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腐女子観察日記  作者: 梅宮 姫乃
18/18

8月17日公園で

 結局俺は待つことにした。座って茶を飲む。テレビをみて・・・茶を飲む。宿題をして・・・茶を飲む。


 「おいっ!なんでここにいんだよ」

 「えっ?」

 「えっ?じゃねぇよ。なんで追いかけねぇんだ」

 「だって追いかけてすれ違いになったらやでしょ?」

 「ちっ!なんでユリはこいつを━━━あぁもう、早く追いかけろよ!!」

 

 なかば俺は無理矢理追い出されると。大原さんを追いかける。

 外は夜ということもあって寒かった。走って走って走る。

 スーパー、━━━いない。

 コンビニ、━━━いない。

 コンビニ、━━━いない。

 どこだよ!食料品を売っているお店は全部まわった。俺はすれ違いになったかと思って家に向かって走った。

 目の前に公園がある。


 「こんな所にこんな広い公園があったんだ」


 なんとなく横目にみる。ジャングルジムに滑り台。子供の頃よく遊んだなと思いながら眺める。シーソー、鉄棒、ブランコ━━いた!

 

 「おい、こんなところでなにやってんだよ」

 「?」

 「さすがに夏でも風邪引くぞ」


 そういって俺はパーカーをかける。

 なんだよこのベタな展開は。


 「なんで」

 「なんでって、あいつに━━━━お前を探しに来たに決まってんだろ。なんで急に行くんだよ」

 「だって・・・」

 「ほら帰るぞ」


 俺は置いてあったスーパーの袋を持ち戻ろうとする。


 「・・・いかない・・・で」

 「ん」

 「少しだけここにいて」


 嫌な感じだ。このふいんきどうも落ち着かなくて苦手だ。

 暫く沈黙が続く。聞こえるのは車の通る音と風にのって聞こえてくる電車の音、鳥の鳴き声だけだ。


 「そのさっきはごめんね」

 「ああ俺もすまなかった。でもああいうのはその、やめてくれ」

 「・・・ん」

 「それで、あのときの言葉だが━━━」



 「うん、私。仲西君が好きみたい」


 思いがけずクライマックスになってしまいました。 

 読んでくれた方々ありがとうございます。

 え~とりあえずもう少し続きますのでどうかお付き合いください。

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