3-25 事が起こった後に色々する
よろしくお願いします。
フィーちゃんも復帰したある日の事。
俺達はその日の夜もラブラブであった。
事後。
現在は小休止タイムだ。
しかし、意地でも離れないとばかりにロロにゃんは俺の上にべたーっと身体を重ねて、ゼットを弄る。
そういう体勢だから、枕を少しだけベッドの中心寄りにして、ロロにゃんがゼットを弄りやすいようにしてあげる。
毎分毎に、頬をくっつけたり、チューをしたりしてくる。チューをするとロロにゃんは満足気に笑って、再びゼットを弄る。果てしなく可愛い。
なお、ドッキングはされておらず、圧迫状態。
俺はそんなロロにゃんのネコミミ頭をなでなでしながら、ゼットを弄ったり、教科書を読んだり、時折悪戯してにゃんと言わせたり。
「おっ、コウヤにゃん。ブログの閲覧数が10億越えたよ!」
「マジか!」
チューと。
最近の俺達は、動画ブログを始めた。
前から運営準備はしていたのだけど、実際にページをオープンしたのは最近になってからだ。
どうしてこんなに閲覧者が来るのか知らないけど、あっという間に1億を超え、現在に至る。
魔王城イベントで有名になったからかな?
シルニャンもその理由でフォロワー数が1千万越えているらしいし。まああの子の場合は超絶美少女という側面もあるだろうけど。
もしくはフェーディだから、閲覧されているのかもしれない。
魂の双子は女子の憧れの的らしいし、さらに特殊なフェーディは伝説的レア度みたいだからな。
まあ、そんなレアな俺とロロにゃんだけど、すこぶる平和なこの文明では、ルゥとリーゼルナのようなヒロイックサーガは起りそうにないのだけど。
「では10億閲覧数を記念して、お願いしますコウヤにゃん!」
ロロにゃんは元気だなぁ。
まあ俺もまだまだ余裕なんだけど。
事後。
ゴロニャンゴロニャンしてくるロロにゃんを宥め、今度は彼氏座椅子を始める。
ロロにゃんがゼットでアニメを見始め、俺も一緒になって鑑賞する。
オープニングでテンションが上がったことを確認。俺の胸板にくっつく背中の奥で、心臓がわっしょいしていた。
CMに入り、慌てて俺にむちゅーして、アニメ鑑賞に戻る。終わりくらいにまた心臓がわっしょいする。
「今回も面白かったね!?」
「なぁー! まさかソーソーが覚醒するなんてな」
「引きがえげつなかったわね。来週も見ないと!」
そんな事を話し合い。
「はー、のど渇いちゃった」
ロロにゃんが言うので、俺はササッと亜空間収納からリンゴジュースを取り出して、ロロにゃんに渡す。
ロロにゃんは彼氏座椅子を終え、リンゴジュースで喉を潤した。
そうして、また俺を寝転がらせ。
「コウヤにゃんも飲む?」
「うん」
「じゃあちょっと待っててくださいね?」
ロロにゃんはリンゴジュースを口移しで飲ませてきた。
飼育されてる感がマッハ。
俺はお礼に頑張った。
「はぁーはぁー……ロロにゃん」
「コウヤにゃん、しゅ、しゅきぃ」
事後。
再び最初の向かい合わせの体勢でそれぞれのことを始める。
ドッキングはされていないが、水門竜みたいな形になっている。ロロにゃんが身じろぎするたびに気持ちいい。
しばらくすると、俺のゼットにメールが来た。
「おっ、ソーマからだ!」
「誰ですかそれ?」
「おい。教習所で一緒だったヤツだよ」
「あー、あの人ね」
酷い奴だなロロにゃんは。
だけど、俺以外の男子にまるで興味がないのは花丸だ。
チューしてあげよう。
「にゃんでキスすぅの!?」
「ロロにゃんが俺以外の男の子に興味がないのが可愛くて」
「ふわぁ、そんな当たり前のことでキスしてもらえるとは……なんという贅沢! 最高の人生だぜぃ!」
喜びの水門竜が行使される。
しかし、それでは我慢できぬとロロにゃんは早々に……っ!
事後。
布団がひでえ有様になり始めたので、洗濯タイム。
洗濯タイムはお風呂タイムでもあるので、お風呂でイチャコラする。
とりあえずロロにゃんを綺麗にしなくてはならない。
風呂がヤバい事になる。
ラブリングは最高のマジックアイテムだが、シャイニングブラスター零式を内部に残すからな。
お互いを綺麗にして、お風呂で彼氏座椅子。
さて、ソーマのメールだ。
そこにはこうあった。
『我が盟友よ、久しいな。息災かな?
今日連絡したのは他でもない。盟友の力を借りたいと思っての事だ。
少しばかり手間取る敵が出没してな、是非とも力を貸して欲しい。
詳細を貼っておくので、見てもらいたい。
連絡を待つ』
ふむふむ。
早い話がクエストに一緒に行こうぜ、という事か。面倒臭い言いましだぜ。
「なんだコイツ、中二病かよぉー」
ロロにゃんがケタケタ笑う。
そう言うロロにゃんのメールがスイーツ系なんだが。
俺は添付されているクエスト情報を見てみた。
『夏だ! 空だ! クエストだー! 真夏のキャンプクエスト開催!』
「キャンプクエストだって」
ロロにゃんが同じ内容を見ているのに、言葉にして教えてくれる。
会話がしたいのかな、凄く可愛い。
俺はロロにゃんのお腹を摩ってあげながら、だな、続きを読んでみよう、と答える。ロロにゃんは嬉しそうに笑った。
こんな風にいちいち反応してくれるのは女子だからだろうか。男友達ではあまりこんな風にはなった記憶がない。
『高校生の合宿に同行し、周辺の警護やレベル教育の補助を行います。
2泊3日。
6人チームで行動するため、現地にてパーティ編成をされる場合あり。
※このクエストはレベル教育の講習クエストです』
ふむふむ、なるほど。
「あー、高校生のレベル教育合宿の付き添いか」
ロロにゃんが納得したように言う。
「ロロにゃんもやったの?」
「うん、どこの高校もやるんじゃないかな。キャンプしてレベル教育するの」
「ふーん」
俺はテフィナの高校に行ってないので、そういう思い出がない。
だからロロにゃんがそういう話をすると、少し寂しい気持ちになる。
ロロにゃんは彼氏座椅子を止め、俺を慰めるように抱きしめた。
濡れた胸が顔に押し付けられる。
「ごめんね、いちいち寂しい気持ちになって」
「ううん。それだけ私と一緒の思い出に飢えてくれているんでしょ?」
「うん、幼馴染に生まれたかった。だけどじっちゃんとの思い出も捨てられない。欲張りすぎだな、俺」
「コウヤにゃん、テフィナ人は150まで生きるんだから、これからの人生でいっぱいいっぱい思いで作ろう。お祖父ちゃんとの思い出も、私に教えて?」
「うん。たまにこんな気持ちになっちゃうけどさ、ロロにゃんも遠慮せずに昔の話を聞かせてね?」
「もちろん、もっともっと私のこと知ってもらいたいもの」
「ロロにゃん、愛してるよ」
「コウヤにゃん、好きすぎてたまらないわ」
お互いに本気を出した。
事後。
事後とはなんだろうか? もうよく分からない。
ソーマに、『仲間とも相談してみます。1時間以内に連絡します』と返信。
そうして、湯舟で彼氏座椅子に座るロロにゃんがグループ電話を始める。
4人の女子の声で一気にお風呂場が賑やかになる。
女子の黄色い声を聴きながらロロにゃんのすべすべな肌に密着していると、なんだか無性に……いやいや我慢だ。
途中でロロにゃんがお風呂に入っていることが見抜かれ、連鎖的に俺も一緒に入っている事がバレたりしたハプニングはあったものの、ソーマの件を説明する。
全員が興味を示し、クエストを受けることになった。
クエストは早い者勝ちなので、俺はすぐにソーマに連絡し、パーティを組んでクエストを受注した。
『礼を言うぞ、盟友。それでは、来たる日に再開しよう』
そんなメールを貰い、一段落。
「じゃあロロにゃん、恒例のマッサージタイムです」
「よしきた! まずはコウヤにゃんからね?」
付き合い始めてからも、俺とロロにゃんのマッサージタイムは続いている。
最近は専らオイルマッサージだ。
お互いにしっかり学んだぞ。
しかし、俺とロロにゃんだ。
ぬるぬるしている時点でお察しである。
事後。
それは愛の底なし沼。
一度足を踏み入れれば、抜け出そうという気にさえならず身体は沈み込んでいく。
粘度の高いメロディを奏でながら、お風呂マットの上でキスを繰り返す。
ドッキングはされていない。
されど、それもまた時間の問題。
事後の語らいが事後へ続くバトルを呼ぶ。
無限ループ。
しかし、最近の俺は凄い技を得てしまった。
そう、レオニードさんが言っていた、数回で終わらせられる技術だ。
『賢者法』というらしい。
「ロロにゃん、それじゃあそろそろラストにしようか?」
「えー。まだ11時だよ? もうちょっとだけしよう?」
賢者法について、ロロにゃんももちろん知っていた。
なにせ、テフィナ人は学校の教育で教わるらしいからな。そうしないとレベルアップの恩恵で困る事になるのだ。
賢者法は1、2回で満足できるように押さえ込む方法なのだが、別に凄まじい快楽が伴うわけではない。多少は良くなるけど、技術やその日の調子で左右される程度の差にしかならない。ノーマルで回数を重ねた方が満足感は遥かに上なのだ。
特に、俺とロロにゃんは魔力交換ラブニャーをするので、回数を重ねた方が幸福感が強い。
だからロロにゃんは、賢者法がそんなに好きじゃない。
「じゃあ、12時まで遊んで、それから始めようか?」
「うん……じゃあそれで」
もうちょっと長くシたいな、みたいな顔をしているけど、明日もお仕事なのでロロにゃんは頷いた。
12時までイチャコラし、ハートを飛ばしながらゴロニャンゴロニャンするロロにゃんと賢者法を使いあう。
事後。
ロロにゃんがくーくー可愛らしい寝息を立てる。
俺は、そんなロロにゃんを撫でながら、空いている方の手で教科書を読み始めた。
30分ほど教科書を読み、ウトウトし始めた。
俺は教科書を仕舞い、ロロにゃんにキスをしてからその身体を抱き寄せる。
人と抱き合って眠るというのは、クッションを抱き枕にして眠るとは少し違う。
骨ばったところに当たれば気になるし、身体に腕が押しつぶされれば痺れてくる。相手が動けば、それだけで目が覚める可能性がある。
きっと以前の俺なら、寝にくいな、と思っただろうけど、今の俺はロロにゃんを抱きしめていないと落ち着いて眠れない身体になっていた。
すでに俺の身体に抱き着いて眠っているロロにゃんもまた、それは同じなのだろう。
ナイトランプを消す前に見たロロにゃんの顔は、どんな夢を見ているのか大きな口をニンマリと三日月型にして、幸せそうに眠っていた。
「愛してるよ」
「私もーんふふふぅ」
「あれ、起きてたの?」
「ふっふっふっ。実はね。だっておやすみって言いたいもの」
「クッソ可愛いな。じゃあ、ロロにゃん、また明日ね?」
「私は夢の中でも会うわよ?」
「なに! それなら俺も会いたい。じゃあ夢の中で会おうね?」
「んふふっ、おやすみ、コウヤにゃん。愛してるわ」
「愛してるよロロにゃん。おやすみ」
俺達はキスをして笑いあうと、抱きしめ合って眠りについた。
事後を重ねた充実した疲労感と共に……
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