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パーティとソロ

「まず第一に。アーティファクトは物であることが多い

第二に、アーティファクトであるミソラさんを人としてギルドカードに認識することが出来ない

第三に、前パーティから外れた事になってない

この3つが主理由よ

前パーティに関しては、ミソラさんの存在でアーティファクト情報から、あなたをダンジョン内で放置したという事実が証明されてるから、脱退は何とかできるけど、前2つは変えられないわ。」

「そうですか……」

理由を淡々と言われ、確かにと思ってしまう。でも、パーティでないとダンジョンに入れない為、何とかしてダンジョンに入れるよう、パーティを組ませてもらいたいのだが……


「そもそも、アーティファクト所有者であるあなたがなぜここでギルドの登録をしてるのかを問いたいところだけれど、それはなしにしても、無理やり登録するんだとしたら王族からパーティだと認めてもらうのが1番なんじゃないかしら?

っと、ユウリさんのソロ履歴は……Aランク?!

何よベテランなんじゃない!パーティにこだわる理由はあるの?」

「ダンジョンに……入れなくなってしまうので……」

「ダンジョンね……手続きに時間かかるけど、ソロで入ろうと思えば入れるわよ」

「本当ですか?!」

「ええ、Aランクならね。Aランクまで行ったら、外での任務の方が多いから、わざわざダンジョンに潜る人が居なくなるのよね」

テンションを上げて落とされた

今はソロの期間から時間が空いた為、ソロのランクが低くなっているのだ、恐らくCランクまでは下がってしまっているだろう

落ち込みかけたが、そういえば、と思い出し、ミソラに念話魔法で私が言ったことを代わりに喋ってもらう

〔道中で(ミソラ)が倒したオークの群れが居ますが、ランクは上がりますか?〕

「オーク?しかも群れ??一体どこで見つけたの!?」

〔ここから馬車で3〜4日ほどの距離の場所です〕

「死体を見せてもらうことは出来るかしら?」

〔収納魔法に入れてきているので見せることは可能です。ただ、ここだと血まみれになってしまいますが……〕

「OK、解体場まで来てちょうだい」

言うが早いか、受付の人は部屋出ていってしまったので急いで追いかける。


「オークなら単体でBランク。群れでA+ランクの討伐履歴になるわ。討伐が本当なら、ソロをすぐにでもAランクに戻すことが出来るわよ」

〔えっと、ミソラの戦歴で私のランクが上がるのですか?〕

「ミソラって……ああ、もしかして今、ユウリさんがミソラさんに変わりに喋ってもらってるの?ギルドの共有メモにコミュ障とは書いてあったけど、ちょっとややこしいわね

ミソラさんはユウリさんの所有物として登録されているから、ミソラさんの戦歴はユウリさんの戦歴としてギルドに残るのよ。」

〔共有メモってなんですか……?〕

「ギルドの偉い人が見れる共有メモよ。

あ、そういえば、自己紹介がまだだったわね

私はリィラ。この街、エルモワのギルド長をしてるわ。」

街の名前、初GETである。

あまり地図とか気にしていなかったから、何気に街の名前は初めて聞いた。

因みに、元々居た街はマダラミという名前だ。


「それにしても……ユウリさんあなた、実績だけ見ればSランク行ってもおかしくない経歴残してるじゃない。なんでAランク止まりなの?」

〔えっと、人と話すのが苦手で……王族相手なんてきっと血反吐吐いちゃいます……〕

「血反吐って……でもそうね、この様子からすると普通に会話は無理よね」

〔いっそ喋れなければいいんですけどねー……あれ、もしやこれナイスアイディアなのでは?〕

「王族の前で虚偽を述べたら牢屋いきよ、やめなさい。」

牢屋行きはさすがに嫌なので今閃いたナイスアイデアを頭の隅に追いやる。

いいと思ったんだけどなぁ……

ミソラに喋ってもらう前提で、良い言いわけないかな……いや、王宮に行くつもりは無いけれど。念の為考えておいて損は無い


「ついたわ、ここが解体所よ。エリ!素材が来たわよ!」

解体所に着くとすぐ、ギルドマスターのリィラさんは1人の人物を呼んだ

「はぁーい。素材ってことはぁ解体ですかぁ〜?」

「そうよ。ユウリさん、ここの机に乗るだけオークを出してちょうだい」

少し広めの部屋ぐらいあるテーブルに置いてくれと頼まれ、乗るだけオークを並べていく

身体は全部乗ったが、首が乗らなかったので体の上に首を出した

時間停止が切れた、オークの頭の首と体の首両方から血が溢れ、一気に部屋中が血の匂いにまみれた

「本当にオークね。全部で8体、確かに確認したわ。」

「わぁーこんな新鮮で傷の少ない素材初めてですよぅ〜。ギルドマスター、これ結構高値になりますよぉ〜?」

「大丈夫、群れって聞いた時点である程度の報酬は覚悟してるわ。ユウリさん」

〔はっ、はい?なんでしょうか?〕

唐突にまた名前を呼ばれて、思わず念話の声が裏返るという器用なことをしたが、ミソラが淡々と翻訳してくれた為、なにか察した人みたいになってしまった

ちょっと恥ずかしい


「このオークの群れ、取りこぼしはないのよね?」

〔はい、見える範囲にいたオークはこれで全てです〕

「一応探らせる必要があるわね……」

〔もしかして、巣があると思ってる感じですか?〕

「ええ、この数が全てとは思えないし巣も無しに動き回るには数が多いわ。近くにオークの巣があるとみて間違いないでしよう。

オークを見た場所へは3日かかるのよね?」

〔はい、……あ、でも、場所を覚えてますから、転移魔法で一瞬で行けますよ?〕

「……あなた、本当にどうしてSランクにならなかったのよ……そんなに魔法使えたら王宮へ引っ張りだこよね?」

〔無礼になるのでって断り続けてたから……パーティ組むようになった最近では勧誘来なくなってましたね〕

「まあいいわ。エリ、ここはお願い

ユウリさんとミソラさんは、オークの巣を潰す依頼を受けてもらいたいのだけれど……」

〔全然OKですよ〕

言うが早いか、転移魔法を発動する

「ありがとう、助か……」


「あ、お礼言われてる途中で移動して来ちゃった……嫌な人に思われたかなぁ……?」

〔解・そんなことは無いと思います〕

「そぅ?ならいいんだけど……」

転移魔法は無事に作動し、馬車がオークに襲われてた現場まで戻ってきた。

「さてと、あの時、索敵魔法(サーチ)にかからなかったから、そこまで近くではないと思うけれど、それらしい影があるかなー」

索敵魔法を徐々に広げながら、周囲を探知する。すると、森の方へ馬車で1日かかるかかからないか位の距離に、オークらしき群れを探知できた

「ミソラ、敵1時の方角。馬車で一日の距離」

〔是。全力で走れば1時間もかからないかと〕

「うん、私もそうだから、被害がまた出る前に急いでいこう」

身体強化魔法を使って、森の奥へと全力で走り出すと、ミソラもそれに着いてきた。


「念の為に結界魔法、ミソラの身体にも纏わせとくね」

通常、結界魔法を体に纏わせるのは、動きに合わせて結界を動かさなきゃならない為、戦闘の妨げになるのだが、

ユウリの結界魔法は、ほぼ常に自身にかけているためか、素早い動きにも反応できる……どころか、貼られた人物の思うように動くように改良されていた

これも実は、王宮へ呼ばれるレベルの魔法である。


そんなこんなで私とミソラは、オークの巣へと全力疾走するのだった

次回戦闘です

戦闘書くの苦手なので、サラッとした内容になってしまうかと思いますが、見てくださると嬉しいです

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