最終部
始業式が近づいて来たある日、直美が急に体調を崩した。医者は、今日が最後かもしれないと、僕と直美の両親に告げた。
「私ね、誰よりも幸せだと思うんだ。優しいお父さんとお母さんの子供に生まれて、進みたいな優しい彼氏が出来て、とっても幸せだった。」
「僕も、直美みたいな優しくて、可愛くて、笑顔が素敵な彼女が出来て、本当に幸せだよ。」
「よかった…。私、本当はもっともっと、進やみんなといたかった。大人になったら進と結婚して、お嫁さんになりたかった。自分の子供と一緒に遊んだりしたりしたかった。だけど、ごめんね、進。私、進と結婚は出来ないみたい。」
「謝ることないよ、直美…。直美は、僕にとって、世界で一番大切な人なんだっていうことは、ずっと変わらないから。」
「えへへ、私、世界で一番大切な人なのか…」
「そうだよ、世界で一番、僕にとって大切な人だよ、直美は。」
「そっか、ありがとう、進…」
直美は、そのまま眠るみたいに、いなくなった。僕は、手を握って、泣いていた。
病室の机の中から、手紙が見つかった。直美からの、最初で最後の手紙。
進へ
彼女にしてくれて
ありがとう
直美より