚いたのが原因か転んだのが原因か、もしくはその両方か、私の焼きそばから剣が出ていた。


その瞬間そこまで!!!!!と声が響く。


「勝者ブレン!!!」

ブレンの方に手が上がり、拍手が送られた。


その間に私の拘束は解かれており、自由の身になった。

老剣士が声を出す。

「両者礼!!!」


「 「ありがとうごさまいました!!!」 」

私とブレンは舞台を降りた。




*** ***




俺は片腕が動けないようになっていたが、全力で走った。

ユキの試合を見るのだ。思ってたよりも時間がかかって今走っている。


「着いた〜〜〜!!!」

感激を声に出しながら舞台を見ると、とても落ち込んでいるユキが舞台から降りていた。





*** ***


「ユキ〜!」

大きく手を振ってこちらに近づいてくる男がいた。ワズだ。


「ユキ、結果はどうだった?」

「そういうのは察するのが普通なのよ」

「え、そうなの?怪我はしてないか?」

驚きながらも心配してくるワズに少し安心した。


「大丈夫なのよ。怪我はしてないのよ」

「そうか、良かった〜」

ふぅ、と息を着いて安心するワズ。


「それよりもワズは大丈夫のよ?」

「あぁ、しばらく安静にしてればいいらしい」

ワズは笑顔で答えた。


「そう、じゃあ私はトイレに行ってくるのよ」

「おう!」

私はトイレに向かった。





トイレはとても静かだった。今は誰も使ってないのだろう。


トイレのドアを開け、中に入る。便座に座り、ため息を吐く。


「試験どうなるかな」

心にある本音を出す。とてもとても不安の中、結果発表を待つだけだった。


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