2-23 魔王城攻略戦 ボス戦だろうとイチャコラするスタイル
よろしくお願いします。
部屋に入ってきた人形はまるでムクドリの群れのように飛行を続ける。その様は一つの生き物みたいで、見ている者を不安にさせる。
「なにあれキモ」
フィギュア好きなロロにもアレはないらしい。
とはいえ敵の人形はアンティークドール系のフォルムをしているので、人形好きと言っても系統が違うのだろう。
「撃つ?」
「うーむ、難しいところだな。アレだけ派手な事やっているってことはアイツらがボスっぽいし。ちょっと待ってよう。変身シーンを撃つのはダメだろ」
「うん、法律で禁じられてるわ」
「そんな法律が……」
「もう、しゅぐ信じちゃうー、可愛ーっ。チュッチュー!」
「危機的状況が生殖本能を刺激する感じですかねぇ?」
ボス候補が何かをしているってのに首チュパを始めたロロにゃんを見て、フィーちゃんが鋭い事を言った。
なるほど、ロロのこれは恐怖のあまり子供作りたくなっちゃってるのかぁ。俺はロロのふとももをもにゅもにゅした。甘い息継ぎに切なさ属性が付加された。
ほどなくして、人形たちに変化が起こった。
数百いた人形たちが合体し、そこにはこの部屋の主と言って差し支えない巨大な人形が鎮座していた。
「あ、あ、あ、あ、あしょぼっ!?」
カクンと首を傾げて、巨大人形がやけに太い声で言う。
アンティークドール好きならたまらない逸品である。
「「怖っ」」
「遊んでやるからかかってこいですぅ!」
俺とロロにゃんが仲良しシンクロを決め、ロロにゃんはそれが嬉しかったのかほっぺに素早くキスをしてきた。俺も負けじと首を動かし唇にキスをした。俺の生殖本能も怖さのあまり暴走していた。
そんな俺達の横では、フィーちゃんが凄い闘志。
へへっ、こいつぁあの人形さん、終わったな。
フィーちゃんの言葉に反応したのか、人形は近くにある積み木を手に持った。
「フィーちゃん!」
「合体ですぅ!」
フィーちゃんが合体すると同時に、俺はすぐに鎖移動した。
その瞬間、俺達が居た場所の延長線上の壁に積み木がゴシャッとめり込んだ。
「当たれば一撃だな」
「コウヤさん、私は一人で回避しますぅ!」
「了解。気をつけてな。それじゃあロロはガンガン攻撃、フィーちゃんは自由に! 俺は隙あらば敵を捕縛する!」
「うん!」
「押忍ぅ押忍ぅ!」
各々の返事を聞き、俺はフィーちゃんと別れて動き始める。
遠くではすぐにフィーちゃんが真っ赤なオーラを放出し始めた。
敵はフィーちゃんが気になるのか、俺達の方へ顔を向けない。
俺はこれ幸いと捕縛の射程内に入ろうとしたのだが、床に着地した瞬間にグルンと首が回った。
「っっ!?」
凄く精神に来るボスと当たってしまったなぁ。
ロロ成分を補給したくなった俺はそれを我慢しつつ、鎖移動で逃げる。
俺が移動すると同時に、腕がグルンと回って積み木がぶん投げられた。すでに俺達が居ない場所に着弾したが、なかなかにゾッとする攻撃である。
「遠距離攻撃しかないか?」
「任せてコウヤにゃん!」
「うん、ロロにゃん頑張って!」
俺は片手でロロの太ももをもにゅんと揉んだ。すっかり味を占めていた。
「こらーっ、しぇんとーにしゅうちゅーしゅぅのー! カプチューッ!」
「ごめんね」
「もうもう!」
そんな事をやりつつもロロはビット人形を経由してしっかり拡散レーザーを放った。
ビット人形により増幅した拡散レーザーが人形を頭からつま先まで滅多撃ちにするが、多少穴が開くくらいで大した事なさそう。
「詰みかなぁ?」
「お家帰る?」
「魅力的だけど、どうやら簡単には終わりにさせてくれなさそうだぜ」
「んふふ、負けそうな方がそれ言う普通? んふふふ」
「おぅらぁ! 綿毛漂着!」
人形の頭上から天空カカトが突き刺さる。
メコォと人形の顔がつぶれるグロ画像の出来上がり。
「これ、会場のお子さんたちはトラウマになっているんじゃないかな?」
「軽くね。魔王ちゃんは配慮が足らないと思うわ。愛月の恋人用のお部屋とかもないし」
「それな。魔王ちゃんはもうちょっと考えて欲しいよな」
愛月の恋人用のお部屋があれば、俺達だってこんなに道中イチャコラしなかったのに。まあ、その部屋に入ったが最後、イベント終了まで出てこない可能性は高いけど。
巨大人形をメコッたフィーちゃんだが、なにやら慌てて巨大人形から遠ざかった。
そして、それは起こった。
巨大人形がはじけ飛び、さっきと同じ多数の人形に分裂したのだ。
人形たちは手に小さな武器を持ち、フィーちゃんを追いかけ始める。
フィーちゃんはピューンと飛んで俺達の下へやってきた。
「た、たっけてぇですぅ!」
「まったくフィーは仕方ない子ねぇ」
「発情猫さんには言われたくないですよぅ!」
フィーちゃんが合体した瞬間、俺はあらかじめ張っておいた鎖を伝って移動した。
人形たちはキョロキョロと周りを見回し、その内の一体が俺達を見つけるや、全ての人形が一斉に俺達に顔を向けた。
「ちょいちょいホラーなんだよぁ」
「コウヤにゃんとのチュッチュッを邪魔すんなら消えろカス!」
ロロが拡散レーザーを広範囲にぶっ放した。
それにより100近い人形がバタバタと落っこちて行く。
すると、人形達がまた一体のでかい人形になった。今度は派手な合体ではなく、まるで巨大人形型の透明な容器に水を入れていくようなスピーディな合体であった。
合体後は、少しばかり大きさが縮まっていた。おそらく倒した人形分小さくなるのだろう。
「つまり、分裂時に数を減らして、合体形態はぶっ叩いて分裂させるわけだな」
「よくある奴ね」
「だね」
倒し方を早々に発見できたのは僥倖だ。
あとはブンブン殴って、ビャービャーと消していくだけ。
合体形態に戻った人形は、積み木を投げたり、ぬいぐるみの足を持って振り回したり、子供がするようなヤンチャな攻撃を繰り出してくる。
俺はそれらの攻撃を鎖を伝って回避していく。
ベッドや床、テーブルを素早く移動し、隙あらば捕縛を実行。
上手い事ぬいぐるみを振り回す腕を封じたのを確認し、今まで隠れていたフィーちゃんが頭をメコッとさせた。
そして予想通りに分裂した人形にフィーちゃんが追いかけられ、ロロが拡散レーザーで迎撃する。
「そこまで強いボスではないのかもな」
合体してまた少しばかり小さくなった巨大人形を見て、俺は言った。
「そうかもね」
「ひぁっ、ロ、ロロ、余裕が出来たからってそれはやめて?」
ロロが手を俺の首元から服の中へにゅるんと入れ、人差し指と中指で抓んできた。
「そうだよね、ごめん。やめる」
「え、あ、うん……だ、だけど、どうしてもやりたいならもうちょっとだけいいよ?」
「え、だけどお姉ちゃんに今、口答えしたでしょ?」
「う……くぅ……お、おね……ごめ……ふー、じゃ、じゃあやめよっか」
お姉たんに謝りそうになった口を気合と根性でねじ伏せて、俺は反抗期に突入した。
ふーん、とつまらなさそうに言ったロロは、そのまま無言で人差し指と中指だけで弄り倒してくる。
時には挟み、時には円の動き、またある時には微振動。今までチュパチュパ鳴っていた音も、しゅきと囁く声も何もない。無言の責め。
積み木が飛んできた。
俺はそれをすんでのところで回避した。
ここにきて動きが各段に悪くなった。
輪郭を指先がソフトに撫でる。
足がガクついた。
先っちょをピンと引っ張り半周のツイスト。
鎖を放出しなくてはならないのに、上手く手が上がらなくなった。
先端に当たるか当たらないかの切なすぎるタッチのまま微振動。からの押し込みで強振動。
腰が曲がったかと思えば、次の瞬間にはエビぞる。
カメラが回っているのだから涎なんて出してやるものかと、下唇をギュッと噛みしめる。
たった二本の指で……っ。
俺はガクガクとついには膝を着いてしまった。
そこは巨大人形の射線上。
絶体絶命のピンチだった。
嘘だろ?
このまま俺達は終わるのか……?
守ると誓った女の子を背負っているのに、こんなところで?
巨大人形が積み木を振りかぶる姿を俺は半ヘブン状態で見つめた。
嫌だ……
いやだいやだいやだいやだ!
「う、うぉおおおおおおおおおお!」
俺はがむしゃらに手を伸ばした。
鎖を放ち、奇跡的に積み木を回避した俺は、すぐそばにあるベッドの足の陰に隠れた。
そうして、俺のお腹の前で絡んだロロの足を力づくで解き、ロロを床に降ろして、すかさず腰を抱いた。
「いけない子猫ちゃんだ」
「あ……っ」
「あとでたっぷり可愛がってやるよ。今は大人しく俺の言うことを聞け」
「あ、あぅ……そ、そんなカッコつけても許してなんてあげ……ンンーッ」
「――んっ、ふー。ゴチャゴチャ言うな。俺についてこい」
「にゃ、にゃー、しゅ、しゅきぃ……むンーッ」
めっちゃオラオラなキスをした。
そんな俺の横腹に、真っ赤なオーラをその身にまとった流星ドロップキックが決まったのは10秒後だった。
ズザァーッと床を滑るように転がった俺。
すぐそばの床に積み木がドゴォと落下して、ひゅんとする。
俺はあわあわしながら四つん這いでベッドの足の裏に逃げ込んだ。
そこにはゴゴゴッとでも音が鳴りそうな色のオーラを纏ったフィーちゃんの姿が。
「なんで本気キスしてるんですかぁ! あとロロちゃんはコウヤさんのベルトに手を掛けてなにしようとしてたんですかぁ!」
「ごごごごめんフィーちゃん! だってロロがぁ!」
「ちちち違うの。コウヤさまは何も悪くないの。私が、私が全部悪いのっ! コウヤさまは全然悪くないから、怒るなら私を怒って!」
「ひぇええ……俺の背後に隠れながら、この人は悪くないって強調しちゃうの?」
「ロロちゃんが悪いのは大体わかってますぅ! だけどコウヤさんもなにその気になってるんですかぁ! イチャつくなら雑魚敵の時にしてくださいーっ! とりあえず、ベルト外すのはダメーッ!」
あ、雑魚敵なら良いんだ。
俺とロロはコクコク頷いた。
「ほらぁ、コウヤがカッコ良すぎるから怒られたぁ。いい加減にしてよ」
「違うよ。ロロが可愛すぎるから怒られたんだよ。しっかりしてよ」
「違うよーっ! コウヤにゃんが不意撃ち俺様系素敵男子だからいけないんだってぇ! あんなカッコいい声出すからぁ。もうーっ!」
「違うってば! ロロにゃんがトロ可愛ラブリー猫ちゃんだからいけないんだよ! こんな甘い匂いさせてさぁ! 常識的に考えてよ!」
「甘い匂いって言ったらコウヤにゃんでしょー!? とろんとする匂いさせてさぁ!」
「声のこと言うんだったらロロにゃんじゃん!? 超絶綺麗な声で好き好き言ってぇ!」
「うっせぇーですぅ!」
ぽかぁ、ぽかぁ、とぶっ叩かれた。
「フィーちゃんに怒られたし、本気を出しちゃおうかな!」
「じゃあ私はチュッチュッする係ね! あー忙し忙しっ!」
再び俺の背中に飛び乗ったロロは、首筋をチュッチュッする仕事にとりかかった。働き者過ぎて尊い。
俺は翡翠色の頭をよしよしと撫でた。俺の上げたネコミミがピョコンピョコンと倒れては起き上がる。果てしなく可愛い。
殺気を感じたのですぐに止めた。ロロはやめなかった。
その後、二回ほど人形群をとっちめると、巨大人形の大きさが半分くらいまでになった。
しかし、まだ3メートルはある。でけぇ。
「あ、あ、あ、あ、あしょんで、あしょんで……あしょんでぇえええ!」
さらに、そんな叫びと共にモードチェンジをしやがった。
なんと小型人形と同様に空を飛び始めたのだ。なんか宇宙戦記物に出てくるメカみたいな貫禄がある。
「HPが半分になりましたって感じかな?」
「ペチャチュムチュッチュッ!」
「ははっ、ロロもそう思うか。一緒だね」
「メチュチュッチュネチョクチュルルッ!」
「そうだね。早く終わりにして雑魚敵の時にイチャイチャしようね」
「クチュッ!」
俺は巨大人形に鎖を巻きつけ、行動範囲を制限する。
巨大人形は鎖を放った俺に敵意を燃やし、こちらに向かって飛んできた。鎖がビーンとしている姿は繋がれた犬のよう。浮遊系わんちゃんだ。
そしてそんな巨大人形に近づく真っ赤な悪魔の姿。
武闘派妖精さんがどっかの仲良し二人組に貰った怒りの力をカカトに込めて……
「なっ!? 危ないフィーちゃん!」
視界に映ったその光景に、俺はすぐさま鎖を放出して飛び出した。
それは今までオブジェのように動かなかった着せ替え人形だった。俺の背丈の倍ほどもある着せ替え人形だ。
ソイツは、すぐそばにあるおままごとセットのフォークを持ち、振りかぶろうとしていた。
俺はもう片方の手から鎖を出し、そいつ目掛けて巻きつける。
今まさに投擲せんとしていた着せ替え人形の腕が、ギチィと胴もろともに鎖で封縛される。
俺の耳に、メグォッと耳を塞ぎたくなる音が届く。
見ればフィーちゃんがそのまま巨大人形をメコっていた。
フィーちゃんはすぐに俺達の下へやってきて、お腹にくっつく。
「す、すみませんー。助かりましたぁー」
グイッと腹筋に魔手を突き刺しながら、フィーちゃんが言う。
分裂した人形の追跡を振り切った俺は、ロロが放った拡散レーザーで人形が消えていく姿を見つめながら、フィーちゃんに言った。
「気にすんなって。フィーちゃんが脱落したら、俺達もすぐに脱落しちゃうからね」
「確かに私がいなくなったらイチャコラしている間に殺されちゃいそうですぅ」
「だろ?」
「じゃあ、お相子ですねー!」
よし、フィーちゃんの好感度が+3上がった気配。
このまま行くと離反まであったのでありがたい。まあイチャコラは止めんがな。
「さてさて、敵も本気みたいだぞ」
「そうですねぇ」
「ペロペロハムチュッチュッ!」
「ああ、そうだなロロ。フィナーレだな」
「え? 今のでなんで会話が成立してるんですぅ?」
再び巨大人形になると同時に、周囲のおもちゃに異変が起こった。
先ほどの着せ替え人形と同じように動き出すぬいぐるみや、他の人形たち。ロロが最初に頭を消したクマのぬいぐるみも、胴と四肢だけで起き上がる。
肝心の巨大人形はおままごとセットのナイフとフォークを手に持ち、浮遊状態。
これ、ウチはフィーちゃんが飛べるから良いけど、他のプレイヤーが当たったら相当に凶悪なボスなのではないだろうか?
床で戦うのも何なので、ベッドの上に鎖で移動する。
しかし、布団の中からドスドスとナイフが飛び出て、着せ替え人形がわらわらと出てきた。ホラーである。
こうなるとベッドはむしろ戦いにくいので、机の上に……ダメだ。机についてる棚に何かいる。
う、うーむ。
俺は床に降りた。一番マシ。
「ロロは他の敵を近づけるな! フィーちゃんは俺が捕縛したらメコォだ!」
「チュパァ!」
「分かりましたぁ!」
そして一瞬で巨大人形を捕まえる俺。
俺の鎖は初速が尋常じゃなく速いからな。
巨大人形は現在2メートル程度なのだが、今までで一番ビチビチ動いている。
俺は次々と鎖を巻きつけ、フィーちゃんが攻撃しやすいようにした。
その間、俺の彼女が敵を近づけまいと拡散レーザーで足止めしてくれているぞ。超可愛い。
「これで終わりですぅ!」
真っ赤なオーラを纏ったフィーちゃんが、巨大人形に綿毛漂着をお見舞いした。
だけど、フィニッシュアタックみたいなセリフ言ってるけど、たぶん最後も小型人形だと思うよ?
その予想はただしく、人形が50体程度に分裂した。
すかさずロロが拡散レーザーを放ち、撃ち漏らした敵をフィーちゃんと俺で倒していく。
「今度こそこれで終わりですぅ!」
そしてフィーちゃんが綿毛流しで、今度こそ終わりにした。
最後の一体がポリゴンになって消えると、さきほどまで動いていたぬいぐるみ共もポリゴンとなって消えていった。
「終わった……なんとかなるもんだな」
「諦めなければいけるんですぅ! 押忍押忍押忍ぅ!」
俺の呟きにフィーちゃんが手をブンブンしながら言った。
「チュパッ!」
「見て? 何を……おっ!」
「さっきから、なんで通じるんですぅ!?」
「愛」
それはともかく、ロロにゃんが教えてくれたように、俺達が入ってきたドアの前に、宝箱が一つ置いてあった。
「罠の可能性があるけど、まあ死んだら死んだだな」
「チュルチュッチュネチャチュ」
「はは、降ろさないよ。魂の双子なんだから、死ぬ時は一緒だもんね」
「ムチューッ!」
「謎の生き物ですぅ……」
フィーちゃんは失礼な子だな。愛があれば普通に通じるのに。
俺はロロの頭をよしよししながら、宝箱に近づいた。
もう片方の手では太ももを早速もにゅもにゅしているぞ。フィーちゃんはさっき終わったらイチャコラして良いって言ったからな。
あ、だけどちょっと太ももの奥を責めすぎかも。異質な柔らかさのゾーンだ。だが止められない……っ。
ロロの熱く切なげな息を首筋に受けながら、脱落するも良しの精神で何の躊躇もなく宝箱を開けると、中には一枚の写真が入っていた。
金髪赤目の美幼女が、ぬいぐるみを抱えている写真だ。
それを手に取ると、ピロンと音がした。
そうして、こんな声が聞こえた。
『レアアイテム・【ステリーナ幼少期の思い出】ゲット!』
「おっ、レアアイテムみたいだよ」
「レアアイテムってことは高ポイントゲットですぅ?」
「そうだね。ボスのポイントもゲットしてるはずだから、良い感じじゃないかな?」
それにしても魔王ちゃんはナルシストなのかな?
自分の幼少時代の写真をレアアイテムにするなんて。
「ペロチュッチュネトネト?」
「ははっ、確かにこの写真も可愛いけど、これを見て俺が真っ先に思ったのは、ロロのちっちゃい頃の写真が見たいなって感想だよ。魔王ちゃんよりずぅーと可愛いもん。今度見せてね?」
「ハムハムハムチューッ!」
「恥ずかしがって可愛いなぁ。まあ見せても良いかなって思ったら見せてよ」
「はわぁー、頭おかしいってこういう事を言うんですぇ」
こうして俺達はボスを一体撃破して、レアアイテムを一個ゲットした。
出だしは順調であった。
読んでくださりありがとうございます。




