大変なことが起こりました!
これであとは殿下方が対処してくれるわよね。
これで安心して過ごすことができるわ。でも……ここで王女様方にぼろを出して頂かないと私の計画は進まない……
こうなったら……私がどうにかするわ!!
「フィおかえり。どこ行ってたの?」
『セルただいま。学園に忘れ物してたから取りに行ってたの』
「そんなの、他の人に任せればいいのに……」
『そういう訳にも行かないでしょ。私達も今は使用人だし
でも、私達が連れて来た人なら言うこと聞いてくれると思うけどね』
「逆に言うこと聞かなかったらやばいけど」
『まぁ、王女様に報告してくるわね』
「うん、気をつけてね!」
サロンルーム
『コンコン 失礼します。頼まれていたものをお持ち致しました。』
「遅いわ!もっと早く準備できなかったの!!」
『距離があったもので遅くなりました。申し訳ありません。』
「言い訳なんていらないのよ」
『はい……失礼しました。他に御用はありませんか?』
「妾は退屈なのだ……だから妾の相手をしろ」
『ブルブル はいっヒェッ』
これは言うこと聞かないと後で怖い目に会うやつです……
多分ですけどね、皆さんはこういう時はすぐ帰りましょうね。私は……もう手遅れになってしまったわけなんですが……
皆さんは判断のタイミングをしっかり見分けましょう
「やっぱり普通にしても面白くは無いな……
妾らと剣術や魔術、妖術を使ったもので相手をしろ」
『エッ!!承知致しました。ですが、見学者がいないと皆さんは盛り上がらないのでは無いですか?なので明日のお楽しみということにしません??』
「そうだな。その方がいいと思うからそうすることにするわ」
お兄様方に早く伝えてこのことを一刻も早く殿下方や国王陛下や、王妃様もとい聖女様にご報告しなくちゃ……この一件でサルビア王国が何らかの被害を受けたり、潰されたらいいのに……
「それでは急いで皆に通達してきますので、失礼致します。」
「頼んだぞ。草食動物共」
「お任せ下さい。絶対に粗相はいたしませんのでムカッ」
と部屋を出た衝動で強気に言ったのはいいものの、誰にも聞かれてないよね……??もし誰かに聞かれてたら聞いたのにお伝えしなかった人と、私が処分されちゃうよ
『セル、ヴィー兄様、レオ兄様どうしよぉ!!大変なことになっちゃった!!』
「どうしたの!?慌てて」
『あのねセル、聞いて欲しいの!!
明日私と王女様方とで剣術等を使ったもので勝負することになっちゃったの。』
「どうしてそんなことになったんだ?」
『セルとあった後に王女様方にご報告に行ったんです。それはセルも知ってるよね??』
「うんもちろん知ってるよ。僕と話してから報告してくるって言ってたもんね。」
『そうなの。その後に他に何か御用はありませんかって尋ねたの。そしたらこう返ってきたのよ。』
「妾は退屈なのだ……お主が相手になって退屈しのぎを紛らわしてくれるよな。草食動物などが妾らの役に立てるのだから光栄に思え」
『って。だから私は慌ててこう提案したの。
私達だけだと盛り上がりが欠けませんか?って、なので後日にした方が王女様方もよろしいんではないのでしょうと。』
「ってなんでそこで断らなかったの!?」
『断ろうとはしたんだけど……有無を言わさないような感じで…………ね!!』
「「あー……ね!!」」
『………………うん。』
「それは大変だったね。お疲れ様フィ」
「お疲れ様。今度労ってあげるからね。」
「大変だったんだな、おつかれ。今日はゆっくり休めよ」
『ありがと、ヴィー兄様。それにレオ兄様もセルも』
『それに私があの場で断ったのって、みんなに伝えるためだし、国王陛下や王妃様にも伝えないとだしね。』
「そうだな。その方がいいよな……でもどうやって伝えるんだ?」
「伝書鳩を使うのはどう?」
「伝書鳩ってうちにいましたっけ?」
「うちにはいないな……そっちはいるか?」
「僕たちの家にもいないかなぁー」
「フィの家はいる?僕たちの知らないこともあるだろうし……」
「なんてったって一緒に家では暮らしてるけど、正式にはラフィラ公爵家でもないし、婚姻してる訳でもないからね」
「知らないことの一つや二つあっても仕方ないもんな。」
『伝書鳩ですか?確か……いたような気がしますよ。お父様は皆さんをとっても大切にしているのにみなさんはご存知なかったのですか?』
「僕たちの家にはいないから、使ってもいいかな伝書鳩?」
『大丈夫だと思いますよ。大切なことだし……まぁお父様に何か言われても私が何とかしますしね。遠慮なく使って下さい。』
「ところで伝書鳩の種類ってなんなんだ?」
『えっと……たしか、ベニバトとカワラバトとキジバトがいたような気がしますよ。』
「性格はどうなの?それぞれの」
『ベニバトは基本穏やかで、カワラバトは人懐っこくて、縄張り意識が強いですかね。キジバトは穏やかで人に慣れてますがカワラバトよりは警戒心が強いですかね。あっカワラバトって通称ドバトとも言うらしいんですよ!!』
『知ってましたか!?セル、ヴィー兄様、レオ兄様?』
「へーそんなんだー知らなかったよ。正直あまり必要ない情報だけどね。」
『ところでどの子にしますか?どの子にしますか?私のおすすめは、カワラバトか、ベニバトですかね』
「うーんどうしよっか。」
「人懐っこい方が言うことは聞くと思うけど……」
「縄張り意識が強いのが難点だよな。」
「そうなんだよね……まぁフィのおすすめのもう一羽の方にする?せっかくなら」
「まぁそうするか。」
「てか、なんでカワラバトとベニバトがおすすめなの?」
『おすすめの理由?ですか?それは勿論可愛いですし、良く懐いてくれるんです。どの子も懐いてくれますけど……皆さんにはどうか分からないので……』
『私が思う比較的懐いてくれそうなのが、その子たちだったんですよ。』
「へーそうだったんだ。じゃあベニバトを呼んでくれる?」
『分かりましたベニバトですね。
ピーピッピッピーなーちゃん』
「クックー、クック、クークルク」
『なーちゃん久しぶり。来てくれてありがとう。早速お願いがあるんだけどね……この国の国王陛下や王妃様に明日決闘的なことすることになりましたって伝えてきてくれる?』
「クック《わかった》」
『ありがと、頼んだよ〜』
「クークルク《任せて!!》」
『行ってらっしゃい。なーちゃん』
『ところでお兄様、セルこれでよかったかしら??』
「うん、大丈夫だよ。協力してくれてありがと」
『こちらこそ本当にありがとうございます。』
「じゃあお互い様ってことにしよっか?」
「その方がいいな。」
「うん、誰も気負わなくても済むしね。それが一番いいよ」
『だね。じゃあもうこのことは誰もなんの謝罪もお礼も言わないってことにしましょう』
『約束の為に指切りしましょっか?』
「指切り??」
『この前ある方が言ってたんですが……約束する時にするおまじないみたいなものらしいですよ。』
「じゃあみんなでしよっか」
「「「『指切った。』」」」
「これで約束もう破ったら駄目だよ」
『約束だもんね』
「うん、そうだね。」
この小説を読んでいただきありがとうございます。
まだまだ至らぬ事が多いと思いますが、気長に見守っていただけると幸いです。
お気に入りや、コメント下さるとモチベーションになるので是非気軽に、間違いなどもあったら教えていただけると嬉しいです。
ところでラフィネちゃん大変なことになってしまいましたね!????
この後どのようなことが起こってしまうのか、今からドキドキです。
みなさんも楽しみに待っててくださいね。