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プロローグ
俺は森の中を走って、いや、逃げていた。
なぜ逃げているかって?そりゃ、
「ハァ…ハァ…おい!なんで俺はお前に攻撃されているんだ!」
「うるさい!セイガが私のクッキーを食べたのが悪い!!」
「んな理不尽な!」
と言った瞬間、こめかみスレスレを紅い閃光が俺の髪を焼きながら走り抜けていった。
「ハッハッハ!走馬灯が見えるかと思ったじゃねぇかヒャッハー!」
「クッキーの恨み!」
いや、食べ物の恨みって怖いね。まぁ、アイツとこうやって遊んで、いや、殺されかかっていると思うんだ、どうして俺はここに居るんだっけ?ってな。とりあえず、ここに至るまでの話をしようか。