ニ拾七
?月?日(?)?時??分
「いったいどれだけの人数が闘いに参加してきたんだよ…。」
『全体では知らん。だが俺の所有者になったやつなら、お前で1470人目だ。』
俺がそう呟くと鬼丸が事も無げにそう答えた。1470人…、これまで闘いに参戦した人数はゆうにその数十倍はいるんだろうな…。
『ほとんどがすぐに消えるがな。毎回ルールや様式に変更はあるが、決まって最初は乱戦だ。それでだいたい半数近くまで減少する。』
また俺の心を読んだように鬼丸がそう言ってきた。もしかしたらここでは心の内が読まれてしまうのかもしれない。
『よし、そろそろいくつかお前に技を叩き込んでやるか。真っ先にやられたんじゃ寝覚めが悪いし、な。どうせ闘い自体は毎回内容が変わる。これ以上説明しても無意味だ。』
鬼丸は突然そう言い出して教卓から下りた。腰に差してある刀を抜き去ると剣先をこちらに向けてくる。
「ちょ、いきなり過ぎるだろ!お前さっきから唐突過ぎるって!」
『安心しろ。ここではどんなに致命傷をくらおうが、呪文ひとつで元通りだ。一応言っておくが、手加減はしねぇ。』
こいつ人の話を聞かねー!そうこうしているうちにまたもや懐に鬼丸が入り込んでくる。
『見て感じて覚えろ。¨流水散華¨!』
「だから待…ってうああああああぁ!」
この後一時間ほど俺は地獄を見た。
5月13日(日)14時09分
俺がベットで目を覚まして上体を起こすと、つねが部屋の隅で顔を上げた。どうやら本を読んで時間を潰してたらしい。
「おはよー、阿部ちゃん。いい夢は見れたかい?」
つねがニヤニヤしながらそう言ってきたが、俺には軽口を返す気力は残っていなかった。
「つね、俺どれくらい寝てた?」
「ん~だいたい15分くらいかな。結構長く見てたみたいだね。収穫はあった?」
15分か。予想してた通りだな。俺は再びベットに横になると、夢での出来事について語った。
「…だから最後はなんか特訓みたいのやらされて、あんま話は聞けなかったな。」
「ふ~ん。阿部ちゃんの【神器】は気性が荒いみたいだね。トンちゃんは親切だしいい人(?)だよ~。」
「トンちゃん?」
つねは聞き終えるとそんな感想を言った。トンちゃんて…まさかトンファー?
「初めにトンちゃんに会ったときの感動は忘れないな~。俺の目潰しも騙し討ちもことごとくクロスカウンターしてくれたときのことは、今でも覚えてるよ。」
『うむ。まさか目が合った瞬間に仕掛けてくるとは思わなんだ。久々に生きのいい若者に巡り会えて嬉しいぞ。』
「もうトンちゃんたら年寄りくさいって!おじさんキャラは俺の専売特許だよ(笑)」
そんなつねとトンファー(トンちゃん?)の会話に俺は不覚にも笑ってしまった。
そしてしばらくつねとトンちゃんさんと俺の3人で談笑した後、ぎやまに今日分かったことをまとめてメールした。
闘いは今晩から始まる。俺はつねたちが帰った後夕食と風呂を済ますと、もう一度鬼丸と特訓してからベットに横になった。
そして携帯の時刻を確認すること十数回。
0時のアラームと同時に俺は意識を失った。
5月14日(月)0時00分




