弍
あああ、読み返す度に恥ずかしい…。
俺の名前は阿部佑樹。S県立稲穂学園高校に通う三年生だ。
一年の頃は剣道部に所属していたが、先生とそりが合わず途中で退部してしまった。
家族は両親と妹が一人、それと将来もう一人増える予定だ。男子高校生にありがちな非モテ人生とは違い、俺には可愛い彼女がいる。
同じクラスのぎやまこと杉山とつねこと宮崎はしょっちゅうそのことで絡んでくるが、あいつらもまともにしてればすぐに彼女ができるような気がする。
まぁそんなそこそこリア充な学校生活を送ってきた俺だが、最近奇妙な夢を見る。
深夜零時ちょうどに教室の机に座っている夢だ。
そんな夢、奇妙でもなんでもない?話はここからだ。その夢の奇妙なところは毎日同じ時間に見ることだ。起きていようが寝ていようが関係なく、だ。
深夜零時になると同時に、気がつくと教室にいる。勉強をしていようが、音楽を聞いていようが、風呂に入っていようが関係なくである。
そしてここからが本題なのだが、夢の中の教室には最初俺を含めて3人しかいなかった。それが日を追うごとに一人ずつ増えていくのだ。
話を聞くだけではただのホラーだが、簡単に言えば、出席番号順に増えているのだ。
おそらく4月1日から一人ずつ。俺が初めて夢を見たのが4月3日だから出席番号とも一致している。
そして今日はクラス全員が揃う日だ。
今日、何かが起こる。そんな気がしていた。
投稿する度に心にダメージが…。