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神様の桃幻郷  作者: くまだんご
第二章 影
7/23

枯れ木

ギギッ!

桜は重い門を開いた。

門の向こうは和風な屋敷だった。

桜「えぇっと…どこ行った?」

……

ザッ…ザッ…ザッ…

敷き詰められている小石を踏む音が響く…人気のない屋敷の中をきょろきょろと探索していた。

……

屋敷の裏側まで来ると何かが見えてきた…

桜「階段?」

階段であった。山に続いており、先が見えない。

桜「この階段を登るのはー…キツそうだな…」

トタッ…トタッ…トタッ…!

足音が聞こえた。

桜「…!さっきの妖怪!」

階段に妖怪の登っている姿が現れた…!

桜「まてっ!!」

桜は妖怪を追い…階段を上がっていった。

………………………。

……

黄泉の国のような妖々しい空が広がっている…。

さらには怪しげな枯れ木がそびえ立っている…

その木は枯れてはいるが巨大でなんとも禍々しい…

その枯れ木の前に二人の少女が立っていた…。

いったい何を話をしているのか…?

「カカオ様…準備が整いました…」

カカオ「…。結構、集まったわねぇ…。」

彼女は枯れ木の前でそう呟いた…

「はい。あとは、“空亡”が呼び込んだ者の魂を捧げれば…」

もう一人よ少女が直ぐに答えた。

カカオ「…。ねぇアヤメ?この木の中の妖魔様はちゃんと私達を解放してくれるかしらね?」

「…。断言はできません…」

カカオ「…そうよね」

・・・・・。

沈黙が流れた…。

?「おやおや…?何やっているんだい?こんなとこで…」

マントを羽織った男が塀の上から話しかけてきた。

「…!あなたには関係ありませんよ…!どっか言っててください。」

カカオ「まぁまぁ…良いじゃないの~。同じ仲間なのよ?」

「そうですけど…」

マントの男「よっと!んで?妖怪樹…“空亡”の前でこそこそ話…。二人で悪巧みかい?」

カカオ「うふふ…。二人だけじゃないわよ?」

マントの男「……。成る程なぁ…俺をハブって空亡を蘇らせようって?やってくれるねぇ?」

カカオ「だって…そんなこと教えたら…。あなた、止めるでしょ?優しいもの」

マントの男「…。優しいねぇ…。」


男はその瞬間姿を消した…

「っ!待って!!」

カカオ「良いわよ…アヤメ。ほっときなさい…」

「…!し…しかし。」

カカオ「大丈夫よ。あの子一人じゃどうにもできないわよ」

…………………………………。

一方、ソルフィは…階段で苦戦していた。

ソルフィ「ゼェゼェ…。うぷっ…!つ…つらい。ちょっと休憩ぇーー…はあぁ…」

階段の端に座り込んだ。

ソルフィ「ひぃひぃ…。もうどこなのよぉ~!!さくらぁぁーーー!!」

バンッ! 階段を蹴るような音が響いた

ソルフィ「っ!」

妖怪「キキィ!!」

妖怪が襲いかかってきた

ソルフィ「しまっ!

……………………………

ソルフィは目を閉じた…。

フッ…!

……

何も起きない

ソルフィ「………!あれ?」

閉じた目を開いた。すると…

目の前には…切断された妖怪と。桜の姿が…。

桜「奥義…【水神…!】」

妖怪「グギェーー…………」

妖怪は退治された

桜「ふぅ~。やっと、倒せた…」

ソルフィ「桜…。うわっ!いたぁぁーーー!!!」

桜「っ!なになに?」

ソルフィは感極まってしまったようだ。

………………………

二人は互いの情報を共有した。

桜「…。うーん…川で野菜が冷やされていた…。ここらにはびこってる妖怪じゃ…そこまでの知能はあるはずがない…。っとなると…こんなとこに住んでいる奴がいるか…。メイチュやガメぐらいの強力な妖怪か…」

ソルフィ「ガメといえば…私達が手に飲み込まれる寸前にガメみたいな声したわよね?」

桜「あぁー。一瞬だけ爬虫類みたいな手が見えたし…ガメも一緒にここに来てるかもね?」

ソルフィ「…。行った道を戻るのも嫌だし…とりあえず…登るしかないのかしら…」

桜「この階段の先に何かあるかもだし…永遠に続いているかもしれないし…」

ソルフィ「はぁ…じゃぁ…行くしかないわねっ…

桜「っ!ソルフィ!!」

フッ!!

何が風を斬ってソルフィへ…!

ドンッ!!!! 階段が砕ける音がした

土煙が立ちソルフィは吹き飛ばされた

ソルフィ「うげぇっ!!なになになに!!」

桜「妖怪か…!」

コツ…

桜「(っ…。靴の音?)」

コツ…コツ…

ソルフィ「土煙が邪魔で見えないわね…!」

桜「…!」

冷や汗がでる…

桜はゴクリッ…と唾を飲む…

土煙の向こうからなにかがっ

…フッ!!

桜「っ!(刀!?)」

ッ!!

桜が咄嗟に刀を構え土煙の中から出てきた刀とぶつかり合った…

桜「ぐっ!(この刀…。ガラス…?!)」

土煙が晴れた…

ソルフィ「っ!女の子!」

桜「ッ!」

土煙の中からガラスの様な刀を持った少女が…

        「続く」

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