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22話 圧倒的強さの極悪人ゲドー

〈キャラクター紹介〉

ゲドー(本物)

 転生者で、元々はザウス王国の近衛兵。

 圧倒的な戦闘力から王子に危険視され、国外追放となる。

 追放後は飢えと渇きに苦しみ、生きる為とはいえ悪事に手を染める。

 裕福な暮らしになっても、完全に闇落ちした彼は殺人、強盗、人身売買を辞める事は無かった。

 ゲドーと戦闘になった。

氷の槍アイスランス!」

 魔法で作った氷の槍。これで攻撃を仕掛ける。

 しかしゲドーに槍を素手で受け止められてしまう。

「この!離せ!」

「魔法で武器を作るのか。良いセンスだ。だが、まだ甘い」

 氷の槍が一気に冷たくなる。慌てて手を離した。

「つ、冷て―!何しやがった!?」

「良い判断力だ。あのまま握っていたら絶対零度で氷漬けだったぞ」

 どうやら氷属性魔法で槍に細工されたらしい。

 ゲドーが刀型ノコギリで横一文字になぎ払う。それをバックステップで回避し、距離を取る。


「やれ!イフリート!!」

 シュワルツ君が炎の魔神イフリートを召喚した。

 ゲドーは氷の槍をぶん投げる。槍がイフリートを貫き、イフリートは消えた。

「バカな!?イフリートが…たった一撃で」

 俺の作った氷の槍に、奴の絶対零度が加わったのだ。当然である。


「私の炎はイフリートよりも強力だぞ。喰らえ!ファイヤーキャノン!」

 ゲドーの魔法攻撃。炎の砲弾を撃ち出した。

「ならこっちは…ギャ○ック砲!」

 こちらも両手からビーム状の魔力を放出し、迎撃する。技名は勿論、あのマンガの技だ。

「うぉぉぉぉ!お、押し返せねえ…」

 ゲドーの魔法に押し負け、飲み込まれた。


「坊や!?」

 体が炎に包まれている。消火のため、辺りを転げ回る。

 雨で水溜まりが出来ており、直ぐに消火できた。しかし、酷い火傷だ。

「私の炎は一瞬で骨まで燃え尽きるのだが…雨で威力が下がったか?」


「坊や。回復魔法を掛けるから動かないで!」

 ユーノが回復魔法を掛ける。

「させるか!」

 ゲドーが追撃に掛かろうとする。それをシュワルツ君がショットガンで足止めする。

「オーガ如きがショットガンだと?いや、オーガとは違う角の位置…お前、鬼か?」

「ああ、そうだ。お前を抹殺しに来た」


 シュワルツ君が戦ってる間に回復魔法で火傷を治してもらった。

 酷い火傷で完治は出来なかった。生きて帰れたらセイラに治して貰わなければ。


「これならどうだ?ライトニング・ニードル!」

 ゲドーの魔法攻撃。無数の光の杭がシュワルツ君に襲い掛かる。

「あれはマズイ!?間に合え!砲千火ホウセンカ!」

 こちらも無数の火の玉で迎撃する。

「クソっ!?やっぱり雨で火属性魔法の威力が下がってる。それに向こうのが数が多い!全部は迎撃できねぇ…」

「いや、充分だ。残りはやれる!」

 シュワルツ君もショットガンで迎撃する。

 シュワルツ君は無傷で済んだ。


「ゲドーが居ない!?」

 迎撃に夢中になっていてゲドーを見失った。これが狙いだったか!?

「ぐおっ!?」

 突如、シュワルツ君が宙を舞う。ゲドーのアッパーを喰らったようだ。

「野郎!?は、速い!」

 ゲドーは全身鎧を着ている。かなり重い筈だが、素早いフットワークで迫って来る。

 この速さになす統べ無く胸ぐらを捕まれ、そのまま建物の壁にダイナミック壁ドンされた。

「ぐっ!お、男に壁ドンされるとは…」

「女なら良かったのか?残念だったな。理想を抱いて溺死しろ」

 ゲドーが左手でナイフを構える。


 ゲドーに拳を向ける。

「何だ?最後の悪足掻きか??」

「ああ。この距離なら外さないだろ。喰らえ!デスバスタァァァ!」

 零距離デスバスターでゲドーは紫色の熱線に包まれた。


 熱線の放出が終わる。そこには無傷のゲドー。

「嘘だろ…デスバスターが効いてない!?」

「無駄だ!私の鎧は有りとあらゆる魔法を無効化する。魔法攻撃は無意味だ。…回復魔法も(小声)」

 デスバスターは俺の最強威力の魔法だ。あれが効かないとなると…

「お前の判断力、理を外れた魔法。実に興味深い。私の下で働く気は無いか」

 ゲドーによる犯罪者集団への勧誘。

「お断りだ!」

 ゲドーを蹴る。奴の右手の力が抜けて、手が離れた。

 そして直ぐに飛行魔法による低空飛行で倒れているシュワルツ君の元に行く。


「シュワルツ君。生きてるか?」

「…顎に1発貰ってしまってな。どうやら脳震盪のうしんとうらしい。暫く動けん。すまん」

「大丈夫だ。問題ない。魔力の大半を持って行かれるが、とっておきの助っ人を呼び出す」


「来い!マッスルベアー!」

 熊の召喚獣マッスルベアーを呼び出した。

 顔は見えないがゲドーも驚いている様だ。

「マッスル…あのマッスルベアーか!?」

「そうだ。コイツは召喚獣化して生前よりも遥かに強いぞ!」


 マッスルベアーとゲドーの超絶バトルが始まった。

 どちらも動きが目で追えない程、速い。

 俺もかなり強い部類に入るのだが、今回は完全に戦力外となってしまった。ヤ○チャな気分だ。


「なんて筋力だ。マッスルと言うだけの事はある。兜割り!」

「残像だ!貴様も人間の限界を2回は超えていると見た。大した奴だ。誉めてやる。ソニックブーム!」

「何!?王国製の鎧にヒビが…」

 目で追えない高速戦闘中だが話し声と技名は聞こえる。

 

「ニック。回復魔法は済んだわ。けど脳震盪までは治せなくて…私が未熟なばかりに…」

「いや、だいぶ楽になった。ありがとう」

 こっちはこっちでイチャイチャしてるし…


 ドーンッと地面に何かが落ちてきた。

 ゲドーだった。鎧が所々砕けている。兜も少し壊れ、ケツアゴが見えている。

「ゴフッ!つ、強ぇ…」

 いつの間にか空中戦をやっていたらしく、マッスルベアーも地上に降りて来た。

「少し本気を出してしまった」

 マッスルベアーも傷だらけだ。だが致命傷は避けたらしい。

「力を使い過ぎたか…時間切れだ。トドメは任せたぞ」

 予定より早くマッスルベアーは消えてしまった。


「くっ…背骨が折れたか。た、助けてくれ…」

 命乞いをするゲドー。

 足元に落ちていたシュワルツ君のショットガンを拾い、銃口をゲドーに向ける。

「待て!こ、殺さないでくれ。金なら払う。宝も持って行って良い。だから…」

「勝手な事ばかり言いやがって!そうやって命乞いする奴を、お前は今まで何人殺してきた!?」

「覚えていない。とにかく大勢…わ、私が悪かった。もう悪事はしないから助けてくれ…」

 地獄行きが確定してる極悪人だ。助ける余地は無い。

「悪いな。俺が欲しいのは一銭の価値も無いお前の命だ」


「…ダメだ。どんなに悪人でも、無抵抗な奴を撃ち殺す気にはなれない」

「貸せ!俺が殺る」

 と言うシュワルツ君も、まだ立てないから無理だろ。

 躊躇っていると次の瞬間、落雷がゲドーに落ちた。

 ゲドーは落雷で絶命した。

「雷で命を落とすとは…まぁ、これで任務完了だ」

 最後は呆気なく終わった。


 だが辺りを見渡すと、高い建物に木も生えている。雷が落ちるならアッチだ。

 ここに落ちるにしても、倒れてるゲドーよりも立っている俺の方に雷が落ちやすい。

 ゲドーは比較的安全な姿勢だったと言える。なんとも不自然な落雷。

 まるで雷魔法のような…

「あ!居た!ユーノさん!」

「ダイスケさんも無事でしたか!」

「鬼じゃぁぁぁぁ!?」

 助け出したエルフ達が心配で戻って来たらしい。

「キャンセラーを見付けたんで壊しときました!」

 なんとも有能なエルフ達。これで転移魔法が使える。

「長居は無用。さっさと皆で帰ろう。転移魔法ゲート!」



「あれじゃダメね。シュバルツの閻魔昇格試験は不合格。あのお兄さんの天国行きは…微妙。取り敢えず保留っと。さて、あの腐れ外道に地獄の中の地獄を味合わせてあげなきゃ」

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