2話 ヒキニート、勇者を目指す。
「一つ質問いいですか?タクマさん」
「ああ、なんだ?アイリス」
「タクマさんはどこから来たんですか?」
やっぱりこうなるよなぁ、、
なんて答えよう、
この世界のこと何も知らなからなぁ
そう。俺はもともとこの世界の人間じゃない。
「えっと。それがさアイリス」
「はい?」
「俺ここに来るまでの記憶が全くないんだよね」
「それって、記憶喪失ってことですか?」
「うん」
とりあえずここはしのげたみたいだな。
「なあアイリス。聞きたいことがあるんだけどいいか?」
「はい!もちろんです。」
俺の考えが正しければここはレゾーナ。
もし違ったとしてもこの世界にはレゾーナという町が存在しているはず…
「ここはなんて町なんだ?」
「ここは平和の王国アナザー・エデンの北部に位置する位置する駆け出し冒険者の町レゾーナです。」
....
「本当にギャルゲーの世界に転生しちまったのかよ」
「なにかいいましたか?」
「あ、いやこっちの話」
いやまてよ。
この世界がギャルゲーの世界なら俺は女の子たちを攻略するのか?
まあたしかに?
前の世界では全くモテなかったし。
思ってた異世界転生とはちょっと違うけどこういうのも悪くないか..
「ってちがーう!」
「?!」
「急に黙り込んだと思ったら今度はどうしたんですか?!」
「アイリス、この世界に魔王はいるか?」
「一応いますけどここに攻めてきたりしませんよ?」
「よし。アイリス、俺決めた」
「俺、勇者になるよ」
「はい?」
「だから俺勇者になる」
「タクマさん。勇者ってどういうものかご存知ですか?」
「もちろん」
「魔王を倒せばいいんだろ?」
「分かりました。けどタクマさんは記憶が消えてこの世界のことがよく分かっていないようなので私もご一緒させてください」
「いやでも」
「いいですよね?」
なんで会って間もないうえに素性も知れない俺にここまで肩入れするんだ?
ギャルゲーの世界だからか?
まあけど右も左もわからない俺には仲間ができるのはありがたいな。
めっちゃかわいいし!
「助かるよ。ありがとうアイリス」
「いえいえ!」
「ところでここには1人で住んでるのか?」
「おじちゃんと住んでいたのですが2年ほど前に死んでしまいました」
「ごめん」
「いえいえ!」
「魔王を倒すならまずは仲間と装備を揃えなくてはなりませんね!」
「明日ギルドに行って見ましょう」
「ギルドってなんだ?」
「記憶がないんでしたね」
「大丈夫です!アイリスにお任せください!」
「なんだこの不安な予感は、」
「なにか言いましたか?」
「なんでもないです!!!」
こうして俺のギャルゲーの世界で勇者を目指すというよくわからない冒険が始まった。