第二十話
あれから一日くらい経った時に、ふと前を見ると、左右が水――――いや、海か?――――に挟まれてる道に出た。
「あれ?なんか道が狭くなってねぇか?」
清雅がそう声をあげると、
「そりゃ、あそこが島と島の間だもの」
と、優奈が答えてくれる。
「ふ~ん、島の間はこうなってるのか……」
そうぼんやりとしながら清雅が言うと、フィアがその横に這って来て清雅の横に座り、
「へぇ~!私も初めて見た!」
と、目を輝かせながら言う。そんな目を輝かすことか?と思いながらも、清雅はあくびをしつつ、前を見る。その時、空に何かが飛んでいる事に気付くと共に、それがこちらへ向かって来ているのも見えた。
「おい、なんだアレ……こっちに来てるぞ……!?」
その声で、全員がその生物に気付く。しかし、足場は動いている狼――――清花曰くオリュ君らしいが――――の上。つまり、物凄く不安定なのだ。清雅は相手を睨み付けながら、
「おい、一応警戒しておけ」
というと、
「言われなくても分かってるわよ」
と、フィアと優奈が答える。が、清花はオリュ君の頭の上で寝転がった状態から動かない。まぁ、アイツのことだから心配はないか。と清雅は考え、再び相手に視線を戻す。
「なぁ、あいつのことは何か分かるか?」
「いや、分からないわ」
「同じく」
清雅は、そうか。と短く答え、相手を迎え撃つ体制をとる。フィアと優奈も同じように体制をとる。
しばらくすると、相手の姿が見えてきた。それは、茶色の羽をもった、三メートルくらいの鳥だった。更に、その鳥は弾丸のような速度で突っ込んでくる。
「っ!狙いは俺か!?」
そう悟った清雅は、手を下から上に振り、氷の槍を生み出し、それを鳥に向かって撃ちだす。が、その槍は、鳥に当たったが、貫くことなく砕け散った。
「んなっ!?なら、これで――――!」
清雅が次の行動に移る前に、鳥が襲い掛かる。しかし、その攻撃は、清雅の前にサッ!と出て来た優奈によって防がれる。その反動で優奈は吹き飛ぶが、清雅が受け止め、それと同時に、横から炎の矢が飛んできて鳥に当たるが、ボフッ!という音をたてて霧散した。
その矢をくらった時に、鳥が一瞬フィアのほうを向く。それを確認した清雅は、手を横に振り、雷の矢を生み出して、鳥に撃つ。その矢は、バチィ!という音を立てて鳥に当たる。
雷の矢に撃たれた鳥は一瞬硬直し、落ちていく。
「ふぅ、何とか振り切れたか……にしても、なんだったんだ?アイツ……」
「さぁね……さっきも言ったけど、知らないわよ。まぁ、それはそれとして……」
言葉を詰まらせた優奈が気になり目を向けると、
「いつまでこの状態でいるわけ?」
と、少し不機嫌な表情で優奈が言う。
そう、清雅は、さっき優奈を受け止めたまま動いていないのだ。つまり、傍から見ると、清雅が優奈を片腕で抱えているような状態だ。
「あ、ごめん」
そう言って清雅は優奈を放す。溜息をつきながら優奈は剣を鞘に戻し、そのまま座る。
「さて、さっきの狭いところは抜けたが……おい、このままどこまで行く気だ?」
清雅がそういうと、清花がピクッ!と反応したと思ったら、すごい勢いで転がってくる。
「うぉい!い、いきなり転がってくんな!びっくりしただろ!」
「……その言い方だと、いきなりじゃなきゃ良いってこと?」
清雅が叫ぶように言うと、優奈がぼそりと呟く。
「いやいや、そういう問題じゃないから」
「そうなの?」
「そうだよ」
そうやって話していると、横から清花が、
「えっと、どこまで行くかを聞いたんですよね?」
と聞いてくる。
「あ、うん、そうだけど……」
そう清雅が言うと、清花はスクッと立ち上がり、
「完全に無計画です!」
と、どや顔で言う。
「……いや、威張れることじゃないよな?」
「とりあえず、近くの村とかを目指してます!」
「はぁ……なるほどな」
とりあえず突っ込んだものの、元気な声で言われてしまい、面倒くさくなった清雅は適当に返す。
「んで?そこにはどれくらいで着くんだ?」
「さあ、分かりませんよ」
「分かんないんかい」
いや、その答えが返ってくると思ってたけどさ。と清雅は言い、パタリと倒れる。
それから十分くらい経っただろうか、不意にフィアが、
「ねぇ、あそこ、村じゃない?」
と言ったと同時に、オリュ君が止まる。
「よし、じゃあ降りましょうか!」
そう清花言うと、ふわりと地面に降りていく。それを見た清雅たちは、
「うわ~、おいていくとか無いわ~……」
と呟く。
「……さて、どうやって降りる?」
「どうやってって言われても……」
「どうやって?」
「……はぁ、分かった、俺が降ろすよ」
清雅がそう言うと、下から風が吹いて来て、フィアと優奈を浮かせる。
「ん?なんで私たちだけ?」
と、フィアが聞くと、
「ちょっとふざけてみたくてな……別にいいだろ?」
「いや、まぁ、良いんだけどね」
そのまま二人は、下に降ろされた。
「さてと、じゃあ俺も降りるかなっと」
そう言って、清雅は少し助走をつけてから飛び降り、地面に当たる直前に強風を発生させ、落下速度を落とす。そして、スタッ!と着地する。
「よし、出来たな。だからどうしたって言われても困るんだけどな……っと、じゃあ行くか」
清雅は皆に声を掛け、村へ進んでいく。
「あれ?私、空気になってない?」
そう呟いたルーナとシャクナの声は、誰にも届かないのであった。
2回位書いたのをロストしてしまって、最初に書いたのと微妙に変わってしまった……
しかもどっかで見たような終わり方……




