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初めてのデートっぽいの

Twitterの投稿400字の中に、事細かに説明書いてる小説家がいて、こんなこと自分のファンに見せびらかして本当しょうもないなとか思ってたんですけど、毎日なんかしようとする一つやと、今やってみてわかりました。

今の私は完璧だ。借りた言葉になるけど、今の私が一番若い。従って今の私が一番可愛い。メイクはやり方わかんないし、お金がかかっちゃうし、まだ早いかなと思ってしてないけど、肌の調子なんかも、若い今が一番いい。持ってる素材は一番のりにのっている。

今日のために新調した新しいものは何一つないけど、その分私の服たちには経験がある。なんのかは知んないけど。でもでも、周りの友達からは低評価をもらったこともないし、いいんじゃないかなと思うし、信頼してる友達からもアドバイスをもらった。ネットでもいっぱい調べたし、知り合いから今日会う男の子の好みも聞いておいた。靴下が可愛い子が好き、となかなかに特殊だったけど、几帳面で視野が広くてカッコいい、鋭い目つきから想像していくと、綺麗に肩に当てはまりすぎて思わず笑っちゃったりもする。ということでロングスカートに、余裕を持って靴下。お気に入りのスニーカー。どこにも不備は見当たらない。

ちゃんと時間通りに待ち合わせ場所に行く。

「ごめん、待った?」

小走りで彼のそばまで駆け寄って、テレビの画面に流れるたびに焦がれていたアレをやってのけた。走ったからか、緊張しているからか心臓は鼓動を早めているし、風は気持ちよかったし、定型文が言えて達成感はあるしで、頭の中が不思議になっている。考えれば表情に出ていないか心配だと、また浮かんできた。

「いや、俺も今来たところだ」

「よかった」

今は自然と笑えてる。心の奥底でこれの存在から彼の返す言葉まで色々考えてたのが、全部考えなくてよくなって、圧迫感がなくなった。

「あのさ、私…ちゃんとかわいい?」


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