表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

煮え立つまでそこに

作者: 月蜜慈雨



融解している酸素を吸う

曲率した世界の中ではそれが普通らしい


卵が割れた

卵黄と白身を残して

殻はどこに行ってしまったんだろう

きっと帰り道が分からなくなって

自滅してしまったんだろう

よくあることだ


それを横目に酒を飲んだ

たいして美味しくもなかった

吐き気止めのようなものだ

吐くのだけはうまかった


もう走れない馬が項垂れている

これから何されるか分かるんだ


他人に施されて人生が作られる


わたしはまだ消えないまま

棒立ちでこの揺れる世界をウゾウゾしている


何がしたかったんだろうね


歩道を歩いてば道草を踏んで

空が眩しすぎて

首がネジ曲がったまんま

雨の匂いを嗅いでいる


走りだそうか


煮え立つ頭がまた意味のない羅列をする

止まれるもんなら止まっている


真っ逆さまに落ちていく

か細い吐息と

アスファルトの黄身と

白身みたいな世界で





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
 こんなハードボイルドはいやだなぁ……。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ