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なぜ原発のコミュニケーションなのか

 これから書くことは私が書いた本『科学技術とリスクの社会学』を書いた背景とか、その補遺のようなものである。

 私が、科学技術とそのリスクについて研究を始めようと思った当初、すぐに、インターナル・アプローチをとることに決めた。インターナル・アプローチとは、科学技術の内容を理解して、そのメカニズムと社会関係のメカニズムを関連させながら論じていく方法である。それに対して、例えば、科学者の賃金と論文数・論文被引用数の相関を調べるとか、男性科学者/女性科学者で同じ科学分野でもどのようにライフコースが違うのかを聞き取っていくというような、研究対象科学分野の内容を必ずしも知っている必要のないアプローチをエクスターナル・アプローチという。

 

 ちゃんと科学のことが分かって科学を論じたほうが、面白いと思ったから私はインターナル・アプローチで行こうと始めから決めていたのである。で、具体的に何の科学を研究対象にするか、原発がいいな、事故が起きているし、困っている人もいることだろう、というわけだ。



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