壱
嗚呼、黒歴史!
二重の意味で恥をかくこの感覚!
羞恥に悶えてしまいますね。
5月×日
気がつくと俺は学校にいた。きちんと姿勢を正した状態で席に着いている。一年のときから変わらない、一番前の真ん中の左側の席。そこで俺はまっすぐに黒板を眺めている。
(ああ、またこの夢か。)
俺は漠然とそう思った。確かこれは明晰夢、だっただろうか。夢だと自覚しながら見る夢。あまりその手のことに詳しくないので合っているのかは微妙だが。とにかく俺はそれを夢だと理解していた。
だってそうだろう?意識は妙にはっきりしてるし、ぼんやりと把握できるだけでも窓の外は真っ暗。時計は長い針も短い針も12を差している。
自転が逆にならない限り、外が暗くて時計が正午を差すわけがない。俺は深夜零時の学校にいるのだ。
こんな状況だっていうのに、俺は大して焦らなかった。この夢を見るのは初めてではないからだ。
初めてこの夢を見たのはだいたい1ヶ月ぐらい前だったと思う。
確か4月3日、春休みだからと遅くまで音楽を聞いていたら、気がつくと俺は今みたいに教室で席に着いていた。
最初俺は何故学校にいるのか分からず、パニックになりかけた。すると教室には俺の他に2人席に着いている人がいることに気がついた。
俺より後ろに座っていたのは、出席番号一番の赤峯ちゃんと二番の浅尾君だった。
俺は話しかけてみたが、二人とも目を閉じたまま眠っているようだった。そして少しするとそのまま俺は目を覚ました。
突然耳に鳴り響いた音楽に驚き、携帯を落としてしまった。そこは自宅のベットの上だった。慌てて携帯を拾うと、時間を確認した。
0時01分
その後は時間を確認してすぐに寝てしまった。所詮夢での出来事だしあまり気にも留めてなかったため朝起きたら忘れていた。
作者は未だに厨二病を拗らせております。




