4話
実技場は広く、そして大きかった。
「今から的をからそれに向かって魔法を放ってくれ、魔法は入試の時と違ってもいい、実力を知ってもらうためだから全力でしろ。
今回使う的には、この学園の実力者でもある学園長が防御の魔法を付与しているため壊れにくくなっているから安心しろ。
では、5人ずつ始めるぞ」
『はい!!』
実技場につくと鴉羽がこれからの説明をし、それにクラスのみんなが返事をする。
鴉羽の合図で始まりクラスの皆が次々に、魔法を発動させる。
流石はAクラスである、皆ほとんどの者が魔法を的の中心に当てていた。
そう思っていると、和斗の番が来た。
「あーお前は無属性にが使えるのだろ?何か無属性魔法で攻撃魔法があるならそれを見して欲しい」
鴉羽は、和斗に無属性魔法を使うように頼む。
どうやらこのクラスでは、和斗以外に無属性魔法の使い手はいないようだ。
「わかりました」
和斗は、無属性魔法の中にある光魔法である光のレーザーを発動させる。
凄い威力でAクラスの生徒全員が驚いていた。先生も、和斗の予想以上の威力に驚いていた。
しかし、やはりこの学園の実力者である学園長が作った魔法だ、あれだけの威力の攻撃をくらったのに壊れることはなかった。
和斗は正直に、学園長の作った魔法は破壊できると思っていた。
それなのに壊す事ができなかった学園長の魔法に驚き、呟いていた。
「…………すごいな」
鴉羽は驚きから我に戻ると、
「これで全員おわったかー?
よし、今からここで1人ずつ自己紹介をするぞ!」
鴉羽がそう言って生徒達による自己紹介がはじまった。
自己紹介では、だいたい皆が似たようなことを言っている。
自分の名前や、得意魔法、不得意魔法、そして一言といった感じで自己紹介は進んでいる。
そんな中で瑞希の番が来た。
「では、次は橘瑞希」
「はい!」
鴉羽に呼ばれ、返事をして席を立つ瑞希。
「橘瑞希です。得意魔法は、風属性魔法です。不得意魔法は、火属性魔法です。
好きな食べ物は、甘い物はだいたい好きです。嫌いな食べ物は、まぁありません。
あまり、座学は得意ではないですが実技はそこそこ出来ると思います。
これから、いろんな人と仲良くなりたいので気軽に話しかけてください!」
そう言って礼をする瑞希
なんというか、ルックスは可愛いため笑顔で喋る瑞希が可愛くにやけながら瑞希を目ている男子生徒が多くいた。
女子生徒も、小さくかわいいーてつぶやく生徒がちらほら……
自己紹介も、半分以上終わり、
次は雪奈の番である。
「次は、姫路雪奈」
「はい…………姫路雪奈です……得意魔法は、水属性魔法で不得意魔法は、土属性魔法です。よろしくお願いします」
鴉羽に呼ばれた雪奈は、恥ずかしそうに自己紹介をする。
どうやら雪奈は、人見知りらしく自己紹介ごもはずかしそうに下を向いている。
「じゃぁ、最後に新入生代表である鈴木和斗」
「はい。
鈴木和斗です。得意魔法は、強いて言えば無属性魔法です。不得意魔法はありません。よろしくお願いします」
和斗は、鴉羽に呼ばれ簡単に挨拶をする。
「よし。全員、自己紹介がおわったな。教室にもどるぞー」
そう言った鴉羽は、教室にむけてあるきだす。
生徒はそれについて行く形で教室に向けて歩きだす。
この学校は、1限から5限あり、1限事に休憩があり4限の終わりには昼休憩がある。昼休憩が終わると5限がはじまると言った感じになっている。また週に5日、学園がある。
ちなみに、この世界では、1日が24時間の1週間が6日、1ヶ月30日の1年が12ヶ月の360日と言った感じになっている。
先程の実力調べを行ったのは1限目である。
教室につくと、ちょうど1限が終わり休憩時間となっていた。
次は、座学の授業のため和斗は授業の準備をする。すると、瑞希と、雪奈がはなしかけてきた。
「和斗ってさ、魔法あんな凄かったっけ?」
「鈴木君の魔法凄かったですよ」
「まぁ、上手くなるために練習したからな」
不思議そうにきいてくる瑞希と、目を輝かせて聞いてくる雪奈の質問に和斗は、濁した感じで答える。
答え終わえてすぐに教室に、鴉羽が入ってきて授業が始まった。
今日の、2限目は魔法について、3限目は魔力付与について、4限目は、魔法の歴史についてといった感じで4限目までおわった。
次が昼休憩ということで、和斗と瑞希と雪奈の3人は食堂へと向う。
食堂の中は想像していたのよりかった。食堂では、パンやら定食やら多くのものが売られていた。
3人はそれぞれ和斗は定食を、瑞希と雪奈は、サンドイッチと飲み物を持って席を探している。
3人は窓際の席を選び、そここにすわり食べ始める。
食べていると雪奈が和斗に質問をする。
「そう言えば鈴木君の妹さんはどんな子なんですか?」
「どんなこか……優しく可愛い妹だよ」
「……そうですか……」
和斗の回答に少し苦笑いをする雪奈。
「そう言えば雪奈、奏ちゃんと会うなら和斗のことを名前で読んだら?同じ名字だし区別しにくいと思うし」
「そう………ですね…………和斗君と読んでもいいですか?」
瑞希の提案を聞き顔を赤くしながら聞いてきた雪奈は、手をもじもじとさせて回答をまっている。
「かまわないよ」
和斗は微笑みながら簡単に答える。
それを聞いた雪奈は、嬉しそうな笑顔をみせる。
「これを機会にさ!和斗も、雪奈のこと下の名前で読んであげなよ!私達、友達なんだし」
「それもそうだな…………雪奈でいいか?」
「…………はい、和斗君」
瑞希の提案で、和斗は雪奈を下の名前でと呼ぶことになり、名前で呼ばれて雪奈は顔を赤くさせうつ向きながらうなずく。
どうやら雪奈は、照れているようだ。
昼休憩も終わり5限目は鴉羽による、この学園にあるランキングについての説明であった。
この学園は、学園内で生徒が1対1の模擬戦を行いランキングをつけている。模擬戦の勝敗は相手が降参するか、戦闘不能になるかであり、相手を殺すと殺した奴が敗北となり、また牢獄いきとなる。
ランキングでは、学園の上位100位以内になるとC級冒険者になるり、冒険者活動をすることができるようになる。また、卒業時にランキング上位10人には、A級の冒険者資格が貰える。
また、新入生は、入試の実力テストで順位が決まっている。
順位の変動は、生徒会を通じて対戦を申請し、対戦をする2人が互いに同意の上で行われる試合での勝敗によりお互いのランキングを入れ替える場合。
また、1週間に一度だけ模擬戦相手を指名できその勝敗で、互いのランキングを入れ替える場合
そして学園生徒強制参加による、学園主催で行われるランキングバトルによる順位とその試合での、評価でランキングが変わる。
このバトルは毎年1回開催される。
この3つの方法がランキングの変え方である
…………といったかんじだ。もちろん模擬戦の場所は当然実技場でする。また、次から5限は自主練習か、模擬戦の時間になるからな
次にこれを配るぞ」
鴉羽は説明が終わると何かを配りはじめた。
「これは、お前らのランキングを書いた学生カードだ。右下になまえが自分と合っているか確認しろよ。
このカードの中央に学園全体のランキングがあり、その下の枠の中に学年別にランキング10位のものまでがそこに学年別ランキングがでる。以上がカードの見方だ。わかったか?」
『はい』
鴉羽から、ランキングカードの説明をうけ返事をする。
5限が終わり、放課後になると瑞希と雪奈と和斗の3人は奏の学校に向けて歩き出す。
学校の近くに行くとちょうど奏が、友達と一緒に帰っていた。
「奏!」
和斗は少し大きい声で奏を呼ぶ。
それに気づいた奏友達にお別れをし、和斗の方にいく。
「どうしたんですか?お兄さん」
「今日、また瑞希達と食べるから奏を誘いに来たんだよ」
「そうでしたか、でしたら私もご一緒させていただきます。」
和斗の誘いに奏は嬉しそうに返事をする。
その会話を後ろで見ていた瑞希と雪奈が、奏に話しかける。