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セカンドハウス魔王城 ~悩めるアラフォーおっさんの快適週末異世界暮らし~  作者: 雉子鳥幸太郎


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はじめての魔石採掘

翌日、朝風呂ならぬ朝プールですっかり目を覚ました俺。

こんな贅沢な目覚めが出来るようになるなんて、本当に魔王城様々だな。


「ふぅ~」


タオルで髪を拭きながら、朝食用に買っておいたゴブリンチーズと香味野菜サンドを頬張る。


「ん⁉ これはイケるな……」


俺は平気だが、このゴブリンチーズの癖のある匂いは好き嫌いが別れそう。

バゲットも硬めだけど、噛むと香ばしい風味があって旨い。

それに、コーヒーとの相性も抜群だ。

今度、このバゲットだけ買って、竜肉サンドでも作ってみるかな……。


今日はいよいよ森に入ろうと思っている。

朝食は軽く済ませて、ゴブチーサンドの残りは昼食用に持って行くことにした。


諸々の道具を確認した後、タイタンのリュックを背負って、その場で跳ねたり、少しリビングを歩いてみる。


「ほんとに凄いな、全然、重さを感じないわ……」


よし、行くか!



軽トラに乗り、俺は森を目指した。

地面も凹凸が殆どないし、片道10分程度なので気楽なもんだが。


窓から入ってくる心地よい風と目の前に広がる美しい草原。

このまま、ずっと車を走らせたくなるなぁ。


すぐに森が見えてくる。

森の手前で車を降り、俺は森を見上げた。


「樹齢何年だよ……すげぇな」


後ろを振り返ると、小さい魔王城が見えた。

うん、何かあっても森さえ出られれば城が目印になるだろう。


「いざ、出発!」


森に足を踏み入れる。

日陰になり、少しひんやりとした空気に変わったような気がした。


今日は川を目指そう。

河原にはコモンクラスの魔石が落ちていることが多いとある。

まずは、現物を実際に見てみないとな。


大きな木の間を進んでいく。

思っていたよりも平坦で歩きやすい。


俺は魔晶端末を取り出し、位置を確認した。

魔王城のコンソールと連携したので、魔晶端末からも地図が確認できる。

地図に表示された青い点が俺だ。

UNKNOWNだった軽トラもちゃんと登録して『軽トラ』となっている。


「これは便利すぎる……」


昨日の夜、コンソールパネルとにらめっこした甲斐があったな。

お陰で個別に登録できることもわかったし、たぶん探せばもっと色々な機能があるはずだ。元オーナーの魔王さんに感謝しなければ。


バサバサバサッ……。


「うぉっ⁉」


数羽の鳥が足下から飛び立った。


「びっくりしたぁ……」


危ない危ない、普通の道じゃないからな。

しっかり見て歩かないと……。


キョロキョロしながら、川の方へ向かって進んでいく。

川を越えた森には魔獣が出るらしいからな……絶対に渡らないようにしよう。


いくら荷物が軽いとはいえ、さすがに数時間歩くと足が痛くなってきた。


「少し休むか……」


手頃な木陰に腰を下ろし、持ってきた水を飲む。

砂糖と塩を入れて、経口補水液にしてある。

以前、熱中症対策が話題になった時、ネットに書いてあったやつだ。

水は少しずつ、一気に飲まないようにっと……。


「ふぅ……」


大きな木に凭れ、上を見上げる。

葉の天蓋に覆われ、所々にしか空は見えない。


地面の湿った土に触れる。

懐かしい腐葉土の匂いがした。

小さい頃、学校の花壇で触って以来だな……。


不思議と心が落ち着いている。

普段感じているようなイライラやソワソワするような感じがない。

なんというか、どっしりと心が座っているというか……。


「さて、そろそろ行くか……」


少し休んだ後、俺は再び川を目指して歩き始めた。



水の流れる音が聞こえる。

足を速め、音のする方へ向かうと、木々の隙間から大きな川が見えた。


「あった!」


森を出ると一気に視界が広がった。


川幅は広く、水深は浅い。

河原には大小さまざまな石や岩がごろごろと転がっていた。

これほど石が豊富にあるなら、きっと魔石も見つかるに違いない。


「よし、やるか!」


俺は袋小路さんからもらった資料を見ながら、グローブを嵌め、ミニスコップ片手に河原で魔石を探し始めた。


見たところ、普通の石しかなさそうだが……。

まあ、そんなに簡単に見つかれば苦労しないか。


しばらく探していると、石の隙間に綺麗な石が挟まっているのを見つけた。


「あっ……⁉」


スコップで掘り出し、土を払う。

黄色っぽい色の石だ。

これが魔石なんだろうか……?


ガイドブックと見比べる。

うーん、正直あまり自信がないが、明らかに他の石とは違う感じがする。

まあ、最初だし、とりあえず持って帰って買取査定に出してみるか。

俺は川の水で石を洗った後、絶縁袋に入れた。


ぐぅうう……。

お腹が鳴る。とりあえず昼メシにしよう。


適当な岩に座り、リュックから持ってきたゴブチーサンドを取り出した。

川のせせらぎに耳を傾けながら、ゆっくりとした時間の流れを満喫する。


うん、やっぱ体を動かすのは楽しいな。


川までなら特に危険もなく通えそうだし、こうやって実際に来たことで質問する解像度もあがる。


やはり、一番の問題は魔石の鑑定だよなぁ……。

ウェザーマートで何か良い道具を売ってるかもしれない。戻ったら袋小路さんに聞いてみるか……。


ゴブチーサンドを食べ終え、少し休憩を取った後、小一時間ほど辺りを探すと、全部で5個の綺麗な石を見つけることができた。


黄色が二個、赤一個、黒一個か。

黒はただの石に見えるが、光沢もあるし、なんとなく気になるので入れてみた。


「よし、暗くならないうちに帰るかな……」


俺は道具をリュックに片付け、魔王城へ帰ることにした。

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