表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
拝啓―消えた勇者様へ  作者: 湯辺小豆
1/4

「始まり」の始まりの始まり

初めての投稿です。拙い文章ではありますが、温かい目で読んでいただけると、ありがたいです。

 その時、私はとてもお腹が空いていた。


 長く住んでいた村が滅ぼされてやや半年、まぁ一人で頑張ってみるかぁと思って、森で暮らし始めたのが間違いだったのかもしれない。

 いやでも、森ってなんか木の実とか草とかいっぱいあるイメージじゃんか。だから、まぁ十年ぐらいなんとかなりそうだなぁと思っても仕方がないと思う。

 うんうん、だから自分は悪くない悪くない…っていうような言い訳をし続けるのは、もう止めよ、自分?ここらへんに、もう食べ物はないんだからさ。三日前、なんか不審者達に攻撃されて、ストレス溜まったからって暴食に走ったのが原因だよ。木の実いっぱい食ったやん。 


 ぐぅ~ぐぅ~ぐぅ~


 お腹が威勢の良い鳴き声を鳴らした。ここに誰も居なかったことが唯一の幸いだ。ぐぅ~の三連チャンとか聞かれたら、たまったもんしゃない。でもそのぐらい、お腹が減ってるってことだ。ここ三日ぐらい、何も食ってないから…

 あ、やばい、頑張って言い訳を並べてなんとか精神を保ってきたけど、そろそろ無理かも。倒れそう。頭に生えた獣耳がヒクヒクと動いている。


 と、その時人影が見えた。


 見た感じ、男かな… 銀髪で、背が高くて、スラッとしてて、結構若そう、十代後半ぐらいかな… 腰には剣を抱えている。そういえば、昨日やって来た不審者の中にも剣とか持ってる人がいたなぁ… そう思って背中に掛けていた弓をチラリと見る。

 

 そんなことを考えていたら、勝手に体が動いていた。倒すためじゃない。食うためだ。もうこうなったら、男でも女でも、太ってても痩せてても関係ない。食べられそうなら何でも良い。

 

 私は勢いよく、男の前に飛び出した。


 …今考えたら、そこら辺の樹皮でもかじっていれば良かったのに。


 かじらなかったから、だから、あんなことが起きたんだ。

 


 


次回の更新は未定です。なるべく早く投稿します。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ