ダンジョン作り♪(出来るまでの間16)
さて今日は、この村での三日目の朝だ。
話的には、今日でダンジョンができているはずだ。
「ナッキー。そろそろダンジョンに戻るわよ」
扉越しにニナの声が聞こえてきた。
急いで身支度をして宿を出た。
「あ~今日からまたモンスター作るのか」
モンスターを作るのもそれほど楽ではない。
とにかく疲れる。でも今なら初めに比べればマシか。
「そんなトロトロ歩いてたらいつまで経ってもダンジョンにたどり着かないわよ」
「はいはい。スミマセン」
「わかればよろしい。今から身体強化使って走るわよ」
「え~疲れるじゃん」
「特訓よ。特訓」
ニナが身体強化を使って走るとおいてかれるから、置いてかれないように精一杯走った。
「さあ着いたわよ」
「ぜは....ぜは....]
置いてかれなかったけど息切れ状態だった。
「あ、ダンジョン出来てる」
「これは、すごいな。あんなに洞窟ってしていたのにトンネルみたいになっているし」
洞窟の中は広くなっており綺麗に壁や天上が平らになっていた。それに先が見えないくらいまで整っていた。
そこに何匹もスライムが集まって来た。
「「プニュー」」
「スライム達ただいま」
作った時より大きくなっておりサッカーボールぐらいの大きさになっていた。
「さて、新しくモンスターを作ってもらおうかしら」
「そうだな。どんなモンスターを作ろう?」
「レベル的には、コボルトやゴブリンってところかしら」
「早速やってみるか!」
洞窟の外に出てその辺の土をコネコネしてみた。
コネコネしだしてすぐにコボルトができた。
ダックスフンドがモンスター化したみたいだった。
「こんなにも早くできるなんて思わなかった。スライムですら時間かかったのに」
「それは、レベルが上がったからね」
できたばかりのコボルトを抱きかかえてニナが答えた。
またモンスターを可愛がっている何故かこのスキルで出来たモンスターは、元のモンスターをデフォルメしたかのような見た目だった。
そのあとも無言でコボルトを作り続けた。その間ニナは、コボルト達と戯れている。元の世界だったら普通に犬と遊ぶ女の子の絵なんだけどな。
「こんなもんでいいか?」
そこには、出来たコボルトが50匹いた。調子が良かったからいつの間にかこんな数になっていた。ゴブリンは、作らなかった。だって可愛いイメージできないし。
「上出来。あとは、また放置して時たまダンジョンの様子を見に来るだけね」
「また村に戻るか?」
「いいえ、もっと都市部に行こうかなって思っているんだけど」
「分かった」
何か運んでくるスライムが来た。
「「プニュー」」
「なにこれ?」
スライムが運んできたのは、燃えるような輝きをした鉱石だった。
「それは、紅鉱石。火の魔法が込められている鉱石よ。多分ダンジョンを作っている時出てきたんだと思うけど」
スライムから紅鉱石を受け取りふと思ったことがあった。俺のスキルって魔力量で出来るモンスターが変わるから元々魔力が込められているなら強そうなモンスター出来るんじゃないか?
「やってみるか」
「なによ。いきなり」
ふと口にしたことだからニナには、まったくわからず疑問の目で俺を見ていた。