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異世界日記2日目〜腹痛と下痢〜

〜異世界転移2日目〜


◻︎明け方◻︎


「いってぇー」


俺は急激な腹痛に目を覚ます。朝を迎えたようだが空は曇っており周りは薄暗い。


(やばい、便が……出る)


俺は我慢できず近くの茂みに走り野糞をした。


最悪だ。昨日の水があったたに違いない。あんな得体の知れないものなんて飲むんじゃなかった……。


腹痛に叩き起こされた俺は最悪な気分であった。


(くそ、また便意が……。)


俺は腹痛と下痢の波の往来に耐え忍ぶ。


(やばい、今日はここから動けそうにもない)



◻︎正午◻︎


「やばい、ぼーっとしてた。今何時だ?」


(昼頃か?)


日は真上に移動しているようだが、空は厚い雲に覆われており薄暗い。


「今日の投稿何もしてないや」


とりあえず現状を発信しておこう。俺は症状が落ち着いているうちに腹痛と下痢に襲われている現状を投稿しておく。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


【今日は朝から猛烈な腹痛と下痢に襲われ、これ以上動けそうにありません。おそらく昨日飲んだ緑色の水が原因かと……】


【調子が良くなったら探索を開始したいと思います。腹痛と下痢がひどくて冷や汗が出てきました。とにかく水分が欲しいです。】


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


送信と。



「あーそれにしてもだるすぎるーやばいな」


体もだるく熱も上がってきた感覚がする。頭もぼーっとしてきて脱水になっているようだ。


(とにかく水分をとらなければ)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


【もうそろそろ死ぬんじゃないの?食べ物も水も飲むの怖いんでしょ?】


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


というコメントがきているのが見えた。


(ああ、間違いない。俺、このままだと死ぬよ)


こういう時、生き残る術も何も分からない俺は詰んでいるのだろう。せめてコメントで俺に知らない知識やアドバイスでももらえたら、とは思うがそんな上手くはいかないよな。


最悪またあの緑色の水を飲むしかないか。


また腹をくだす悪循環に陥るのは目に見えているが仕方がない。先に脱水で力尽きてしまう。


「あれ、ちょっとお腹良くなったかも。と思ったら眠くなってきた……」


腹痛が少し収まり俺は急激な眠気に襲われ目を閉じた。



◻︎おやつの時間◻︎


「やっぱりクソいてええ!」


数時間も寝れずに腹痛でまた目が覚めてしまった。


俺は今日何回これを繰り返したんだろう。


何度目かの腹痛と便意の到来にどんどん体力が消耗されているのが分かる。


俺はふらふらとした足取りで便所ゾーンにした草藪に歩いた。


便を排泄し終わり帰ろうとしたが、頭がぼーっとしてしまい、来た道とは反対方向に歩いてしまっていた。


(おっとっと。危ない危ない)


ツタに足がとられる。


「あれ?」


今まで草を掻き分けながら進んでいたが、少し開けた獣道のような場所に通じてしまった。


(ちょっとまって、こんな道知らない)


俺は道を間違えたことに気づき、すぐに踵を返して元来た道に戻ろうとした。


「ってなんだあれ」


木々が生い茂っているせいか天気が悪いせいか、森全体は薄暗かったが、その中にうっすらと薄緑色に発光している空間があった。


俺は慎重に近づいていく。


「なんだこれは……果実か何かか?」


そこ一帯には、気味の悪い肉食植物やツタは生えておらず、小さな畑くらいの大きさに緑色に発光する謎の果実が大量に実っていた。


ためしに手に取って割ってみる。果汁がたっぷり出てきた。その汁に触れても痛みはなく皮膚が変色したりする様子もない。毒はなさそうか?


(もしかして食べられるかも?)


そう思ったが今はどうも食欲が沸かなかった。


万が一毒でもあったらこの体では耐えられないし、また腹を下したらさすがに死んでしまう気がする。


俺は色々と嫌な想像をしてしまい、どうしても食べる勇気が出なかった。


でも、最悪この果実を食べるしかないか……。でも、今はやめておこう。



「うぅ、腹痛い」


腹痛の波が再来し果実どころではなくなってしまい、俺はすぐに便所に戻った。


◻︎◻︎


何度目かの便所を終え、俺は草の上で空を見上げぼーっとしていた。生い茂る木々で空の色は見にくいが空は灰色で俺の好きな青い空ではなさそうだった。



◻︎夕方◻︎


どのくらい時間がたったのだろう。日が傾いてきたようで周りはさらに薄暗くなってきた。俺は常にぼーっとしていた。下痢と発熱でかなり脱水がすすんでいたのだろう。何も考えられなくなっていた。


脳が水分をとれとしきりに警告を出している。


(やばい、このままだと死ぬ)


俺は死を予感した。


(仕方がない、あの水を飲むしかない)


俺は諦め緑色の水が流れる小川に足を運んだ。


〜〜


「よし」


俺はおそるおそる水を飲む。


「やっぱりうめー」


最高な気分だった。俺は腹を下していることを完全に忘れ緑色の水をがぶがぶと飲んだ。体中に水分が行きわたる。


「生き返るー」


俺は飲み終わったあとに後悔した。またあの地獄が待っているかと思うと恐ろしくて戦慄する。しかし、俺は何も考えないようにした。


俺は現実逃避のために思考を停止させ、早々に眠りについた。


お読みいただきありがとうございます。

継続は力なりですね。

毎日投稿されてる方、本当に尊敬します。実際に自分が書いてみると、小説を書くのってこんなに大変だったんだと実感しています。

まだ右も左も分からない素人ですが少しずつ成長できるように頑張ります。

少しでもいいなと思ったら評価、ブックマーク登録していただけると嬉しいです。

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