行先
ブン!ブン!
日が明ける前に起きたのでテントの傍で素振りをしているところだ。
寝たものの気持ちが昂ぶって目覚めが早かった。
「この前やったときより素振りの音が大きくなっているな。出来るって素晴らしい」
出来なかったことが出来るようになる時が自分、成長してるな~と思えるからだ。
うっすらと明るくなるまでやり続けた。
「おはよ~」
まだ眠たそうしているニナがのそのそとテントから出てきた。
髪は少し跳ねてアホ毛みたいになっている。
「おはよう」
「早くから頑張って素振り?」
「うん。なんかいつもより早く目が覚めたから体動かそうかな~って」
「頑張ることは、いいことだけどあまり無茶しすぎて体を壊さないようにしなさいよ」
「は~い」
ひとまず朝食を食べようということなのでテントに戻った。
クレナは、寝ぼけながらも椅子に座っていた。
「....おはよう。ぱぱ、まま」
朝は、苦手のようだ。
朝食といってもパンを数切れ食べただけだ。
「さあ!今日中に、全力で王都にいくわよ」
「そんなに近くにあるの?」
「いや全然。普通に歩いて一か月ほど」
「滅茶苦茶遠いじゃねえか なにしたら今日中に王都に着くんだよ」
「走って」
「マジかよ。どんな速度で走れば一か月が一日になるんだよ」
説明を聞いて納得した。
ここからだと王都に行くのにモンスターがうようよいる森があるらしくそこを突っ切ればかなりの速さでつくらしい。でもその森が厄介で霧が深く迷子になりやすくモンスターが幻術魔法を使うのがいるらしい。森にいるモンスター事態は、そこまで強くないので迷子にならないようにすればいいことだと話したがそんな簡単な問題なのか?
まあいいや深く考えてもどうしようもないし。
「まずは、クレナに身体強化を教えないといけないかな?」
「クレナまずやって見せるから感覚つかんでみて」
アバウトにしか教えられないので見て覚えてくれってことなんだな。
実際に俺のときも土壇場に言われて出来たものだし。
「こんな感じかしら」
「.....え~と<身体強化>」
ほんのりと魔力が体を包んでいくのが分かった。
クレナもすぐに出きてしまった......仲間、スペック高すぎやないか。
「よし!クレナも出来たことだし行きますか」
ニナは、満足げにクレナの頭を撫でてやった。