病める日と辞める人
ハゲていてもかっこいい人はかっこいい。
そして、いじられて話題になる。それは、ひとつの個性です。
会社に、うつになった人が数人いたと書いたが、皆さんすべてが同じではない。
重い人もいれば、軽い人、怪しい人もいた。
かくいうわたしも、どの位置なのかはっきりとは断言できない。
しかし、実際に苦しんでいる人がいたことは確かだ。
本人に問題があるとするなら、いたって真面目であること。
そして、役職に就いたことが負担になるということ。
最初に知った人は、高身長で好青年風のハゲた人(失礼)だった。
ストレスで薄くなったのかと、仲の良いカッパ(同僚)に聞いたが、そうではなくたまたまだった。
容姿はいいとして、モラハラ部長(会談の部長とは別)から結構なパワハラを受け、長く休職していたようだった。
復帰したあとも休みがちではあったが、定年退職した大先輩の(ハゲ)つながりがあり仕事で世話になることもあった。
会うたび、いつもさわやかだが、こちらがニヤニヤしていると
「おい、なに笑ってるんだ」とにこやかに返してくれる。
つらい過去を感じさせないぐらい明るく、好印象であった。
仕事で一緒になった若い子は、いつも青白く、寝癖がよく付いていた。
一度、うつを発症して別の職場に復帰したが、強い頭痛などで休むようになった。
この子の場合は、非常に真面目だったからではないかと思う。
うつが再発したら次は駄目だと言われていたらしいが、そんな情報が耳に入ること自体がおかしい。
なぜか、というよりどんな個人情報でも言いふらす、自覚のない残念な課長がいる。
再発したのかどうかは分からないが、何日も休むことが多くなり、出勤日数が足りず自主退職という形で辞めてしまった。
この会社に合わなかったのではなく、この会社にはもったいない人材だったのだろうと思った。
役職を付けられると、上と下からの板挟みがあるだろうが、この人はうつにはならないだろうというような性格の人が休職していた。
数人が発症してから役を解かれ、現在は一般社員として別の部署で生き生きと仕事をしている。
「この会社、役職が多すぎないか」
中途採用の人だったかの言葉に、そういえばと思った。
相談役になんとかマネージャー。部署数のわりに課長やら係長など人数が多い。
中には、まともな人もいるが、なんでこの人が? という周囲が理解できない人事もある。
簡単に言うと、現場で使い物にならないから。
だが本人たちは分かっておらず、『自分は優秀』という謎の自信がまわりに迷惑をかけていることも気づかず。
その、ある意味優秀な人たちの行いで体調を崩す人、辞める人が増え始めたのは確かだった。
「今日も髪型きまってますね!」というと、「だろ?」と返してくれる人がいます。