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観察結果と総戦力

ギルドマスターの部屋に戻ると、ミソラと王子はまだ帰ってきてなかった

(まあ、あの感じだと隅々まで観察されてそうだし、まだ時間かかるかな?)

ギルドマスターに、待たせて貰えるようお願いすると、快くOKしてもらえた


「……で、改めてだけど、なんで王子と行動ともにしてたわけ?」

「それね、ユウリが旅立ってから、近しい人物として質問されてたんだけど、いつの間にか友達扱いになってて……

私が、「ユウリは旅に出ましたよ」って言ったら、今なら追いつけるかもしれないって急いで撤収を始めたから、

邪魔にならないようにっておうちに帰ろうと思ったら、

「アンナも共に行くだろう?」って言われちゃってね……」

「流石に断れなかったと……?」

私の返しにアンナが頷く。


なるほど、直接名指しで言われてしまえば、確かに断れない。

狙ってやったのだとしたら、王子は実は結構腹黒なのかもしれない


「それよりも、もう少し先の街で会うと思ってたんだけれど、どうしてこの街に留まってたの?」

「それが色々あって……」

馬車事故と会ってから、今現在に至るまでの話をすると、アンナはなるほど、と納得したようだった

「馬車と会って通常よりスピードダウンして、野宿と街で一泊して……か。確かに、通常通りならすれ違いですんだだろうけど、足止めがあったからここにまだ居たわけね。」

「そうそう。助けない選択は無いけれど、王子が追いかけてきてるの知ってたらもっとスピードアップして街まで来たのに……」

まあ、タラレバの話をしていても仕方がない。

会話をしてる間にギルドマスターが用意してくれたお茶を啜って、話を進める


「……で、王子の目的ってなんだと思う?」

「1番は王宮で囲いたいでしょうね。友にというのは最低限繋がりを持ちたいということだと思うから、悪い扱いはしないでしょうけど……」

「いい扱いを受けるにしても、めんどくさいことが多いだろうし、そもそも王宮に行く気が無いから良い 扱いも悪い扱いも何も関係ないからなぁ」

「そうね。強いて言えば、外で会った時に頼れるかも?ってぐらいよね」

「それに、友になったら、多分パーティーの招待状とか送ってくるよね?私が行くつもりないってわかってても、世間体的に、そこは送ってくると思うんだよ。行くつもりなくても。」

大事なことなので2回((ry


「待って、その流れだと私は参加しなきゃいけないじゃない。断る理由が行きたくないだけじゃ断れないでしょう?どうしよう、ドレス用意する時間が無いわ」

「心配する所そこ?でもまぁ、私は事前に王宮に行きたくないからだって言ってあるけどアンナはそうじゃないもんね……

頑張って」

「頑張って、って……まあ、何とかするわよ、

それより気になってたんだけど、ミソラとは普通に喋るのよね?コミュ障発動しないの?」

「ミソラはほら、基本私の話を聞くだけで自ら喋ることは少ないから。あまり会話してる感がなくて平気なのかもしれない」

「王子は?」

「勢いで普通に喋ってたけど、多分、帰って来た時には無理になってるかな。話さない人は、話さないもの同士で何とかなるけど、王子みたいに自分の意見を言ってこちらに意見求めてくるみたいな会話強制方が1番だめ……合わない」

うへぇ、と顔を顰めてみせると、アンナは笑った


「私の時も話してくれるようになるまでは時間かかったものね。あの時はミソラも居なかったから、コミュニケーションとるのが難儀したもの」

「ジェスチャーは正義」

「正義じゃないわよ、全くもう……」

呆れたようなアンナの顔に、私も笑いがこぼれる


2人で会話をしてると、

空気を読んでか、忙しいからか、ギルドマスターは部屋から出て行っていた

この際だからと、色んな話をアンナとしていると、いい感じに時間が過ぎたらしく、ミソラと王子が戻ってきた


「お待たせしたね。いやぁ、とても充実した時間だったよ。城の研究者に見せてあげたいほどだ。」

「お断りします、ってユウリが。」

「ん?ああ、直接喋ってくれる時間は終わってしまったのか。残念だな」

「勢いだけで喋ってただけでもレアなので、まあ、通常運転です」

「そうか。じゃあ、さっそく、観察した結果だけど……

接近戦型のSSランクって感じかな。ミソラ単体ならSランクだろうけれど、ユウリが援護をするんだろう?

ミソラの上質な攻撃力とスピードに加えて、ユウリの援護があるのだとしたら、アーティファクトとしても冒険者としてもSSランク間違いなしだ向かうところ敵無しってやつだね」


「あの、ランクはSランクまでしか無いんじゃないのですか?」

アンナが代わりに疑問をぶつけてくれたので私はこくこくと頷く

「そうだよ。だって今俺が作ったランクだからね。まあ、でも、正式に通すにはユウリを王宮に呼ぶ必要があるから正式な発表はできないだろうな」

〔「作ったランクって……Sランクじゃだめだったのですか?」〕

「ああ、無理に敬語使わなくていいよ?出来たらだけど。

……Sランクでダメって訳では無くてね、単純に戦力が高すぎるんだよ。

街で聞いたユウリ、君の活躍を聞く限りでも唯一無二のヒーラーだと言えるし、補助魔法まで使えると来た。

ミソラと合わせたら今いるSランクは軒並みやられてしまうだろうさ。」

なんで街での活躍が既に耳に入っているんだ……

箝口令を引いたじゃないか。

王子の言葉には逆らえない?それはまぁ、確かに……


「ユウリは単身でも攻撃手段を持ってるから、確かに手を付けられなそうね」

アンナ、なぜだ、王子の援護しないでくれ……

「そうなのかい?それなら、余計に新ランクを作る勢いの戦力だってことだ。国に欲しいぐらいだよ。

もし、他の国から勧誘を受けても断ってくれよ?君がどこかの国に属したら、今の平和なバランスが崩れてしまう」


目の笑っていない笑顔でそう言われ、思わず、身震いした。背筋に冷たいものを感じる。大人しく言うことを聞いておいた方が良さそうだ……


「……とまあ、怖がらせるのはこのぐらいにして、戦力を知った上でひとつ頼みがあるのだけれど、聞いてくれるかな?」

〔「頼みですか?依頼ではなく?」〕

「そう、頼み。なに、君達なら難しいことでは無いし、君達にとっても益のある話だよ」

勿体ぶってくるので、ハテナを浮かべてると、王子は楽しそうに話を進めた


「アーティファクトの博物館。見学してみたくはないかい?」

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