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視察の王子(閑話)

短いですが簡単に王子目線です

その日、第二王子である、アレン・リーブロウは、暇つぶしのために本来部下にやらせる視察を買って出て、一番端の街にまで来ていた。

なんでも、Sランクの素質のある者が居るのだが、諸事情でSランクになれないらしくその理由を聞くのと勧誘のための視察らしい。

仕事もソコソコに部下に放り出すと、王子は護衛を連れて掘り出し物がないか、街を散策していた

「Sランクになりたくないんならなりたくないでいいと思うんだよなー。なんでわざわざ勧誘の必要があるんだか。」


戦力を補うためと言われればそうだが、それ(・・)は自身の集めたアーティファクトで事足りることだ。現に、僕の趣味のお陰で、他国との戦力差が補えてると言っても過言では無い。


めぼしい骨董品等もなく、もちろんアーティファクトが見つかる訳もなく、検問に着いた王子は、少し休んでから宿に戻るつもりだった


のだが、入国時に視察に来たことを知ってる門番が気を利かせ、例のSランクにならない者が門を通ることを教えてくれた。


サボってたのに仕事の方が突っ込んできた……


そんなこと思いながら、適当にあしらおうとして、門番の持っている書類が目に飛び込んできた

「(あれは!アーティファクトの!)」

詰め寄るように聞くと、件のSランクにならない者が提示した書類らしい

それを聞くや否や、僕は門へとダッシュで向かっていた


(あの女か!)

権力に擦り寄ってくる女は嫌いだが、アーティファクト持ちなら別だ。権力をかざさなくとも、何とか仲良くなれれば……

そんなことを考えていた僕は、

こちらを見た瞬間相手が猛ダッシュで逃げるだなんて微塵も思っていなかった


「……は?」

気づいた頃には姿はもう見えなくなっており、なんとも言えない空気だけが残っていた


(話しかけることすら出来なかった……)

さすがに少し……いや、箱入り息子である第二王子にとってはかなりショックな出来事だった


意気消沈して宿に戻ると、視察の結果を部下が報告してくる。

なんでも、彼女達はのうち黒髪の方が件の女性らしく、Sランクを断った理由は、礼儀作法が分からないのと、コミュ障だかららしい

そんなことで……と思ってしまいそうになるが、先程の猛ダッシュを見るに、余程酷いようだ

(僕が嫌われてる訳では無いって事だ)

少しほっとする。


女性はユウリという名前らしく、彼女を調べた際に親友として名前の出ていた者を呼び出して、話を聞くに、ミソラという名前のオートマタを所持しているらしい


オートマタ!僕でもまだ数体しか所持していないアーティファクトだ、是非とも欲しい


「あの……アレン王子。」

「ん?なんだ?」

いずれ友となる者の親友だからと名前呼びを許すと、すぐに名前で呼んでくれた。嬉しくなりながら返事をすると、彼女は言いずらそうにこういう

「ユウリは旅に出たのでしばらく帰ってきませんよ?」

……と。

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