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プロローグ

 雨の日は苦手だ。激しく降る雨はなおさらに。ザーザーと音を立てて天から降り落ちる雨粒たちに四方八方囲まれて、自分一人だけがどこか狭い場所に閉じ込められている気分になる。

 ――もちろん、そんなのは俺の感傷にすぎないと分かってはいるのだけれど。

 その電話が掛かってきた日も、雨だった。

「豊川市民病院ですが、結城さんのお宅で間違いないでしょうか?」

 窓の外からは雨音。「はい」。そう答えた自分の声もガラスの向こうから聞こえた気がした。

「結城健一さんが亡くなられました」

 あぁ、雨の日は嫌いだ。

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