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神様の桃幻郷  作者: くまだんご
第二章 影
8/23

アヤメ

ソルフィ「女の子!!」

少女であった。

桜「ッ!」

「…。」


ソルフィ「桜にそっくり!髪ほどいたらほとんど一緒じゃない!?」

桜「…。確かに。」

バシャッ…!

ソルフィ「っ!?」

ソルフィは背後から何かに捕まれた

ソルフィ「んんっ!」

桜「っ!ソルフィッ!」


ぶく…

一つ目の妖怪「いえーい…いただき…!んじゃ!アヤメ!あとよろしくー」

アヤメ「…。」

桜「待てッ!!」

ぽちゃんっ…


桜「ッ…!」

アヤメ「では…こちらも始めましょうか…。  ご覚悟」

ッ!!

刀を構え桜へ向かってくる!

桜「っ!!」

ガンッ!!

桜「…!(なんだこの刀…!ガラスみたいな刃でよく折れないなっ…)ッ!ハァッ!!」

弾き返す

アヤメ「っ…。【奥義…影送り…】」

フッ…!

桜「っ!(消えた…!)」


背後に回られた…

アヤメ「ハァッ!」

桜「っ!」

ブンッ!!

桜は屈んで刀を避けた

桜「っ…【奥義っ!水斬ッ!!】」

ッ!!

水の斬撃を飛ばす

アヤメ「…っ」

威力が弱く彼女の刀に当たっただけで弾けた…

アヤメ「(弱い…)」


桜は彼女から距離を置いた…

桜(瞬間移動…?いや…何か違うな…)

アヤメ「…」


桜「…っ。(まずい…この足場の悪い場所だと…私が不利…っ!)」

アヤメ「もう一発…【影送り…】」

フッ…

桜「っ!(また来るっ!)」

桜は後ろを振り返った…だがその読みは外れた

彼女はただ桜の前へ移動しただけであった…

桜「っ!(しまったっ…!読みが外れッ)」

アヤメ「【奥義っ…大蛇斬り…!】」

ガンッ!?

刀で受け止めた

桜「ッ!!グハッ…!」

フッ……!!! ドガァンッ!!

桜はその一発により壁へ吹き飛ばされた…


桜「…っ(妖気をまとって防御したのに…この威力っ…!やばっ)」

コツ…コツ……

桜「っ…!」

桜へ近づいてくる…

アヤメ「…。まだ、息がありますね…」

桜「ふぅ…ふぅ…っ。」

アヤメ「…私は自分が使う奥義が大嫌いです…。」

桜「…は」

アヤメ「あなたのとは違い…暗殺や殺害…人を殺すのに特化した奥義…。私が使うのはこれです…。」

アヤメは刀へ目を落とす…


アヤメ「…。無駄話でしたね…」

桜へ目を戻す…

アヤメ「終わりにしましょう…。御免…」

刀を振りかぶる

アヤメ「【奥義…雲外鏡】」

ブンッ!!!

桜「っ…!」


男の声…『奥義って言うのは相手を斬る為に使うわけじゃないぞ?人を守る為に使うのじゃ』


桜「っ…【奥義っ!水しぶきッ!!】」

刀を壁に当てしぶきの様に弾かれる!

ッ……………!!

アヤメ「っ!!」

ドサッ!

桜「はぁ…っ。はぁ…っ。あぶな…」

アヤメ「(避けた…!なんて…瞬発力…)」


……………。


アヤメ「…奥義、雲外鏡はその名の通り空間を斬る奥義…斬った場所はどこへ行くのか私にも解りませんが…魂が取れるのですから死んでしまっていると言うことですよね…」

桜「はぁ…はぁ…。それ、脅しのつもり?」

アヤメ「…はい。…どうします?」

桜は立ち上がってアヤメへ刀を向ける…

桜「…仕切り直しだ…!」

アヤメ「…。」

構える…!

アヤメ「【…!影送り…!】」

フッ…!!

消える…


桜「…(やっぱり…この技は瞬間移動じゃなくて…高速で動いているだけ…!)」

カンッ!!

………ガンッ…!

桜「(少しだけ、目に見える…!)…ッ!」

ガンッ!!

弾く

桜(目が慣れてきた…一瞬だけど動きが追える…!)

アヤメ「…ッ!!」

フッ…!!

桜「(来た…!)ハッ!!」

刀を振った…

アヤメ「…それは残像です…。」

ズッ…!!

刀が桜の体を貫いた…

・・・

桜「…。【奥義…。八重霞…】」

フゥ…

刀がすり抜けた…!

アヤメ「っ…!霧っ…!」

霧に包まれた…

アヤメ「…。これは…」

フッ…!

濃い霧の中で点々と桜の姿が表れる

アヤメ「…(姿を表したり…消したり…動きが読めない…。)」

桜「…ハッ!」

桜は攻撃を仕掛ける

アヤメは刀を構えた

アヤメ「【奥義…雲外鏡…!】」

刀を四方八方へ振るう

バッ!

霧が消し飛ばされてしまった


桜「っ!」

アヤメ「…フッ!」

ズッ!!

桜は斬られた

桜「っ…」

モワァッ…

霧の様に消えてしまった…!

アヤメ「っ!!偽物っ…!」

桜「…」

桜は背後から表れた

アヤメ「っ…!」

桜と目が合う…

アヤメ「…(この人の目…桃色でしたっけ…?)…はっ!」

桜「【奥義ッ!!波打ちッ!!】」

アヤメ「っ!」

ガンッ!!

アヤメは吹き飛ばされた…!


桜「…やっと、一撃入れられた…」

アヤメ「…。」

(…今の動き…私の動きを真似ていたのか…。残像を作るなんて…霧からどうやって…。あの目に何か秘密が…)

桜「…」


アヤメ「…(彼女の奥義は身を守るものが多い…。これと違って…人を守るのに特化しているのか…)」


女性の声『アヤメはさ。どうして、自分の事がそんなに嫌いなの?』


アヤメ「(…。そんなの…解っているくせに…。私は人を殺すしか才がない…。彼女やカカオ様と違って…)」

桜「…?」

アヤメ「…(私にだって…守りたいものはありますよ…けど…)」

女性の声『アヤメ知ってる?』

アヤメ「…っ」

女性の声『奥義って実は全部同じ用途で作られたみたいなのよ!凄くない?』

アヤメ「(同じ…用途で…)」


……………

女性の声『結局のところ…!使い方次第なのよ!』

アヤメ『…。そうですかねー?』

女性の声『絶対そうよ!』

………………

アヤメ「…。使い方次第…」

バッ!

刀を構えた…!

桜「っ!」

アヤメ「ふぅ…。私の名は影乃(カゲノ) 菖蒲(アヤメ)!人を守る力を持たずして、主を守る者!私の全身全霊を掛けた全力をあなたにぶつけます!だから!あなたの全力を見せてくださいッ!!」

と桜へ叫ぶ。

勝手に吹っ切れたようだ


桜「っ…!…私は桃井 桜!その誘い!受けて経つ!」

互いに刀を構える…


アヤメ「スゥーー…。ハァァーーー…」

アヤメの目は桜を強く強く…見ていた…

(…もう迷わない…!私は私らしく!)」

ッ!

アヤメ「影流…奥義…!」

アヤメから溢れ出る妖気が八体の龍を作る…


桜「…最大…出力…っ!」

桜の妖気も龍を作る…


アヤメ「【秘伝…ッ!八岐大蛇ッ!!】」

桜「【奥義ッ!!水神ッ!!】」


グォォォォーー!!

……………………ッ!!

互いの奥義がぶつかり合う!

ギギギギギギッ!

アヤメ「ッ!!」

桜「ッ!!グッ!!」

少し押されている…!

アヤメ「…!(もっと!もっと!)ハァァァッ!!」

桜「ッ!!(押されるっ…!!…やってみるか…!)【奥義…!滝登り…っ!】【奥義…!波打ち…っ!!】」

グググッ!!

押し返す!!

アヤメ「っ!(奥義を重ねて…!?)」

桜「ッ…!ハァァァッ!!!!」

アヤメ「ッ!!ハァァァッ!!」


ピキッ…!


桜「…ハァッ!!」

ッ!!

アヤメの刀は折れた…!!

アヤメ「はっ!」

桜「【奥義ッ!!水神ッ!!!!】」

…………!


…………………

…………………。


私は自分が大っ嫌いだった…

ドサッ…

『キャァァーー!!人殺しーー!!』

アヤメ『…。』

ッ!!


男『なに?人殺しを止める?バカかお前は?長女のくせに人殺しの才能しかないお前が他に役立つわけないだろ?お前は、金稼ぎの為にやり続けるんだよ…!』

女a『うふふ…バカねぇ…?』

女b『ふふふっ!そうよねぇ』

女c『こらこら…笑っちゃ可哀想じゃない…。ぷふっ…』


『アハハハハッ!』

アヤメ『…。』

こんな奴ら…死んでしまえばいいのに…


…仕事をへ向かっていたある日…

…『おねーさんおねーさん!悲しい顔してどうしたの?かわいい顔が台無しだよ?』

声をかけられた…

アヤメ『っ!悲しい顔なんて…』

見たことない女性だ…ピンク色の髪で…異様な雰囲気…妖怪…?

…『なにか悩み事があるなら。“りんや”に言ってみなよ!』

アヤメ『…っ』


………………………

…………………………。



アヤメは階段に倒れていた…

彼女の負けだ…

桜「…。いてて…!出来れば、温存して起きたかったけど…あんなこと言われたら答えるしかないよね…?」

桜はアヤメを見た…

桜「…刀、折っちゃったけど良かったかな…。まぁ、いいよね…。よしっ!体力温存しつつ上るか!じゃあね、アヤメ」


桜は階段を上がって行った…

アヤメ「…。全力でも…命を奪わない…。これが、あなたの戦い方なんですね…桜さん…」


          続く

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