スマホゲーム「神々の黄昏」
真の恐怖はここからだ…(謎のシリアス臭)
…え?元ネタ知ってる?
アプリを起動しようと、スマホの画面に触れた瞬間…
「......ん、ここは...?」
…いつのまにか、俺は森林の中にいた。
......光が溢れたわけでも、視界が揺らいでもいない。なんの前触れもなく…気づいたら、俺はここに居た。
「え...森?なんで?」
学校から家に帰って、そこからいきなり森にワープするとか...
「......ドッキリとか?」
いや、それにしては記憶がはっきりしすぎている。特に意識を失ったわけではないようだし... 同じように誘拐の線もない。...というか、人間ができるような次元ではない気がする。 だとすると......
「もしや......これが、異世界転生............え?マジで?」
...いやいや、まだ異世界と決まったわけではない。...もしかしたら富士の樹海の可能性も......絶 対生きて帰れないじゃん、それ...orz
「......あ、スマホ」
周りの景色に目を奪われ、しばし忘れていたが...手にはしっかりとスマホが握られていた。...これが「異世界はスマートフォンとと(それ以上いけない)
「...およ?」
しばらく触ってなかったため、画面は既に暗くなっている、と思ったが……画面には雄大な自然のグラフィック絵を背景に、デカデ カと文字が浮かんでいた。
[神々の黄昏へ ようこそ!!]
[ご登録ありがとうございます。チュートリアルを開始します]
「...え?」
...なんだこのスマホ。こんな状況でもゲームを開始しやがった。
...今、森林だぞ?...ネット通じてんのか?
「...まぁいいや、しばらく現実逃避しよ」
ということで、俺はついさっき中断したスマホゲームを再開することにした。(ドユコト?)
…現状、どーせ俺が何か したところで変わるわけないし、別に良いじゃん(現実逃避だ)
「進めるには...タップでいいのか」
画面のテキトーな場所をタップ。 すると...6色の太い線と、説明文が浮かんできた。
[次の6色から好きな色を選んでください]
...またタップ。
[赤のガチャ]
[青のガチャ]
[黄のガチャ]
[緑のガチャ]
[白のガチャ]
[黒のガチャ]
「...ほうほう、まずはガチャを引くのね」
定番だな。......うーん。だいぶ悩むけど...、ここもやはり、定番の赤で行こう。
赤色をタップ
[レバーを回せ!]
...という文字と共に、ガチャガチャ...あのゲーセンとかに置いてあるガチャガチャの絵が出てきた。
「これを回すのか?」
まぁ[回せ!]って書いてあるし、そういう事なんだろう。
そして...これは、小説とかならいきなりSSRとか出る展開のはず...!
「いっっけええぇっっっ!」
叫んでみた。
...出てきたのは、
[見習い魔導師ニーナ レア度вкати! ]
「......レア度分かんねぇぇぇぇ!?」
☆☆☆
ーー10分後
「...でも、見習いってことは低レアの可能性が高いのか?」
俺はようやく…そんな当たり前の事実にたどり着くことに成功した(それまでの見苦しい経緯は割愛する)
改めて、スマホ画面を見てみると…
画面に映るニーナちゃんは、淡い赤色に中学生くらいの小さな女の子の姿をしていた。庇護欲を唆られる容姿はとても可愛らしい。
...もちろんストライク外だよ?かわいいってだけで。
また...その娘は赤の衣装を着ており、いかにも「赤のガチャ」から出ました!ということを表していた。きっと使える魔法も炎系だろう。
[ゲットしたキャラを、さっそく召喚してみましょう!]
「お...、ついにバトルフェイスか......バトルとか現実でも起きそうなのが怖いぜ(現実逃避)」
…現在、森の中。身の危険は常にあります。
渾身の自虐ネタをかましから...俺は画面をタップした。
すると...突然、画面が真っ暗になる。
「...お?まさか専用グラフィックとか?めっちゃ楽しみなんですけど」
そして、暗い画面に、短く白い文字が現れる。
[召喚中]
文字は出ても、まだ画面は黒がほとんどなんだけど...
「.........」
[召喚中]
...早よ出ろ、早よ。...あれ?なんか背後の方が光ってる気がする(フラグ)
「.........」
[召喚中]
ま、まさか、これって......グラフィックないオチ.........
「.........」
[召喚が完了しました]
「おいっっっ!!そういうオチかよっっ!!」
「......(びくっ)」
...ん?なんか人の気配が...い、いや、今はそれより言わなきゃいけないことがっ!
「ふざけんな!期待して暗い画面を前にじっと待っていた俺の純情と時間を返せ!」
「...ぁ、ぁの」
すると...未だ黒いままの画面に、新たな文字が浮かんだ。
[さっそく召喚したキャラに命令してみよう(例:歩いて、座って)]
[ただし...エッチな命令とかできない命令はしちゃダメだよ?(注意:好感度が下がります)]
「...どこにそのキャラがいるんだよぉぉぉ!」
「......こ、ここにいる...です...」
「どこっ!?」
声が聞こえて振り向くと......なんか赤い少女がいた。
「...ぇ、」
「...え?」
「ええぇ......」
「ふぇ?」
「...まじかよ」
「あぅ...ぅう......落胆されるほど弱くてごめんなさい...」
「はぁ...そういうオチかよ、驚くじゃねぇか」
「......はぃ?」
...なんだ、ちゃんとしたオチあったじゃん。良かった良かった。
......ということで、
「.........えええええええええっっっっっっっ!!??」
「ふぇぇぇっ⁉︎(泣き声)」
......改めてめっちゃ驚くことにしました。
なんでニーナちゃんが現実にいるの!?なんでえぇ!?
完全なるパニック状態。俺の声にビビった幼女...たぶんニーナちゃんは涙目状態。
…...しばらく騒いだら落ち着いたが、 その後、ニーナちゃんが泣いちゃったので、とりあえず謝りながら宥めてたんだけど...
......泣いてる幼女を俺が慰めている光景は、傍から見たら犯罪にしかみえないなってかんじました まる
文字数が伸びない。解せぬ。
え...ニーナちゃん?背が低く、淡い赤髪ショートで透き通る紅の瞳と童顔を持つ娘に、真っ赤なとんがり帽子とミニスカコートを着せれば完成です。...うん、完全なるロリだ。ロリ魔女っ子だ。
なお、作者は駆逐艦が好きな模様。




