表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神様の桃幻郷  作者: くまだんご
第一章 平和な国
3/23

お茶会

城のバルコニーで桜はなぜか…!お茶をしていた。

桜「ズ…。なんで、こうなってんだ…?」

バサルト「ワシのもてなしだ!」

メイチュ「強引だと思うけど…」


メイチュ。城の図書館司書。まぁ、いつもそこにいるから司書みたいになっているだけだが。


バサルト「ゴクッ…!ゴクッ…!ぷはぁっ!!んで、お前が読んでるその本はどんな内容なんだ?」

桜「これ?…この国の歴史と…他の国についてかな?」

バサルト「えーっと…それを読んでお前の記憶の手がかりになんのか?」

桜「いやぁ…わからない。なんせ、情報がないからさぁ…。」

メイチュ「まぁ、とりあえず読んでみれば?」

桜「そうするけど…」

バサルト「ふーん…」


バサルトは空になったカップに再びお茶を注ごうとした。

バサルト「ん?あ…ネリネ~お茶!」

バサルトはカップを振って誰かを呼んだ。

コツ…コツ…コツ…

声を出したすぐ後に城の中から女性が出てきた…

ネリネ「お待たせいたしました…」

桜「…。ねぇ、ネリネって近衛だよね?なんで、メイドの仕事もしてるの?」

バサルト「あ?そんなの便利だからさ。ネリネも普段は暇だからな」

ネリネ「はい。暇だと逆に疲れますし…」

桜「へぇー…」

………………………。


パラッ…

桜「…。」

桜はまじまじと本を読んでいる…それを見た大王は気になって…

バサルト「なぁ、国の歴史ってどんな事が書いてあるんだ?」

桜「え?まぁ、おとぎ話みたいな物がほとんどかな?“黄楽(コウラク)の鬼ヶ島とか…夢夜(ムヤ)の巨人”とか…」

バサルト「…。桜花はその中で一番地味だなぁ?」

メイチュ「確かに。十四の武器を携えた英雄がいたってぐらい…」

バサルト「その英雄もあちこちの国である伝説だしなぁー」

桜「うーん…」

やはり…比較的平和な国ですよね。

……………………………………………………………………………………。


桜は本を読み進め、いつの間にか日が落ちる時間となった。

桜「がぁーー!だめだぁー!」

桜は後ろへ大きくのけぞって声をあげた。

メイチュ「だめかぁ…」

メイチュは微動だにせずに声を出した。


桜「うぅ…。いろんな本を調べてるけど…手がかりゼロだよぉ…」

メイチュ「難しいものだね…」

バサルト「まぁまぁ…そう気を落とすなって!また、探せばいいじゃねぇか!」

バサルトは桜の背中をバンバンと押して励ました。

桜「大王ぅ…。ちょっと力強い…」

バサルト「あ!わりぃ!」

メイチュ「しょうがない…今日のところは解散だな」

桜「そうだね…それじゃ…また、こんど」


桜は立ち上がった。

メイチュ「あ…本はぼくが戻しておくよ」

桜「いや、いいよ。場所を覚えておいてまた、調べるために自分で戻すよ。」

桜はにこやかに話した。

バサルト「…。おまえは本当にお人好しだなぁ…。」

桜「え?」

バサルト「旅人として初めて桜花に来たときも自分の記憶のためだとかいって、まったく関係無さそうな問題に首突っ込んで…。しかも、解決しちまうんだからよ…!」

桜「…。大王」

バサルト「まぁ!めげずに頑張れよっ!」

大王はそう言って桜の肩をトンっと押して去ってった。

メイチュ「…。なんだ…?カッコつけか?」

桜「…。」

………………………………。

桜は城をあとにし、家へ帰っていたところであった。

桜「…。お人好しか…。」

ガラッ…

家の戸を開けた。

桜「ただいま~…」

ソルフィ「お帰り~。お疲れさまー!」

桜「ソルフィもお疲れさま~」

ソルフィ「お風呂沸いてるよ」

桜「はーい。あ…今晩はなに?」

ソルフィ「ん?今晩?今晩はシチュー。ルーが余ってたし」

桜「やった!シチュー!じゃあ早速入ってくる!」

ドタドタドタ…

桜は楽しそうにお風呂へ向かった。

…………………。

…これが桃井桜である。今回はただの日常だが…。今後、なにやら様々な事件に巻き込まれるようだ…。続く…。 パタンッ…


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ