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腐女子観察日記  作者: 梅宮 姫乃
8/18

7月22日

すいません大変遅くなりました

今日はとうとう終業式だ。この1学期長かったような短かったような不思議な感じであった。

 「━━━それでは次は校長先生からのお言葉です、姿勢をただして気お付け、礼。

 では明日より本校も夏休みに入りますが━━━、では最後にこの夏休みをげがなく有意義なものにできるよう各々精進してください。」

 長かった終業式も終わり、いよいよ明日からは夏休みである。今年の夏休みは去年受験勉強で遊べなかったぶん遊び尽くそうと俺は心に誓った。そして今学期最後のHRが始まった。

 「では今学期お疲れさまでした。この夏休み遊びにかまけることなく勉強にも取り組むようにしてください。また来月からまた文化体験教室をおこなうので参加を希望する人は後で先生のところまで来て下さい。」

 そういうと興味がないのか直ぐに皆帰っていった。そんな中『うひひひ』『ぐぇへへへ』という笑い声をあげる二人組を見つけた。もちろんそんな笑いをするのは、腐女子達であつた。そういえば前回は杖道(じょうどつ)というものであった恐らく二人の笑いはこれが原因だと思われる。これは神道夢想流棒術を元にできた武道で杖(棒)を使ってやる競技である。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 これはたしか今年の5月のことだ。その月のの文化体験教室は杖道たった。そしてこの日彼女達の化けの皮が初めて剥がれた日でもあった。

 「ぐへへへ、棒で突きあうなんてなんて・・・ひ、ひわい、うふ、うふふふふ」

 「男子と男子が互いに棒を打ち、突き、薙ぐ、なんて卑猥な」

 二人ともどこか恍惚な表情で先生の模擬戦を見ていた。

「「「「「「「「「「「「「・・・・・」」」」」」」」」」」」」

 「大原さん!?松原さん!?」「ねぇ、二人とも大丈夫!?」

 と、男子は絶句し、女子は二人を心配する声をあげた。

 それもそうである。今まで彼女達はスポーツができ、勉強もできる。文武両道でさらに大原はまさに立てば石楠花座れば牡丹歩く姿は百合の花、といった風で松原も大原とまではいかないもののそれに準ずる美しさを持っていた。そのため有名人といった外的要因を無視しても校内では人気と共に不動の地位を得ていた。それが、急に変な笑い方をして訳のわからないことをいい始めたのだ、その姿をみた生徒が心配やら絶句するのも仕方のないことだと思う。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 そんなこともあって俺は次は剣道なんかがいいなと思ったりしていた。また5月の文化体験教室の出来事は校内新聞で取り上げられたのを今でも保存している。

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